密着 十勝で青春ライブ!高校生たちの熱い一日
- 2024年3月12日
2月24日、帯広市内で十勝管内の高校生バンドが集まった合同ライブが開かれました。このイベントを主催したのは、「トカチューン」という高校生の皆さんです。ライブにかける高校生たちの熱い一日に密着しました。
イベントを主催した団体「トカチューン」とは…?
「トカチューン」は、帯広市内の公園のステージで夏フェスを開催しようと設立された団体です。夏に向けて団体を広く知ってもらうために、キックオフイベントとしてライブを開催することに。メンバーは33名、団体の代表は帯広柏葉高校2年の石川裕大(いしかわ・ゆうだい)さんです。
石川さんにライブへの思いを聞くと…
石川さん
「今回のライブはトカチューンが主催する初めてのイベントで、今日、初めて会うメンバーもいるんです。顔と名前が一致していない不安もありますが、ただ楽しめたらなと思っています」
そして、トカチューンでどんな活動をしていきたいかについては…
石川さん
「今、十勝管内で軽音楽部があるのは帯広柏葉高校と帯広大谷高校と幕別清陵高校の3校だけです。その高校以外の生徒で『バンドをやりたい!』という人たちのためにも、部活の垣根を越えて、バンドを組んでみんなでライブに出演する機会を提供したいです」
そんな熱い思いを語ってくれた石川さんに密着しながら、イベントの一日を追いました。
イベント当日の一日がスタート!
~午前9時~
最初に向かったのは、石川さんが通う帯広柏葉高校の放送室。
なぜ放送室に向かったかというと…。
ライブで使う音響機材を借りるためです。実は、今回ライブを開催するにあたり、機材も資金もなかったトカチューン。そこで石川さん、帯広柏葉高校の放送局長、稲福さんに相談し、放送局の機材を貸してもらえるようにしたのです。
稲福さん
「石川さんからあまり予算がないという話を聞いていたので、せっかくなら放送局としてなにか協力できないかと思って。今回手伝わせていただくことにしました。」
続々と発生するトラブル!?
~午前10時~
会場に到着。待っていた仲間たちと合流し、続々と機材を運ぶ中、いきなりトラブルが…。なんと、持ってきたキーボードの鍵盤が足りない!?というハプニングが発生したのです。
野原さん
「キーボードを見てみたら音域が足りなくて。私のおじいちゃんの家にキーボードがあるので、それを持ってきてもらえるよう、家族に頼みました。なんとか間に合いそうです」
そんなピンチを助けてくれたのは、帯広大谷高校1年の野原さんのご両親。替わりのキーボードを持ってきてくれました。
準備を進めていくと、キーン!ガガガガガ!今度は、原因不明のノイズ音が響きます。
どうやらスピーカーにトラブル発生。頭を抱える石川さんと稲福さん。
そこにやってきたのは、帯広市内で音響関係の仕事をしている大先輩。ケーブルを交換して解決してくれました。
高校生が作り上げるライブ会場
機材の設置以外にも、名札を作成したり、リハーサルの時間のタイムキーパーをしたりと、一人一人が自分から仕事を見つけて準備を進めていました。
運営を担当する渡邉さんにイベントに参加した理由を聞いてみました。
渡邉さん
「そもそも音楽が好きだったんですけど、自分でバンドを始めるのは時間とか勇気がなくて…。だったらよい機会なので運営とかに関わって一緒に高校生で盛り上げたらよいなと思って参加させていただきました」
ライブで生まれた交流
今回のライブには、十勝管内の高校8校、合計50人が出演しました。
その中で当日、初めて会うメンバーも…!
メンバー
「初めて他校と集まるライブを開催しているので、会うのは今日が初めてです。音楽を通して友達とか増えていったら楽しそうだなって思いました」
このバンドは、バラバラの高校から集まって結成したそう。元々、中学が一緒だったり友達だったりとつながりがあって、今日のライブのためにバンドを組みました。
いよいよスタート!
~午後2時30分~
さまざまなトラブルも乗り越え気がつけばあっという間に本番。出演者、スタッフも勢ぞろい。円陣の中心にいるのは石川さん。このライブへの思いを叫びます。
「歴史を動かす準備は出来ているかー!!絶対成功させるぞー!」
会場には300人を超えるお客さんが集まり、どんどん盛り上がっていきました!
ライブの最中には、トカチューンの活動に賛同してくれた皆さんからの募金も。
合計10万円近くが集まりました。
イベント終了後、石川さんに今の思いを聞いてみました。
石川さん
「イベントが終わって、安心しました。本当、リハーサルでどうなるかと思ったんですけど、どうにか形になって終えられたので良かったと思っています。改めて、募金をしてくださった皆さんに感謝の気持ちをお伝えしたいです。いただいた支援金に見合う活動を責任をもって今後取り組んでいきたいと思います」
最後に夏への目標を聞くと…。
石川さん
「目標の夏フェスを開催して10倍くらいの人数を集めて、一大ムーブメントじゃないですけど、十勝の流行にしたいと思っています。夏フェスは1000万点を目指します!」
今後、どうやって夏フェス開催に向けて活動していくのか、これからのトカチューンの活動に注目して、取材を続けていきたいと思います。