番組内容
思春期 あのとき これから<番組内容>
2015年から始まった「ウワサの保護者会」。

7年間、皆さんとともに歩んできた番組は、今回で最終回となりました。
テーマは、これまで寄せられたお悩みの中で一番多かった「思春期の子どもとの向き合い方」。
番組に何度も出演していたホゴシャーズたちが、経験を語りながら尾木ママとともに考えます!

◆娘がやるべきことを先にやらない… バジルさんのお悩み
今回は尾木ママがスタジオを飛び出して、悩めるホゴシャーズのもとへ参じた!

*バジルさんの娘ふうかさんは、春から中学2年生。
「やることを先にやらないでゲームばかり…」というのがバジルさんのお悩み。
*振り返れば、7年前のバジル家では、小1だったふうかさんに細かい注意を連発していた。

*そして現在のバジル家はというと、ルールがいっぱいできていた。
中には、「優先すべき事より先にゲームをしていた場合、ゲームをやめる」という厳しいものも。

*このルールに納得していない様子のふうかさんに、「納得していないなら話せば?」とバジルさん。
一方ふうかさんは「はあ…けっこうです」と口を開こうとしない。
◇こう着状態の親子と話をする尾木ママ ふうかさんからは爆弾発言が!?
*尾木ママが聞くと、ふうかさんの本音は「ほっといてほしい」だった。

*バジルさんの干渉から逃れる工夫として、ふうかさんは夜に一人で筋トレをしているという。
*しかし実はそれだけに留まらず、習い事の帰りに家の周りを一人でランニングすることもあるのだと言うではないか。
驚くバジルさんに…
【尾木ママのアドバイス】
「それは、ふうかさんが一人になれる時間や空間を確保したいという願いの表れ。(その点をバジルさんは心に留めつつ)ふうかさんの方でも、走る時間帯を変えるとか、そのためにどうするべきかなど段階を踏んで組み立てを整理した方がいい」
◇「私が言わなきゃ誰が言う?」、親としての責任感
*尾木ママにアドバイスを受け、貼ってあったルールは撤廃したと言うバジルさん。
しかし、バジルさんに親として共感すると言うホゴシャーズも。
ウニさん「『私が言わなかったら誰が言うの?』という責任感から、一生懸命叱ることもある」
ももさん「思春期の子どもは『ほっといてくれ』となるが、親にしてみるとまだ信用ならないのですべてを知りたい。だから私は、子どもの部屋に突入して、自分の聞きたいことを全部聞いて答えをもらって帰る。子どもは『もう二度と来るな!』とにらみつけるけど…」
【尾木ママのアドバイス】
「思春期の子どもとぶつかり合うこと自体は悪いことではないが、そこに『自立を促す視点』があるかということがポイント」
▼『自立を促す視点』を入れるには、常に主語を“あなた”に置き換えること。

◆噴火のようだった反抗期をなんとか乗り越えた、ハムスターさんの場合
*現在は高2のりょうたさんは、中学のころ常に不機嫌でピリピリしていた。

ハムスターさん「『うっせー毒親!おまえが俺をダメにしてる!』と言われたことがあってショックだった」
*当時のりょうたさんは、寝る間も惜しんでスマホゲームをする毎日。それが原因で親子はいつも言い合いに。
*ある日とうとう、ハムスターさんがスマホを取り上げ、ゲームアプリを消そうとした。
するとりょうたさんは、ハムスターさんの携帯をとって投げつけ画面が粉々に。
りょうたさん「前にも何回かスマホを取り上げられていたので、溜まっていた怒りが噴火みたいになり、割っちゃいました」

*実は、当時りょうたさんのスマホは家のWIFIでしか使えないようになっていた。外で友だちと自由にやりとりできないことをりょうたさんはとても不満に感じていた。
*「親にとってはたかがスマホ。しかし息子にとってはそれ以上の物なのか…」この事件をきっかけに考え直したハムスターさんは、高校入学祝いに外でも使えるスマホを渡す。
*その後りょうたさんがスマホゲームをやる時間は大幅に減り、ハムスター家の食卓には今、親子の団欒が戻った。
◇子どもにとって、スマホは生命線
尾木ママ「今の子どもは生活がスマホで成り立っているところがある。スマホは子どもにとっての生命線と言える一方、問題もはらんでいるので思春期にとっては大きな課題」
◇しかし、スマホのルールはイタチごっこ!?
ウニさん「うちで大事件だったのは、オンラインで勝手に契約を変更してギガ数を増やしていたこと」
うめさん「結局ルールは、いくら作ってもイタチごっこ。必ずどこかに穴がある」
【尾木ママのアドバイス】裏門は開けておけ
尾木ママ「ルールは全部は守れないし、親の裏をかくのも成長の証。学校でも、校則など「ルールはルールだ!」と表ではしっかりと言うが、実は『裏門は開けておけ』というのが、教師の共通認識だった」

