2019年08月31日 (土)

学校に行かない!~子どもたちの思い~ <番組内容>

学校に行くのがつらいときは行かなくてもいい、とよく言われるが、不登校に対する悩みや不安の声は多い。

そこで、今学校に行っていない10代の3名と、学校に行かなかった経験のある社会人7名が自分たちの思いや、これまでの過ごし方を語り合う。

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◇学校に行かない きっかけは?◇

・学芸会の練習で、先生に「わかりません」と言うとバーンと叩かれ、翌日から行けなくなった。(経験者:漫画家 棚園さん)
・「あいつうざい!」と話していた友達が翌日その相手に「大好き!」と言っているのを聞き、自分もそう思われているんじゃないかと感じて何かがプツリと切れた。(14歳・アオイさん)
・いじめがきっかけでひきこもり、社会に出られるのかと不安になりゲームに没頭。(経験者:IT企業勤務 ゆうきさん)
・宿題ができなくて怒られるのが怖くて行けなくなった。不安がほとんど。(15歳 れつさん)

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◇つらさはどこから?ななこさんの場合◇

現在、デザイナーとして働くななこさんは、小学2年生から学校に行かなかった。

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スクールカーストのあるクラスで、皆がある女の子をバイキン扱いしているのに自分も加わってしまった。みんながやっていることに、自分も合わせないと怖いという気持ちで動いてしまい、自分がそういうことをするのがすごくつらかったという。

学校に行かなくなったななこさんを両親は受け入れてくれたが、周囲の大人や子どもたちからは、責め立てられた。

「受け入れられないと自尊心は崩壊する。自分でも自分のことが認められずつらかった」ななこさん。外に出るのが怖くなってしまった。

15歳になり、働かなくてはとアルバイトを始めたが、些細なミスで怒鳴られたり、学校に行かなかったことを責められるようなことを言われたりして、続かず、働けない自分はダメだとさらに自分を責め、とうとう「死にたい」とまで思い詰めてしまった。

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10代経験者の感想◇

・外に出たくても出られない気持ちはよくわかる。図書館の方に「あの子みたいにはなってほしくない」と陰口をたたかれ、夢にもそのことが出てきて怖かった。(14歳・アオイさん)
・母がいわゆる世間一般の小・中・高・大に自分を強く行かせようとするうちは追い詰められ、窓から飛び降りようとしたことも。(経験者:IT企業社員 ゆうきさん)


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◇「死にたい」気持ちの奥にあった「生きたい」◇

ななこさんは19歳でフリースクールが運営する大学に入学。「なぜ死にたいと思ってしまうのか」自分の気持ちに向き合い始めた。
・頻繁に頭に浮かぶ言葉を紙に書きだし、分類して並べ、それぞれの言葉がどう関連しているのか矢印でつなげた。

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・中心にあったのは「生きたい」という思いだった。
不登校も、生きるために選んだことだったと気づいた。
・「“生きたいけど、生きたいように生きられないから死にたかったんだ”とはっきりわかって、自分を認められるようになった。」とななこさん。


10代経験者の感想◇
・私の生き方として、結果として学校に行かなかった (経験者:高等専修学校教師 しいなさん)
・私は自分を許せない。親にも迷惑ばかりかけていて申し訳ない。(14歳・アオイさん)
・誠実に生きているから苦しいのであって、弱いからとか、何かが足りないからとかではない。自分をねぎらってあげてほしい。(経験者:デザイナー ななこさん)
・学校に行かないなら行かないなりの、大切な経験ができた。焦らなくていいと思う(経験者:漫画家・棚園さん)


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◇多様性と変革が求められる学びの場◇

<苫野一徳さん(教育学)の見解>
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・教育は150年間ほとんど変わらないシステムで続いてきた
・皆で同じことを同じようなやり方で、同質性の高い学年学級制の中で決まった答えばかり勉強
・空気を読み合ったり、サバイバルをしなきゃいけない、その苦しさが限界を迎えている
・個の学びやペースが尊重され緩やかに共同体で支えられる、探究を中心とした学びのあり方に構造転換していきたい
・一昨年、教育機会確保法ができ、学校外の学びの場も保障し、公的支援もする動きがある



◇変わりつつある国の不登校施策◇

・学びの場づくりに向けて、公民連携の取り組みも始まっている。世田谷区では、民間のフリースクールに運営を委託して、公設で無料で通え、かつフリースクールと似た学びを得られる学びの場が開設された。

・「不登校の子どもたちのための取り組みではあるが、長期的な視点では教育全体を魅力あるものにするために、ここでの経験をいかしていきたい」(世田谷区長 保坂展人さん)

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川崎市では全国に先駆けて自治体と民間が連携して学校外の居場所を提供している
・フリースペースえんは、川崎市が設立した子ども夢パークの中にある。運営はNPO法人が行い、学校に行かない子どもたちの居場所となっている。学校復帰を目標にしていない。
・無料で通えて、いつ行くか何をして過ごすかは自分で決める。勉強をしたいときはスタッフに教えてもらえる。

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「一人の人間として尊重されたら、子どもたちは“大丈夫かも”“やりたいことができた”“社会に出たいよ”など思いがたまって、充電されたら、自分で考えて社会的な自立に向かうんですよ」(NPO法人フリースペースたまりば理事長 西野博之さん)

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10代経験者の感想◇
・お金がかからないということはとても大きなことだと思います(15歳 れつさん)
・外に出られるようになってから、ボランティアを行った。さまざまな年代の方がいていろんな話ができる機会が大事だと思った (経験者:高等専修学校教師 しいなさん)


<尾木ママの見解>
・一人一人が伸びていける体制を作ることが大事。そんな時代がすぐそこに来ている。
・現場の先生や学校に行っている子どもたちも、みんなが安心していられる学校、地域にしていく一人の主体になってほしい

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次回は、社会人になった7人が、今の仕事に就くまでのことを語ります!

 


 *番組へのご意見ご感想をお待ちしております。

投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:30


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