「酔いどれ小籐次」ドラマのみどころ

大酒のみの剣豪・赤目小籐次が、BSプレミアムに連続ドラマとして帰ってきます。

主役・赤目小籐次は、もちろん、竹中直人さん。

2013年の元日に放送され好評を博した正月時代劇『御鑓拝借~酔いどれ小籐次留書~』の続編として、江戸の長屋に暮らすことになった小籐次の、縦横無尽の活躍を描きます。

原作は「居眠り磐音シリーズ」などでお馴染みの当代きってのヒットメーカー・佐伯泰英氏のもう1つの人気シリーズ「酔いどれ小籐次留書」です。ご期待ください。

『新たなるヒーロー』… 原作者・佐伯泰英さんからのメッセージ

時代劇ドラマの面白さ、痛快感は己を殺して主(公)のために忠義を尽くすことにあった。だが、現代のそれは明らかに解釈が多様化していて、多彩だ。この『酔いどれ小籐次』では竹中直人さんが持ち前の個性を抑えて、新たな時代劇のヒーローを作り上げたのではないかと思う。それでいて己の一分を貫き、おりょうへの恋心を隠し果せようとして、複雑な想いを滲ませる竹中直人、それに応える比嘉愛未二人の眼差しが美しい。

作者にとって『酔いどれ小籐次』は手に届かない男の夢を小説にしたに過ぎない。妄想でもいい、一夜の夢がかたちになるならば、小籐次の煩悶は永久に続く。

また敵対した者の子駿太郎を育てることになった小籐次は、「わが子」への愛情とその父を討った事実をいつか知られる畏れ、二つの矛盾した気持ちを胸底に抱きながらも駿太郎を慈しみ見守る設定を、どのように竹中小籐次が表現していくのか、楽しみではある。

ともあれ、第一回『老いて初恋』での須藤平八郎が背に駿太郎を負ぶいながら、刺客二人と死闘を展開するシーンは、原作をはるかに超えた演出・清水一彦の妙だろう。

【脚本家のことば】… 川上英幸

私が子供の頃、テレビ番組では当たり前のように時代劇がありました。基本は勧善懲悪。思えば、人としての良いことや悪いことを家族で見た時代劇で学んできたような気がします。それが今や時代劇は絶滅危惧種状態。なんとかその火を絶やさぬよう、この『酔いどれ小籐次』に思いを託しました。中年の小男でありながら、忠義に厚く腕もたつ小籐次が「研ぎ屋」として人生の再出発をし、江戸長屋での「困ったときはお互い様」のあたたかさに支えられ、さらには恋の予感も見え隠れ…。毎週是非ともこの作品を見ていただいて、元気な明日を迎えていただきたいです。

【演出にあたって】… 清水一彦

佐伯さん原作のドラマを手がけるのは、『陽炎の辻~居眠り磐音江戸双紙~』、竹中さんも出演した『まっつぐ~鎌倉河岸捕物控~』に次いで三作目になります。今シリーズの第一巻「御鑓拝借」は、BS時代劇の枠で制作するには舞台のスケールが大きすぎ、2013年の正月時代劇として放送しました。

今回はその続編ということになりますが、ハードボイルド色に加えて、登場する女性たちや子どもにまつわる人情話も重要な要素になっています。赤目小籐次の八面六臂の活躍が、特に定年前後の男性諸氏に夢と勇気を与えられれば幸いです。主役の竹中さんも「アラ還」の身体にムチ打って(失礼!)毎回の殺陣シーンに全力投球しています。どうぞお楽しみに!

【制作にあたって】… 佐野元彦

佐伯泰英先生のもとに、「酔いどれ小籐次」のドラマ化のお願いにあがった際、「このシリーズは、初老の男性の夢物語です。」というキーワードを頂きました。隣人に心から頼りにされ、すてきな女性に恋をし、恋をされ、そして未来のある少年を育て上げるという使命を持つ。これは確かに、理想です、と思いました。そんな小籐次を竹中直人さんが、魅力的に演じてくださっています。竹中さんと少年とのやりとりは、グッときます!そして比嘉愛未さん、鶴田真由さんのおふたりとの恋のゆくえも、これから波乱含みです。毎回のラストに流れる髙橋真梨子さんの主題歌まで、たっぷり楽しめるドラマとなっていると確信しています。これが「面白い時代劇」です!よろしくお願いいたします。

BS時代劇『酔いどれ小籐次』

【放送】2013年6月21日(金)スタート <連続13回>
 毎週金曜・午後8時~8時43分放送 [BSプレミアム]
 再放送:毎週日曜日 午後6時45分 [BSプレミアム]

【原作】佐伯泰英『酔いどれ小籐次留書』(全19巻刊行)

【脚本】川上英幸

【音楽】濱田貴司

【出演】竹中直人 比嘉愛未 上地雄輔
阿南健治 松本明子 石丸幹二
本田博太郎 小野寺昭 鶴田真由 津川雅彦 ほかの皆さん

【 演 出 】清水一彦 西谷真一

【制作統括】佐野元彦(NHKエンタープライズ) 鹿島由晴(NHKドラマ番組部)