◆親子関係が良好だったネクタリン家にも、反抗期が訪れた!?
*ネクタリン家で、娘が小さいころからやっていたのが「BBA(バーババア)」

*キッチンのカウンターをはさんでネクタリンさんがマスター、娘のらなさんはお客さんという設定。マスターはお客さんの言うことには反論しないというルール。
*その日にあったことや悩みごとをいつも話していたらなさんだが、中学生になると…
ネクタリンさん「部屋に閉じこもって、全然バーに来てくれなくなった。『うちは成功している』と思っていたバーババアが、音を立てて崩れた」
*現在高校1年生のらなさんは、そのころのことを聞くと
「親とあまり口をききたくなかった。閉じこもっている間はずっと勉強。あの時間があって、ちょっと勉強に集中できた」

*一方、娘の部屋のドアが閉まっていた3年の間、なるべくバーに立ち続けていたというネクタリンさん。
すると…
ネクタリンさん「ふわっとお客さんが戻ってきた。「今日楽しかった」と、急に自分の事を話だして、何も無かったかのように戻った」
◇子どもは必ず帰ってくる
うめさん「娘が今、反抗期に入っているのかなと思うが、自然に戻ってくるもの?」
ネクタリンさん「うちの場合は、私が同じ所にいたからかと思う。私が(あきらめて)他に行っちゃってたら、戻って来てくれたのかどうか」
【尾木ママのアドバイス】
「反抗期は必ず終わる。親は、子どもが成長して戻って来るという信頼を寄せながら、待っていてほしい。絶対大丈夫だから」

◇最後にホゴシャーズが、尾木ママや番組に思ったこと
うめさん「例えば『性』の話などなかなか切り出せないテーマも番組が出してくれて、一緒に見ていた家族と話ができるというのはありがたかった」
ももさん「親は完璧じゃなきゃいけないものだと肩ひじを張っていたが、尾木ママから『親は親らしくなくていいのよ』と言ってもらい、頑張らなくてもいいんだと本当に気が楽になった」
【尾木ママからの最後のメッセージ】
尾木ママ「子育てはまだまだ続くけれど、本当に大丈夫。安心して子どもと向き合って、子どもをリスペクトして下さい。そういう関係になればゆるぎないと思います」


皆さん、だいじょうぶよ〜!
番組はこれで終わりますが、私たちはこれからも、皆さんの子育てを応援する番組を、皆さんとともに作っていきたいと思っています。
今までご視聴頂いた皆様、ご出演頂いた皆様、尾木ママ、7年間本当にありがとうございました。

END
投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:30 | 固定リンク
聞いてよ!尾木ママ~思春期の悩み~<番組内容>
これまで好評だった「聞いてよ!尾木ママ」シリーズ。
最後に尾木ママに聞いてもらうのは、常に反響の大きかった「思春期の悩み」。

番組に届いた思春期の子を持つ親のお悩みについて考えていく!
ゲストは、高校3年生でインフルエンサーのひかりんちょさん。

【お悩み[1]「子どもの個室がない!」】
ステビアさんは、家の間取りで悩んでいる。
息子のけんしんさん(高3)と娘のちせさん(中2)の部屋は、2人で6畳。
タンスを目印に部屋を分けているが、お互いの様子は丸見えの状態。

■思春期における子ども部屋の役割とは?
発達心理が専門の渡辺弥生さんによると、思春期は自分自身を見つめるための“自分だけの居場所”が欲しくなる時期。
必ずしも個室を作る必要はないが、子どもがありのままでいられる場所があることが大切だという。
■子どもに個室はなくても・・・
では、どのようにして子どもの“自分だけの居場所”を作ってあげればよいのか?
あるホゴシャーズの家庭に話を聞いた。
6歳から14歳まで5人の子どもを育てている、ヒグマさん。
以前はきょうだいみんなで使っていた14畳の部屋を、あるモノを使い、男女別の空間にしたのだという。
それが・・・ロールカーテン!

