主人公・丹下典膳(山本耕史)は、旗本にして、卓越した一刀流の剣豪。しかし、妻の名誉を守るために片腕を失い、そして家も断絶してしまう。浪人となった典膳を助けたのが、のちに赤穂藩の家臣となる堀部安兵衛。一方、武士としての筋を守る典膳は、吉良上野介(きらこうずけのすけ)の用心棒となり、片腕の剣豪として、赤穂浪士たちと向かい合う立場となる・・・。そしてこのドラマを貫くのは、武士社会の掟(おきて)により、愛しながらも別れざるをえなかった、典膳と妻との、美しくも切ないラブストーリー。

番組紹介

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【『死』の周辺】

…脚本・ジェームス三木

武士道とは死ぬことと見つけたり。では何のために、誰のために。もちろんお家のために、主君のために。
私の小学校時代も、日本人はみな国のために、天皇陛下のために、死ぬのが当たり前であり、戦死者は神に昇格した。現代でも自爆テロは、宗教のために命を投げ出す。
人間の死に方は四通りしかない。[病死][事故災害死][自殺][他殺]である。赤穂浪士の討ち入りは、明らかに集団テロであり、主君には忠義だが、幕府から見れば許しがたい不忠であった。五味康祐の描いた剣豪丹下典膳は、吉良家の用心棒だが、親友堀部安兵衛のために命を棄てた。これは自殺というべきか。他殺というべきか。
このドラマの今日性は、そのあたりに潜んでいる。視聴者の想像力や考察力を、かきたてる作品でありたい。

【制作にあたって】

…佐野元彦(NHKエンタープライズ)

昨年来、私は、今、必要とされているドラマは、きっちりと、「愛」と「誇り」が描かれたものだという信念の元、ドラマを制作しています。そこに出会ったのが、故・五味康祐さんの「薄桜記」でした。主人公・典膳が、妻への「愛」、武士としての「誇り」に殉じ、切なく感動的なラストに向けて、疾走していく姿に心打たれました。その「薄桜記」を、ジェームス三木さんが脚本を書いて下さり、山本耕史さんが典膳を演じるという、現在、最高の時代劇チームでドラマ化できることになりました。そして、離別しても想い続ける妻・千春役に柴本幸さん、親友でありながら、最後には赤穂方と吉良方とに別れ、刃を交えあわなければならない堀部安兵衛役に高橋和也さん、さらに今までとは全く違う吉良上野介像を演じて頂く長塚京三さんなど、魅力的なキャストのみなさんに集まってもらえました。多くのみなさんにどうしても観て頂きたいドラマです。よろしくお願い致します。

【演出にあたって】

…清水一彦

脚本打ち合わせの際にジェームスさんが、「このドラマには悪人が出ない」とおっしゃいました。それはつまりそれぞれの登場人物が、その人なりの思惑や事情を抱えて一生懸命に生きているということだと思います。そして一生懸命生きるということは、処世において必ず何処かで不器用になる、不器用であるということは一種滑稽でもあり悲しくもある。つまりは実に人間臭いドラマであるということでしょう。この「薄桜記」という作品はそういう憎めない、いやむしろ愛すべき人達の群像劇だと思って演出に臨みました。
典膳の失なわれた左手のファントム・ペインは、千春や安兵衛を初め、各々の登場人物が各々の理由で感じるもどかしい痛ようかも知れません。

【スタッフ】

【原作】五味康祐『薄桜記』
【脚本】ジェームス三木 
【演出】清水一彦・榎戸崇泰


●制作統括:佐野元彦/鹿島由晴●演出:清水一彦/榎戸崇泰●担当プロデューサー:竹内敬明●スケジュール担当:白根敬造/浅沼利信●演出補:伊藤嘉文/寺地雄一郎/田中章一/羽生一浩/御山千夏●制作補:志田篤彦/堀井敏行/宮本智寛/河アはるな●合成担当:鈴木英雄●美術:稲葉寿一/長谷川克哉●音響効果:柳川起彦/西ノ宮金之助/杉山聖子●記録:加賀見佳子●編集:石川真紀子●番組広報:一木恒太郎●ポスター撮影:藤井保●ポスターデザイン:副田高行●編成リソース:秋山道男●台本印刷:木澤建夫●制作事務:筒井揚子●考証資料:大森洋平●技術:富樫吉男/千葉茂●撮影:佐藤史明/渡邊智由/菅信吉/當木雅人/宮本幸夫/横山義行/熊木良次●撮影補助:梶川健治●照明:中山鎮雄/杓瀬圭介/竹市光男/工藤晃/富岡幸春/中村航/増永亜也/小杉勉/一条友紀/三上貢/増田靖志/倉持直子/石井亮裕●音声:加村武/関口美幸/山内将巨/倉林秀行/鶴田正実/乙部直樹/天利浩和/藤田晋一郎●音楽録音:鈴木勇一/佐々木志了●VE:杉本徹/佐々木盛俊●ECS:古越善之/遠藤健介●美術進行:窪喜圭/西本幸司/山田佳奈/峯岸伸行/大野輝雄●装置進行:山岸正巳●TBS美術デスク:丸山俊史●制作デスク:斉藤高●大道具製作:小池保弘/遠坂良紀/山尾淳/竹平真一●大道具操作:矢倉昭/永渕一孝/弦巻裕一/豊崎浩司/楠永怜/宮崎香/林田潤●建具:永江健一●造園:森本章夫/堀田英孝/佐藤彰●特殊効果:小林英晴●小道具操作:笹間善孝/桐生昇/橋本美沙子/山田諒●小道具:野田勝彦/宍戸力●生花:遠山徹●ミニチュア:松島広道/川崎健一●衣裳:渋沢茂/田中茂樹/熊谷晃●メイク:林清治/碓氷真子●かつら:山田康文/宇津木恵/関根佑典

●時代考証:大石学●時代考証補:杉本寛郎●殺陣指導:車邦秀●所作・舞踊指導:若柳禄寿
●江戸ことば指導:春風亭一朝●邦楽指導:本條秀太郎●仏事指導:金嶽宗信●茶道・活花指導:秋山宗和
●馬術指導:田中光法●豊前ことば指導:箱田暁史●能指導:田邉哲久●婚礼指導:近藤珠實
●撮影協力:逗子フィルムコミッション/つくばみらいフィルムコミッション
常総市フィルムコミッション/つくばフィルムコミッション

●技術協力:NHKメディアテクノロジー●美術協力:NHKアート●制作:NHKエンタープライズ