2019年03月16日 (土)

くうねるあそぶ×ウワサの保護者会「災害 そのとき子どもは」<番組内容>

2018年、水害や台風など大きな災害に何度も見舞われた日本列島。
災害が発生したとき、子どもたちには、どんなことが起きていたのでしょうか?
今回は「くうねるあそぶ子ども応援宣言」と「ウワサの保護者会」がコラボして、災害が起きたとき、子どもたちを守るために私たちが今できることは何かを考えました。

子育て真っ最中の関根麻里さんユージさんも参加して、川崎市立上丸子小学校で収録しました。

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★「くうねるあそぶ子ども応援宣言」は、すべての子どもが安心して暮らせる社会を目指すためのシリーズ番組
http://www4.nhk.or.jp/kodomo-pj/


◇子どもと避難◇西日本豪雨で被災した家族の選択

・岡山県倉敷市真備町で西日本豪雨の被害にあった佐藤さん一家を取材しました。
・佐藤さんは、年少から小学生までの3人の子どもと、高齢の両親と祖母の8人家族。
・夜8頃:雨が強くなったのでハザードマップを確認。家の3階までは浸水する可能性は低いと判断し、子ども・両親・祖母を3階に移動させました。
・夜10時頃:「避難勧告」の情報が携帯メールに届きますが、大雨の中避難所へ向かう方が危ないと判断し、家にとどまることを決めました。
・川の堤防が決壊し、自宅2階の天井まで浸水しましたが、佐藤さん一家は無事でした。
・翌日ボートで救助された佐藤さん一家。
「避難所に向かわず、自宅で待機したことは結果的に良かったが・・・」と語ります。

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<専門家の意見・元吉忠寛教授(関西大学・災害心理学)>

・子どもと避難する時には抱きかかえる必要があるなど、大人が一人で避難するのとは状況が異なり、様々な判断が難しくなる。そのため、早めの避難が大切。
・避難の際は、指定避難場所にこだわらず、親族や友達など身近な頼れる人の元に避難してもよい。
・どうすれば身の安全を確保することができるかを最優先に考えること。


<自治体から出される避難情報の確認>

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「避難準備・高齢者等避難開始」には、乳幼児のいる家庭が含まれている。
この情報が出たら避難を始めること!


◇災害が起きたら、どう行動する?事前に決めて、必ず実行すること!◇

・これまでの災害では、避難が必要という情報を理解しても、行動に移さなかった人が数多くいました。「子どもと避難所に行くのはかえって大変」など、避難しないことを正当化する心の働きがあるからだといいます。
・避難情報が出たら「どう行動するか事前に決める」「その通りに実行すること」が大切。
・事前にハザードマップをチェックし、できれば練習しましょう。

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<尾木ママの意見>
・分かっていても動けない、ということにならないために、“教育”が大切。
・東日本大震災の時、岩手県釜石市では「津波てんでんこ」という東北沿岸部に伝わる教えをもとに、子どもたちが率先して逃げた事例がある。津波てんでんことは、「津波がきたら家族のことは気にせずてんでばらばらになって逃げて自分の命を守りなさい」という意味で、常日頃から子どもたちが教わっていた。
教えを学んで、具体的に練習して学ぶ教育がこれからも大切になる。


◇子どもと避難◇地震でマンションに取り残された親子の選択◇

安達さん親子は、札幌市内のマンションの13階に住んでいる。
・昨年9月、北海道胆振東部地震で停電が発生。マンションの電動ポンプが停止し水道が出なくなりました。家で水の備蓄はしていなかったため、トイレを流すことができず、水を使って調理する食品(即席ラーメンなど)も食べられませんでした。
・非常階段から1階に降りようと試みますが、手すりがなく、幼い子どもと一緒に降りることは難しいと判断。、家のなかで過ごすことに決めました。
・結局、地震発生から36時間、家のなかで過ごしました。

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<家に備蓄しておくと良いもの>
・最低3日分の備蓄を行うのが望ましい。
・子どものいる家庭は、おむつ・ミルク・おもちゃ・お菓子も役立つ。
・水は子どもも大人も1日最低2リットル必要。

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<ローリングストック法とは?>
・「南海トラフの巨大地震など広域災害がおきると1週間分備蓄しておく必要もある」という専門家もいる。
・「ローリングストック法」がおすすめ。 レトルト食品やパスタなど普段も食べるようなものを多めに買っておおき、常に備蓄分も残しながら新しくしていく方法。

<キャンプ用品も役立つ・・・尾木ママのおすすめ
・カセットコンロを使う調理用具や、寝袋など、キャンプ用品は防災にも使える。
・防災力をあげるうえ、困難な状況を前向きに積極的に生きる良い心構えにつながる。


◇子どもが一人でいるときに被災したら?◇

通学路が心配
・登下校中に災害に遭遇したら、どんなことに注意すればいいのか?
・川崎市に住む山口さん親子が危ないポイントをピックアップし、防災士の柳原志保さがチェック!