さらに思春期の姉妹のスペースは、それぞれの勉強机を直角に配置し、本棚がお互いの視線を遮るようになっている。
これで二人とも「プライベートな空間」を確保しているのだ。

(ヒグマ家)長女「 “ずっと誰かと一緒にいないといけない”“誰かの視線がずっとあるように感じる”というのが解消されたことが一番嬉しかった」
尾木ママ「一番大事なのは、家族が安心して集える場所。部屋だけ与えて家族のコミュニケーションが途絶えてしまうというのでは本末転倒!」
【お悩み[2]「身長が低いと悩む我が子へ」】
続いてのお悩みはベニバナさんから。

ひかりんちょさん「私も身長が低い方なので、人から身長の話をされると気にしちゃう。身長を伸ばすにはどうしたらいいか調べるけど、何が正解か分からない。」
■本当はどうなの!?身長クイズ
・・・ということで、まずは正しい知識をクイズで身につけよう!

今回、クイズの答えを教えてくれるのは、子どものからだの成長に詳しい医師の堀川玲子さん。

では、どのようにして身長は伸びるのか?
長い骨の端の方にある「成長板(せいちょうばん)」という部分で「軟骨」が増え、やがて硬い骨になる。こうして骨が長くなることで、背は高くなる。
この時に必要な栄養素が、たんぱく質やカルシウム。さらに軟骨を作るように働きかける成長ホルモンも欠かせない。

堀川さん「全ての栄養素が大切だが、特にたんぱく質をしっかりとることが大切。たんぱく質は筋肉や骨をつくるのにも役立つし、体の構造の基本になるので非常に重要だと思います。」
続いて第二問。

堀川さんによると、成長ホルモンの出る時間は決まっておらず、大切なのは、眠っている長さと質のよい睡眠!
成長ホルモンが出る大きな波は、眠りに入った後、30分から1時間以内にやってくる。
その後はおよそ3時間おきに眠りが深くなると共に波がやってくるのだ。

尾木ママ「日本の子どもたちは国際的にも睡眠時間が短い。だから、みんな寝てね!」
〈身長へ悩む我が子へ、親はどんな声かけをする?〉
小柄だが身長にコンプレックスをほとんど感じたことがないという尾木ママからのアドバイス。
まずは、「“小さい”ということが人格のマイナスにならないような声かけをする!」
尾木ママ自身、小さい頃から「山椒は小粒でもピリリと辛いんだよ」などと親からたくさん声かけをされたという。
さらに、「身長と関係のないところでたくさん褒める!」
勉強や日常生活など些細なことでもたくさん褒めてあげることが“認められている”というポジティブな感覚に繋がる。
【お悩み[3]「外出ルールが決められない!」】
最後はダックスさんのお悩み。

ダックスさんは繁華街での犯罪トラブルなどが心配だというが、娘は「友だちは行っている」と訴えてくるのだという。
尾木ママ「自由を求めるのがこの時期の子どもの特徴。子どもの意見も聞きながら、ルールをきちんと決めていくのが重要。」
ダックスさん「2人でちゃんと相談、説明し合ったら素直に言ってくれるのかなと。でも、自分のテリトリーに置いておきたい気持ちがどうしてもまだあり、寂しい。」
〈尾木ママからのアドバイス〉
これは親が最初にぶつかる葛藤。「ちゃんと自立出来るように育てよう」と思ってやってきたのに、いざ自立し始めると寂しくて…というのはどの親にも言えること。「寂しい」と子どもに伝えてもいいと思う。
最後に、子どもの安全を研究している宮田美恵子さんから、子どもの外出についてアドバイス!

保護者はお子さんに次のようなことを伝えましょう。
[1] 人が多い場所は、痴漢やスリなどの犯罪に注意。
[2] お手洗いなどで1人になる時は、友達同士で声を掛け合う。
[3]「家に着くまでが外出」という意識をきちんと持つ。
〈尾木ママ感想〉
思春期は心も体もガラッと変わる時期。みんな悩むと思うが、子どもが成長している証だと信じて頑張って!
〈ひかりんちょさん感想〉
「お母さんやお父さんがこんなふうに思っていたんだ」と改めて知ることが出来て、反省した部分もある。
でも、自分のことは自分が一番分かっているから、私の意見や気持ちをちゃんと聞いて受け取って欲しい。
END
投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:30 | 固定リンク
食べ方が気になる!<番組内容>
今回のテーマは、子どもの「食べ方」について。
はしや茶碗の持ち方がおかしい・・・などのお悩みにこたえていく。
さて、みなさんのお子さんは、どんなおはしの持ち方をしていますか?

