2019年11月06日 (水)ローマ法王広島訪問関連で、映画『ひろしま』を放送します


NHK広島放送局放送部長の安達宜正です。

先日、放送の「ミラクルトラベル」

SexyZone佐藤勝利くんが

元気にコメントしていました。

佐藤くんは社会問題に興味があって、

シブ5時でも

「アメリカ・オバマ大統領の広島訪問後、

  国際社会にどのような影響が

  あったのか」

といった質問を受けたことがありました。

セクゾ君たちは

それぞれ個別の仕事も増えていますが、

5人そろっての姿も楽しみに待っています。

 

さて、その広島。

ローマ・カトリック教会の

フランシスコ法王が今月24日に

広島を訪れます。

ローマ法王の広島訪問は

1981年のヨハネ・パウロ2世以来です。

NHK広島では今月たくさんの

関連番組を放送する予定です。

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その一つが、

17日()午前10時05分から

総合テレビで、

映画「ひろしま」を放送します。

1953年、被爆の焼け後からの復旧も

ままならない、

広島を舞台に日本映画史上、

最大級の規模・8万8千人の市民が

参加して撮影されました。

月丘夢路さんや岡田英次さんなど

当時の大スターが平和の思いから、

出演されたとも聞いています。

ぜひ、ご覧いただきたいと思います。

 

前回のローマ法王の広島訪問時、

僕は高校生でした。

ヨハネ・パウロ2世の

平和アピールの言葉が

妙に耳に残っています。

「戦争は人間のしわざです」、

「戦争は死です」との日本語での訴えです。

当日のニュースで聞いたものなのか、

のちの特番で聞いたものなのかの記憶は

定かではありませんが、

高校生ながらに印象深かったということでしょう。

 

その年の夏、僕は広島を訪問。

当時の原爆資料館長、

高橋昭博さんから話を伺いました。

法王を資料館に案内し、

被爆体験を話された方です。

高橋さんは被爆資料を説明し、

「わたしも中学2年で被爆し、

 焼かれました」とみずからの

ケロイドを見せたそうです。

これに法王は

「あなたが資料館の館長

 という立場ではなく、

 被爆者として案内してくれたことに

 感銘を受けた」と述べ、

高橋さんは感激したと話していました。

 

1981年当時は米ソ冷戦時代、

2つの超大国が核軍拡を競い合い、

核弾道ミサイルの配備をめぐる動きに

懸念の声が高まっていました。

こうした危機感のなかで、

ヨハネ・パウロ2世の被爆地訪問と

平和アピール。

国際社会の注目を集めるとともに、

核兵器廃絶を願う草の根運動にも

勇気を与えたと記憶しています。

そうした努力が

国連軍縮特別総会への非政府組織の

積極的な参加につながり、

やがてはアメリカのレーガン大統領と

ソ連のゴルバチョフ書記長による、

INF・中距離核ミサイル全廃条約の

締結にも影響を与えたという

見方もあります。

そして、38年後の現在。

米ロの新たな対立で、

INFは失効しました。

スウェーデンの研究所によれば、

米ロなどが保有する、核弾頭の数は

1万3865発

政治リーダーが誤った選択をすれば、

人類が絶滅する危機は変わりません。

ヨハネ・パウロ2世の

「戦争は人間のしわざ」

というアピールは、

「人間の意志で戦争を回避できる」

という意味という指摘もあります。

 

フランシスコ法王は今度の訪問では

原爆資料館には訪問しない見通しだと

言います。

たいへん残念なことです。

それでも、およそ13億人が信仰する、

ローマ・カトリック教会のリーダーが

長崎から広島。

被爆地を訪問する意義は

大きいと思います。

核兵器禁止条約が国連総会で採択され、

批准国も少しずつですが、

増えている中で、

ローマ法王がどのような発言をするのか、

国際社会が注目することは

間違いありません。

NHK広島では今回の広島訪問を

しっかり取材するとともに、

今後の国際政治、

国際社会に与える影響もきちんと

伝えていきます。

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投稿者:☆更新スタッフ | 投稿時間:13:05


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