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① 高層マンション:地震が起きたら窓が割れて落ちてくるかもしれないので安全な建物の中に入る。
② 狭い道:古い建物は倒れやすいので、真ん中に寄る。
③ 電柱と電線:地震が起きたら電柱が倒れたり、電線が切れたりする可能性もあるので近づかない。
④ 自動販売機:ほとんどが地面に固定されているが、重量は800キロもあるので近づかない方が安全。

<防災士・柳原さんからのアドバイス>
・災害が起きた時、通れなくなる道もあるかもしれない。通常の通学路以外の迂回路をあらかじめ決め、一度は子どもといっしょに歩くとよい。
・地震が起きた時「そのまま学校へ向かうのか?それとも家に向かうのか?」判断できる場所を決めておく。


「習い事に行っているときに被災したら?」
・塾やサッカー教室など、習い事によって災害時の対応は異なる。
・保護者とどうやって連絡を取るのか?子どもは待機させてくれるのか?など、事前に確認するとよい。
・「パーソナルカード」を持たせるとよい。名前・家族・連絡先・持病など記し、カバンに入れておくと安心。

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「発達障害の子どもは避難所で過ごせるか?」
・市役所の防災課に個室を準備するなどの対応をしてもらえるかどうか、、いまから相談してみるのが大切。
そうして、行政に声を届けることも意味がある。
・サポートが必要な人向けの「福祉避難所」があるかどうか相談するのもよい。
・何もないときこそ、防災課とつながることが大事!


◇災害が起きたとき 子どもの心をどうケアする?◇

北海道胆振東部地震で地盤が液状化し、道路や建物に大きな被害があった札幌市清田区里塚地域。
・地震から5ヶ月のからまつ保育園では、子どもたちはようやく日常を取り戻しています。
・しかし、月に一度の避難訓練では泣き出す子ども。保育士たちはケアをしながら関わっています。

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・札幌市内に住むあかりちゃん(2)は、地震後、ある行動をするようになりました。
・余震が起きるたびテレビをガタガタと揺らし、地震の場面を再現するようになったのです。
・さらに、人形を使って家から避難する様子を再現する遊びもするようになりました。
・周りの音にも敏感に反応するようになり、母親の友理恵さんは不安に思っています。

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<専門家の見解・手代木理子教授(札幌学院大学・臨床心理学)>
・大人が辛かったことがあれば「こんなことあって辛かった」と言葉で表現するのと同じように、子どもは遊びでそれを表現します。
・それは問題ではなく、むしろこどもが元気になる過程で必要なことでもあるのです。
・あかりちゃんの”災害あそび”は変化が見られます。「地震だ」→「地震だ、逃げよう」→「バスに乗って逃げよう」。こうして自分の体験をリメイクし、自分でコントロール可能なものにすることで、不安なものをじ不安ではないものに置き換えている。子どもにはそうした力がある。温かく見守ることが大切です。

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<医療機関への相談など注意が必要な場合もある>
・睡眠不足や食欲不振などが1ヶ月近く続く場合は医療機関に相談するなど注意が必要です。

<尾木ママの意見>
・小中学生の子どもも震災前の友達と会ったり、いっしょに体験を共有したりすることが役に立つ。


◇子どもの心のケア いつも通り遊ぶこと◇
・熊本市にあるさくらんぼ保育園は熊本地震で被災しましたが、幸い建物自体に損傷はありませんでした。
・園長の建川美統さんは、すぐに園を避難所として開放。
・特に気を配ったのは、子ども達の遊ぶ場所を確保すること。園庭は普段通り子ども達が遊んでいいことにしました。
・すると、地震直後からショックで声がでなかった子どもが、遊ぶ中で笑顔を取り戻し、声を出せるように。
その姿に、保護者自身も安堵したという。

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<尾木ママのまとめ>
・保護者が自分がどういう被害を受けたかほとんど語れないケースを見てきた。
・お互いに顔をあわせて不安な気持ちを共感する場所が大切。
・保護者を支えることが究極的に子どもを支えることにつながる。
・自然の脅威は必ずやってくる。被害を少なくする“減災”のためには、親子で共に考え経験をすること大事。





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投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:00


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