今回は、子どもの食べ方について学校や保護者からの相談にのっている、笹田哲さん(神奈川県立保健福祉大学 教授)のアドバイスを受け、食べ方が上達するにはどうすればいいか、を考える。

笹田さんは、おはしの使い方をどのように指導したら良いのか?という相談を何年も前から受けているという。
【実際のホゴシャーズの悩みとは・・・・・】
<ビオラさんの場合>
小学4年生のユウセイさんは食事をするのに苦労しているという。
おはしが交差していてうまくつかめない。
麺を食べるときは、おはしの先に引っ掛けて持ち上げている。
ユウセイさんの姉2人は、苦労することなくおはしを使えるようになった。
そのため、いずれ使えるようになるだろうと、ビオラさんは考えていたが・・・
なかなかうまく使えない。市販の補助器具なども試してみたが、うまくいかない。

<はちみつさんの場合>
小学1年生のかえでさんは、おはしを使うのが苦手。
今でもスプーンを使いたがる。
はちみつさんは、食事の時に度々注意はしているが、持ち方よりもおいしく楽しく食事をしてほしいという気持ちもあって、つい甘くなってしまう、という。

【2人のおはしの持ち方は・・・・】
ユウセイさん:交差はし・・・特徴:つまみにくい
かえでさん:にぎりはし・・・特徴:疲れやすい

もう1つ良くある持ち方として、親指がでっぱってしまう持ち方がある。

【おはしの基本的な持ち方】
まず、親指と人差し指の間におはしを1本乗せる。
次に、薬指の第一関節を目安におはしの先を置く。
そして、親指、人差し指、中指を使っておはしをこのように持つ。
最後に、中指をおはしの間に入れる。

この方法が難しく感じた場合は・・・定規を使う方法がある。
まず、おはしを持つ要領で、定規を親指と人差し指ではさむ。
その時、薬指を定規の下から少しだけ出す。
定規の上におはしをのせ、指を動かさないようにしながら、定規だけ上から抜き取る。
最後に中指をおはしの間に入れる。

はしを自在に使えるようになるには、指の分離が備わっている事がポイント。
指の分離とは・・・・?
それぞれの指を独立させて動かせること
【指の分離をうながす方法】
まず親指と人差し指をあわせる。そして、ゆっくりと開く。
次は、親指と中指をあわせて、開く。
このように、親指とそれぞれの指をあわせて、ゆっくり開く動作を繰り返す。
最初は片手ずつ。できるようになったら両手でやってみる。

他にも、こんなお悩みが・・・。
<はっさくさんの場合>
小学3年生のひろやすさんの、茶碗やコップの持ち方が気になっている。
人差し指をうつわにひっかけて持ち上げ、口もとに運んでいる。
最近は時々、自分で器を持ち直す様子も見られるといが、まだまだクセはなおりきらない。

器が大きくて、重いことも原因の1つ。
小さくて軽いもので器を変えてみると効果が出る事も多い。
器の基本的な持ち方ができるようになるためには、腕の保持力と手を返す動きが備わっていることが必要。
食事をする際、器を持つ方の手は、手のひらを返し肘を浮かせた状態を保っているのだ。
【手を返す動きをきたえるトレーニング】
お椀の中にボールを入れて持ち上げる。
親指を縁において、4本の指は底に当てて、持つ。
中のボールがこぼれないように、クルクル回す。

もう1つ笹田さんが気になったのはユウセイさんのうどんの食べ方。
実はユウセイさん、麺をすするのが苦手。食べるのに時間がかかるという。

麺類をすするというのは、麺とスープとそれから空気も取り込んでいく。
鼻と口の呼吸、お腹を使う腹式呼吸が身につくと楽に食べられるようになる。
横隔膜が上下に動く事で空気を取り入れる呼吸を腹式呼吸という。
ここで、ストレッチマン・レジェンドが登場!
【ストレッチマン・レジェンドと一緒に腹式呼吸のトレーニング】
コップの中にある綿ボールをストローで吸って、もう1つのコップに移す。
麺をすするときのように、真下を向いて吸うのがポイント!

【ストレッチマン・レジェンドと一緒にお椀を持つためのトレーニング】
手のひらを上向きにして伸ばした両腕の上に、バスタオルをふわっとかける。そのバスタオルの中に、タオルで作ったボールを入れて転がす。
腕の保持力が鍛えられる。

【収録を終えたビオラさんは・・・・】
ビオラさん、家に帰って、さっそくユウセイさんとトレーニング。
定規を使っておはしの持ち方も練習。

すると・・・・。

ビオラ:つかめるようになったじゃない!
大人も子供も、食べ方のちょっとしたコツをつかんでたのしく食事ができるといいですね!
レジェンド
「はさんで すすって よく噛んで
きれいに食べてね! 端っこまで。
はしだけに・・・ヌハっ」
END
投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:30 | 固定リンク
不登校 家族のすれ違い <番組内容>
その数、実に19万人。8年連続で増え続ける小中学生の不登校。
「“学校に行けないのは甘えだ”と言う夫と言い争いになる」など、家族の間で意見が異なり、悩む保護者も。
30年以上にわたり不登校の子どもたちの居場所を運営してきたNPO法人たまりば理事長の西野博之さんと、自分の9年間の不登校経験を漫画に描いた漫画家の棚園正一さんをゲストに迎え、家族の悩みについて考える。

