子どもの個性 どう育てる? <番組内容>
今回のテーマは「子どもの個性」
手書きで作った「文房具図鑑」が評判となり、書籍化された小6の文房具博士。
小さいころからキノコが大好きで、なんと新種のキノコを発見し名前をつけてしまった中1のキノコ博士。
星空が大好きで、大人でも難しい「天文宇宙検定3級」を取ってしまった中1の星博士…
最近、個性的な子どもたちが、世の中を賑わせている!
番組アンケートによると、なんと95%の保護者が「子どもの個性を伸ばしたい」と答えた。
ほとんどの保護者が「個性」を前向きに捕らえている一方で・・・
「個性的とは“変わり者”という意味では?あまり個性的だと学校では浮いてしまうかも?」
「うちの子には、これという個性がない…」
など、多くの人が個性について悩んでいることが分かった。
悩めるホゴシャーズと尾木ママが、個性について熱く語る!
【子どもが個性的すぎて… 長い間悩み続けた いよかんさん】
いよかんさんの長男たくとくんは大のゲーム好き。趣味は攻略本の印刷ミス探しという、かなり個性的な小学6年生だ。
しかし実は、いよかんさんはそのたくとくんの個性で、長い間悩んできた。
たくとくんは、よちよち歩きのころから決して砂場で他の子どもたちと遊ぼうとせず、幼稚園でも小学校でも、ずっと一人で空を見ていた。「友だちと遊んでほしい…」と願う母の思いをよそに、当のたくとくんは・・・
「滑り台や砂場遊びなんて面白いと思わない。精神年齢を合わせられないから、同年代の子どもがキライ」と、思っていたのだ。
しかし小学3年生のとき、そんなたくとくんに変化が訪れた!たまたま家を訪れた同級生の子とゲームをしたとき、自分と同じようにゲームが上手だと分かり、意気投合。それがきっかけで、たくとくん初めての親友になり、その子を通して他のみんなとも楽しくつきあえるようになった。誕生日に友だちからもらったバースデーメッセージを、たくとくんは嬉しそうに壁に貼ったという。
「大人びていても心配することではなく、この子が持って生まれた個性だったんだ」と納得したいよかんさん。
一方たくとくんは、お母さんが「自分の個性を変だと思わずに、どうすればいいか一緒に考えてくれたこと」が一番嬉しかったと語る。
尾木ママは、いよかんさんがわが子を見守り、寄り添ったことよかったと指摘。
そうすれば、子どもは自信が持てる。回り道をしてもむだではなく、これからの糧になると言う。
【子どもの個性、社会で生きづらくなる!?】
しかし、すぐには納得がいかない、悩めるホゴシャーズたち。個性にはよいものと悪いものがあると、ももさんは語る。
ももさんの息子は競走馬の名前を500もスラスラ言える、大の馬好きだが「それは将来役に立たない悪いほうの個性。どうせなら英語ができるなど、受験に役にたつ個性を持ってほしい!」と願っている。
また、「みんなと同じことを同じようにやりなさい」と言われ続けて育った夕顔さんは「あまり個性的だと、出る杭は打たれる」と、経験を踏まえて語る。
「あの人変わってるよね」というのを、「あの人個性的よね」と表現することが多い、と指摘するチェリーさんは「個性は必要ない」と断言! …個性に否定的な意見も多いことが浮き彫りになった。
しかし「そういう考え方は、日本特有のもの」だと尾木ママ。
欧米では、一人一人の“個”が確立していないと生きていけない。
日本も、「社会性(他人に迷惑をかけない)」と「個性の尊重」を両立できる社会になるべきだと語る。
【一つのことを極めると、他のことも伸びてくる】
さらに、「わが子が何かに夢中だからと言って、その一つのことだけをやらせていていいのか?」と悩んでいるホゴシャーズも。一つのことだけをやっていると、他の可能性の扉を閉ざしてしまうようで、他のいろんなこともやってほしいと願っている。
それに対して「一つのことに集中してかまわない」と尾木ママはアドバイス。
一つのことを極めて、周りから褒められ自信がつけば、他の苦手なところも伸びてくると語る。
【自分には、個性がない…】
マロンさんは、わが子を個性豊かな子どもに育てようと思い、小さい頃からいろんなことを経験させてきた。
しかし娘は、高2になった今、「自分には個性がない…」と嘆いていると言う・・・
マロンさんの娘は、小学校や中学校で学級委員やクラブの部長を務め、「みんなをまとめることが自分のよい個性」だとずっと思っていた。
ところが、高校のクラブでリーダーに選ばれず、ショックを受ける。自分の個性がなんだか分からなくなり、すっかり自信をなくしてしまった。
母が、小さい頃からいろんな体験をさせてくれたことも、今となっては重く感じている。
申し訳ないと思いながらも、自分の個性を見つけるための一歩も分からなくなってしまった…
マロンさんからみると、娘に個性は十分あると言う。「自分の気持ちを言葉にするのが上手だなと思っている」と語るが、尾木ママに「それ、本人に言ってあげた?」と聞かれると「言ってないかも…」。ふだんから、よい所よりも先に悪い所に目がいってしまうのだそうだ。
自己肯定感を育んでいないのではないかと、尾木ママは指摘する。
そもそも個性は、人と比較することではなく、十人十色。
まず大切なのは、短所も含めてありのままの自分を丸ごと認めるという、「基本的自己肯定感」を育むことだ。
親としては、例えば、子どもが「落ち着きがない」という特徴を「活力がある、機動性がある」と捉えるなど、短所を長所に置き換えてみる「リフレーミング」をしながら、子どもを改めて見つめてみるとよいとアドバイスした。
(ディレクターU)
投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:54