
北町奉行所の吟味与力・藤堂逸馬(福士誠治)と評定所の物調役・武田信三郎(斎藤工)。
若い二人が弱い者に味方し悪を懲らしめる、ハイテンポの1話完結の痛快時代劇。
ホンモノのオトコマエ“遠山の金さん”を目指して、懸命に生きる姿をさわやかに描く、「オトコマエ!」第2シリーズ・全14回!!
「打てば響く」という言葉がありますが、『オトコマエ!』の主人公たちは、まさしく鼓のように軽やかに共鳴しあいます。それはただ同じ寺子屋で過ごした幼馴染みだから、ということではなく、「理不尽に酷い目に遭っている人のためには、断固、闘う」という姿勢や心情が漲っているからです。
原作「梟与力吟味帳」の題名は、真っ暗闇の世を梟の如く光る目で睨み、絶対に許せない悪を暴くという思いでつけられました。ですが、重厚な雰囲気はどうも苦手で、他シリーズもすべて、“明朗快活”な軽いタッチになってしまいます。作者本人が、いい加減で適当な人間だからだと思います。
しかし、この主人公たちは違う。何事にも、愚直なまでにストレートに立ち向かいます。報われるかどうかは二の次。自分のことよりも、人のために役に立つことが、“役人”だという矜持もあるのでしょう。
古今東西、どのような物語も、「人にとって、本当に大切なものは何か」を描いているのではないでしょうか。このドラマでは、根底にあるのが友情です。逸馬と信三嘯フ深く強い絆を通して、人として当たり前の正義感を、時代劇の常識を超えたスピード、テンポ、ポップな感覚で表現されています。
多彩で多才なスタッフ、キャストによって、「原作」も立派に育てられ、作者冥利に尽きる思いでいっぱいです。
前作「オトコマエ!」の打ち上げの時、スタッフ、キャストの皆様と大変美味しいお酒を呑むことが出来ました。そのときからもう一度このメンバーで何か仕事がしたい。それが「オトコマエ!」の第二弾であれば何よりだと思ってきました。それが実現したことがまず、何より喜ばしいです。
老若男女が楽しめ、明るくそして時折ホロリとさせる作品を目指しました。
様々な要素が凝縮した30分のドラマをどうぞお楽しみください。
「オトコマエ!2」脚本チームのオトコマエ・川上英幸さんが描かれる世界は常に重厚。一方、私の担当はちょい軽め。パート1以来そういう棲み分けでございますが、ちょい軽だからといって書き上げまでの道程も軽いわけではありません。CP様からの重くキッツーいダメ出しに、何度ガラスの心が砕けたか……。
しかし! 逸馬も信三郎も真のオトコマエになるべく日々、磨かれているのです。まずは書き手がビシビシと磨き倒されねば二人に申し訳が立ちません。
皆様も、帰って来た「オトコマエ! ワールド」で、存分に心をお磨き下さいませ。
オトコマエ!2の現場は明るく、つねに笑いに満ちている。
主演の福士君や斉藤君が若く、屈託がないことに加えて、ベテラン演者のみなさんのアンサンブルが、とても良いのである。
柴田恭兵さんや片岡鶴太郎さん、浅田美代子さんら、ご存じパート1からお馴染みのみなさんに、このたび新たなレギュラーとして、石橋蓮司さんや松金よね子さんたちが加わった。
石橋さん演ずる仙人こと宮宅又兵衛は、キリシタン疑惑を背負った、謎多い趣味人として、遊び心に富んだ熟達した演技をみせてくれるし、逸馬の後見人として登場する松金さんは、一度見たら忘れられない、強烈な個性を、いかんなく発揮している。
若手では、伸びやかな肢体を惜しげもなく披露する瓦版売りの佐藤江梨子さんは、天真爛漫なミューズとして、ドラマに華やかさを添え、信三郎の押しかけ女房の黒川芽以さんは、若手実力派として、信三郎を魅了する。
また、鳥居配下の妖しい隠密、朱雀役の帆之丞さんは、日本舞踊の師匠としての面目躍如。
演技力を発揮する浅田美代子さん、胃弱な中間管理職として、右に出る者のいない小倉一郎さん、鳥居の側近として絶妙な味わいの佐戸井けん太さん等、パート1に引き続き、視聴者を決して飽きさせる事がないだろう。
極め付きは、遠山金四郎の背中の桜。
てやんでぇ、と、片肌脱ぎ、ついにあらわになる、あざやかな桜吹雪に、撮影現場も一瞬、水を打ったように静まり返った。
ますますボルテージをアップした遠山と鳥居の対決は、必見です。
最後に、ひと回り大きく、大人になった逸馬、信三郎を、皆様どうぞよろしく。
思い起こせば、昨年の冬、30分時代劇なるものが、どういう方法論で成立するかも分からずに、「オトコマエ!」は、出演者の皆さんに、一緒に冒険をして下さいと懇願して、スタッフともども勢いだけで突っ走って、四月下旬、なんとか収録を終えました……。
その時の、福士さんをはじめ、出演者の皆さんの、素敵な清々しい笑顔が、こうして「オトコマエ!2」を誕生させたと思うのです。もっとも、パート2となれば、再び冒険を懇願するのは、みっともなくて出来ません。
さあ、どうするか。もっと楽しく新装開店するためのポイントは2つです。
恐れずに現代を大胆に取り込み、懸命に生きる人々の素敵さをてらいもなく描いてゆく。そのために、新たな人物設定を作り、パワフルな出演者を迎えて、パート1からの出演者との刺激的なアンサンブルを作り上げる。
脚本家の皆さんの汗の結晶と、石橋さん、松金さん、帆之亟さん、佐藤さん、黒川さん(年齢順)の、新たな戦力が刺激となって、30分という小品ながらも、厚味のある楽しい物語に仕上がっています。放送回が深まると、登場人物のそれぞれの人生模様が、物語のコアになる仕掛けも用意しました。
45分枠よりも手間を掛けた、30分の土曜時代劇、笑いと涙と冒険がいっぱいの「オトコマエ!2」。乞うご期待!
【原作】井川香四郎「梟(ふくろう)与力吟味帳」シリーズより
【脚本】川上英幸、菱田信也、梶本惠美、飯野陽子
【音楽】羽岡佳
【主題歌】「涙」唄:中村雅俊 作詞作曲:都志見隆
【スタッフ】
演出:黛りんたろう 本木一博 田中英治(NHKエンタープライズ)
制作統括:菅野高至(NHKエンタープライズ)
加賀田透(NHKドラマ番組)