不登校 祖父母が理解しないとき
小学6年生の長男が夏ごろから学校に行かなくなったコリアンダーさんは、同居する夫の両親の無理解に悩んでいる。
コリアンダーさん
・祖父が長男に「学校に行きなさい」と言って追いつめる。
・長男が不登校になったのは「嫁(コリアンダーさん)のせいだ」と祖父母に責められる。
・精神科医のアドバイスも受けて、長男が好きに過ごせるよう見守るようにしたコリアンダーさん。長男がやっと元気になってきた矢先、祖父が「学校に行きなさい」「運動会に出なさい」と追い立て、長男が殻に閉じこもるようになる、こうして、コリアンダーさんの努力が削られていく
・コリアンダーさんの夫は、最初は学校に行かせようとしていた。しかし、在宅ワークが増え、息子の苦しむ様子を目の当たりにして「行かせるのは無理だ」と思うようになった
・夫は「子どものことは妻でなく自分に言ってくれ」と祖父母に伝えたが、祖父は夫がいないときにコリアンダーさんを批判する

尾木ママ
・板挟みの中で本当によく耐えておられる
西野博之さん(NPO法人たまりば理事長)
・タブレットで遊んでいるから学校行けないというわけではない。タブレットがあることでなんとか今を生きている。しかし、それが祖父には理解できず「嫁が甘やかしてる」となってしまう。
・夫の理解が進んだのはすごいこと。他にも妻の愚痴をどう聞くかなど、夫ができることや果たすべき役割はいろいろある
棚園正一さん(不登校経験のある漫画家)
・息子さんの気持ちが少しわかる。自分のせいで変な空気になっていると考え、自分を責めて苦しくなってしまうのでは。
・家庭が安心できる休める場所になれたらいい。

意見の食い違いからくる夫婦間の溝
高校2年生の息子がいる純一さんとあかねさん。かつて息子の不登校をきかっけに夫婦の関係がぎくしゃくしたことがある。
小学3年生の頃、息子が学校に行かなくなった。あかねさんは、幼いころから繊細な息子の様子を見ていて「いつか行かなくなるのでは」と思っていたが、夫の純一さんは違った。
純一さん
「まさか!と思った。何とか学校に戻れるよう道筋をつけてあげたいという気持ちだった」

純一さんは息子と一緒に風呂に入っては、学校や友達の大切さを説き、学校に行くよう話した。純一さんは「いやなことがあっても、学校は我慢して行けるのがよいこと。親として道筋をつけてあげたい」という気持ちだったという。しかし息子が、学校に戻ることはなかった。
一方であかねさんは、外に出ることもできず「生きている意味がない」と嘆く息子を見て、学校に戻る以外の選択肢を考え資料を集めて夫にも伝えたが、興味を持たれず、孤独を感じていた。

西野博之さん
・「学校に通わなかった人間が、この先どうなるか分からない」という大人の不安が大きな壁になる
・学校に行かなかった子たちを30年以上見てきたが、ちゃんと社会に出て家庭を持って生きている子たちがたくさんいる。そういうことを知っていれば大丈夫なのだが、あまりに知られていない。
カキさん(小3長男が不登校)は、夫婦ともに無理に学校に行かせることはしていないが、夫と意識の差があるのを感じている。
カキさん
・夫は朝早く仕事に行き夜帰って来て、息子の様子をあまり知らない。
・帰宅した時に、たまたま長男が寝転んでゲームをしていたりしたら、「学校休ませてこんなんじゃダメでしょう!」と怒る。
・夫は休日に遊びに連れて行ってくれるのはうれしいのだが、「今日釣りに行ったから、明日は学校行こうね」などと言って、長男を自分の希望する方向に導こうとする。
・意見が合わず言い合いになってしまう

棚園正一さん
・自分が学校に行けなかった頃、家庭教師や支援者などいろんな人がやってきた。
・絵を描くとみんな褒めてくれるのだが、その後「じゃあ学校のみんなに(絵を)見てもらおうね」「だったら明日学校行ってみようか」と言う人もいた。言わなくても「学校に行って欲しい」「学校に行ったほうがいい」という思いが「透明なセリフ」のように滲み出ている人も少なくなかった。そういうことが辛かった。
夫が変わると・・・埋まった夫婦の溝
その後、意見の違いが埋まらず喧嘩が増えていた純一さんとあかねさん。特に純一さんは手を尽くしても状況が変わらないことに「八方ふさがり」と悩んでいた。そんな純一さんに、あかねさんは、医師が子育ての心構えについて書いた本『子どもを信じること』を手渡した。

本を読んだ純一さんは「 “親ができることは自分が変わること”だとあった。それまでは親ができるのは子どもを励まして学校に行かせることだと思っていたが、確かに子どもを変えることはできない。自分が変わるためにはどうしたらいいのだろう」と思った。
純一さんは、その本に書かれていた、「アイスクリーム療法」という認知行動療法を試してみることにした。冷蔵庫をアイスクリームでいっぱいにし、子どもにいつどれだけどのように食べてもいいよと宣言する。子どもは片付けもしなくていい。そして、親は一切小言を言わないというのがルールだ。実際にやってみると、食べ散らかしたり、ご飯の前に食べたりする息子に、小言や注意を言いたくて仕方ない自分に気づいた。そのことから、自分がこれまでどれほど子どもをコントロールしようとしてきたかを思い知らされたのだった。
そこから、純一さんは変わった。「『頑張って学校に行ってみよう』と言うのは彼のハンドルを横から親の思うとおりに動かすようなもの。そういうことを一切やめようと決めた」という。さらに「学校に行かなかったら不利益になるのかどうか本当はわからない。必要以上に不安を感じて、嫌がる子どもに行けというのは違うんじゃないかと思うようになった。」。
あかねさんは、夫が「一緒の方向を向いてくれた」と思って嬉しかったという。「その時はもう孤独ではなくなった。」。くしくも、夫婦の考えがそろった頃、息子は「フリースクールの体験に行ってみる」と一歩を踏み出した。

西野さん
・父親がちょっとその子に寄り添い温かく見守り始めたときに何かが変わる
・父親が味方になったとき、不登校を通じてすごくいい夫婦になっていくケースが多々ある
不登校 家族はどう見守る?
棚園さん
・家族の中で不登校をめぐって摩擦がある時期は必ずあるのではないか。それを繰り返していく毎日が、あるべき道なのではないかと思う。
尾木ママ
・誰かを責めるのではなく、子どもを信じて。そして周囲の人は親のことも信じてほしい。
西野さん
・学校に行きづらくなった子たちを見てきて命が削れてきていると感じる。
・親としてとにかく生きていてくれればという原点を見誤らなければ子どもはちゃんと生きていける。

不登校について話したいときは、各地の親の会、FacebookなどのSNSで活動するグループもあります。
家族も思いを抱え込まずにいきたいですね。
END
投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:30 | 固定リンク
どうつきあう?子どもの怒り<番組内容>
今回のテーマは、子どもの“怒り”。
誰だって怒ることはあるけれど、わが子がその気持ちを抑えきれずに、人やものを傷つけてしまったら大変!
子どもの心のケアに詳しい臨床心理士の松丸未来さんとともに、怒りとの上手なつきあい方を考える。

ホゴシャーズのお悩み 息子が怒りをコントロールできずトラブルに…
コウモリさんは、次男(中1)が怒りをコントロールできないことに悩んでいる。
数年前から、弟とゲームをしている時などに、些細なことで腹を立て、弟に手を出してしまうことが気になっていた。
事態が深刻かもしれないと思うようになったのは、中学に入ってから。
クラスメートに注意を受けたことが気に食わず、暴力をふるってしまったのだ。

コウモリさん「ささいなことで相手を攻撃してしまう。そのたびに注意しているのに改善しない。どうすれば?」
<松丸さんのアドバイス>
・もちろん行動としては間違っていたが、怒りの感情を抱くことは自然なこと。怒りも大切な感情の一つ!
・怒りには、「相手にわかってほしい」「この状況から逃れたい」といった、SOSのメッセージが含まれていることも。
・「なんでそんなことで怒るの!」「それぐらい我慢しなさい!」などと、怒ったこと自体を否定するのはNG。
・まずは子どもの話を、否定せずに、言葉を挟まずに聞く。気持ちを受け止めたうえで、暴力という行動自体を改めるように導く。

大人が気持ちを受け止めたおかげで、怒りと上手につきあえるようになったケース
かいとさん(中2)は、小学生のころ怒りをコントロールできず、暴力をふるったり物を投げたりした経験がある。
そのたびに、先生には「何してんだ!」「そんなことしたらダメだろう!」と厳しく叱られた。しかし、かいとさんは「何もなく怒っているわけではない。自分を嫌な気持ちにさせてきた相手も悪いのに、なんで自分だけ怒られるんだろう…」と納得がいかなかったという。

転機が訪れたのは、4年生のとき。クラスメートに無視されたと感じたかいとさんは、怒りが爆発し暴れてしまった。
駆けつけた担任の先生は、かいとさんをいきなり叱ることはせず、怒ってしまった理由に耳を傾けてくれた。その上で、「それはつらかったね」と共感してくれたのだ。それで気持ちが落ち着いたかいとさんは、「人にものを投げるのはまずかったよね」と先生に指摘されても、素直に受け止められた。

さらに、先生の提案で相手の子とも話してみたかいとさん。決して意地悪をしようとしていたのではないことを知った。
それ以来、誰かと揉めても、「なんでそういうことするの?」と相手の言い分を聞くようになり、自分の気持ちも言葉で伝えられるようになった。怒りが爆発することもなくなったという。
<尾木ママの見解>
・怒りには、原因が必ずある。その原因を先生や親は丁寧に聞き、受け止めることが不可欠。
・「そんなことされたんだ。それは怒っちゃうよね。大変だったね。」と声をかけ、子どもの気持ちに寄り添う。
・「自分の気持ちをわかってもらえた」という安心感で気持ちが落ち着けば、おのずと自分の行動を反省できる。

怒りのコントロールについて学校で教える取り組み
品川区立の小学校では、どうすれば怒りをコントロールできるのか、具体的な場面を想定しながら教えている。
この日、2年生の教室で行われていたのは「悪口を言われたときにどうするか」をみんなで考える授業。
まず先生は「怒りは自然な感情」という前提を確認した上で、悪口を言ってきた相手に対してどんな行動をとりうるか、子どもたちに問いかける。すると、「悪口を言い返す」「相手に嫌だと伝える」「無視する」など、様々な意見が。
さらに、それぞれの方法がお互いを傷つけないか、あるいはお互いにとってフェアか、確認していく。例えば「悪口を言い返す」は相手の心を傷つけるので、安全ではない。このようにして、子どもたちは怒りがわいたときに適切な行動を選択することを学ぶ。

<松丸さんの見解>
・「怒るのは悪いことじゃない」という価値観がクラスで共有されるのはとてもよい。キレてしまう子がいたとしても、周囲は「何か理由があるのかもしれない」と思い、優しく接することができると思う。

大切なのは、自分の中に怒りがわいたらどう行動するか、心が平静なときに考えて決めておくこと。
大人もぜひ心がけたいですね。
END
投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:45 | 固定リンク
気になる!子どもの言葉づかい<番組内容>
「ワンチャン!」「それな!」「死ね!」・・・
お子さんは、こんな言葉を使っていませんか?

今回、番組で行ったアンケートには、
「このまま大人になっても使い続けたらどうしよう?」
と、子どもの将来を心配する声が多く寄せられた。
子どもの言葉づかいが気になった時、親はどうしたらいいの?
ゲストは、“若者言葉はよく使う”という岡田結実さん。
子どものホンネに耳を傾けながら考えていく。

【うめさんのお悩み】
子どもが話す言葉の意味が分からない・・・
言葉づかいに厳しい両親のもとで育ってきたという、ホゴシャーズのうめさん。
今、中学2年生の長女あやめさんの言葉づかいが気になっている。
それは、自分には意味が解らない、「ワンチャン!」「それな」などの若者言葉。

例えば、車に乗って、家族で食事に出かけた時のこと。
うめさんがよく行くラーメン屋をうっかり通り過ぎてしまったとき、あやめさんが「ワンチャンあるね!」と言った。
その時、うめさんは、そのラーメン屋に戻った方がいいのか、次の店を探すのか悩んでしまったという。

「当然分かるだろう」と思って当たり前に話してくるあやめさん。
あやめさんが社会人になったとき、TPOをわきまえず、今のような言葉づかいをしてしまったらどうしよう…と、
うめさんは心配している。
こんな“若者言葉”、みなさん知ってますか?

ちんぷんかんぷんな様子の尾木ママとうめさんに、岡田さんは大笑い!

答えは・・・・?
「草」→「笑い(WARAI)」
「ワンチャン」→「ワン(一度の)チャンス」
「エモい」→エモーショナル(心が揺さぶられるような)感じ
「はにゃ?」→あれ?

子ども達は「若者言葉」をどんな気持ちで使っているのか?ホンネを聞いた
集まってくれたのは、うめさんの長女あやめさんと、10代の3人。

よく使う言葉を教えてもらったところ、ポイントが見えてきた。
[1] とにかく短い言葉 「うぇ」「ヤバい」「それな」
◆そういちろうさん「短く済ませられるのがいい」
◆とわさん「自分が驚きを言葉で表そうとしたら、とっさに出てくる」
[2] 友だちとつながれる言葉
◆あやめさん「柔らかいニュアンスで、共感の気持ちを表すことができる」
◆あんなさん「『尊い』という言葉を使うと、みんなと共感しあえる」
<専門家 柏野和佳子さんのアドバイス>
いわゆる“若者言葉”は、仲間内ではちゃんと伝わっているので、使ってはいけないというわけではない。
ただ、子ども達はまだ、丁寧な言葉づかいに慣れていない。
大事なのは、自分の言葉が相手に伝わるかどうか。
アルバイトや就職活動をするようになり、多くの大人と話す機会を得て、「こういう場合は、自分の言葉が伝わらないんだ」という経験を積み重ねていくと誤解がないように話をしないといけないということを自然と学んでいく。

続いては・・・
『ヒトデさんのお悩み』
子どもが「死ね」という言葉を使っている
中1の長男が、ゲームをしながら「死ね!」という言葉を何度も使うことを心配している。
「そんな言葉づかいをするならゲームをしてはいけない」と取り上げる事もあったが、長男の反省には繋がらず、いくら注意をしても直らない。
最近は、ゲーム中だけでなく、日常でも家族に向かっても言うようになってしまった。
いつか、長男に「死ね」と言われた誰かが、本当に死を選ぶような事態になったらどうしようと、ヒトデさんは悩んでいる。

子どもはなぜ「死ね」と言う言葉を使うの?ホンネを聞いた
◆あんなさん「クラスではみんなふざけて使っている。重く考えずにパッと言ってしまうんじゃないか」
◆あやめさん「イラ立ち。その場の感情を表す端的な言葉。本当に死んでほしいとは思っていない」
子どもが言ってほしくない言葉を使った時、親はどうしたらいいのか?
<子どもの発達心理に詳しい渡辺弥生さんのアドバイス>
「「死ね」と言ったら、ただ、それは使ってはいけない言葉だと伝えるだけではなく、自分が「死ね」と言ったことで、言われた相手が「死んだ方がいいのかもしれない」と感じて、本当に死んでしまったらどうする?」と、子どもたちが具体的に想像できるような表現で、繰り返し思いを伝えることが大事。

それに対し、ヒトデさんは…、

<柏野さんアドバイス>
子どもは、言葉を言われた側の気持ちを、想像することがまだ難しいときがある。
親が、もし子どもから「死ね」と言われたら、素直に気持ちを表して悲しい顔をする。子どもが自分のイラ立ちを相手に伝えるために「死ね」という言葉を選んだのであれば、「死ね」という言葉では相手に気持ちは伝わらず、誤解を生んでしまうリスクがあることを繰り返し伝えていかなければいけない。親は、諦めてはいけない。
<岡田さん感想>
親がずっと向きあってくれた経験というのは絶対に忘れないので、ヒトデさんのその言いつづけてきた努力というのは私はいつか報われると思う。
親が自分に向きあってくれた思い出がすごく大切かなと思う。

自分たちの言葉は相手に正しく伝わっている?
座談会に参加した4人の子どもたちは、国立国語研究所の柏野さんを訪ねた。
そこで、柏野さんからある問題が出された。
「このマンガ マジヤバい!」このヤバいってどういう意味?
この問題に、全員が「面白い」という意味だと答えた。

しかし、辞書で調べてみると・・・・・いい意味では書かれていなかった。

当然良い意味も載っていると思っていた子どもたちだったが、今回、良い意味をはっきりと載せていたのは5種類の国語辞典中、1冊だけ。

子ども達は、「ヤバイ」という言葉は、人によって悪い意味でも良い意味でも受け取られる可能性のある、誤解が生まれやすい言葉であることを知った。
柏野さんはもうひとつ誤解が生まれやすい言葉を教えてくれた。
それは「ふつう」
子どもの「普通に美味しかったよ」は、褒め言葉で使われることが多いが、親の世代の多くは、平均以下と捉え、「まずかったの?」と思ってしまうというのだ。

このように、いい意味で使った言葉が、受け手にとっては悪い意味で捉えられてしまう言葉はこれからも増えるかもしれないということを、子ども達は学んだ。
<尾木ママの感想>
若者言葉も含めて、大人ももっと言葉を知ることが大事
<柏野さんの感想>
言葉が相手にどう伝わるかということは、親子で一緒に考えていくことが大切
<岡田さんの感想>
子どもの世界って広いようで狭い。
価値観をもらうという意味で親や先生と考えると、視野が広がるんじゃないか

<END>
投稿者:制作スタッフ | 投稿時間:21:30 | 固定リンク