2019年08月02日 (金)ことしも8月6日がやってきます


NHK広島放送局放送部長の安達宜正です。

ことしもまもなく、

「8月6日」がやってきます。

広島市の平和公園では

式典に向けた準備が進められています。

海外から訪れた人たち、

日本の若者たちが、

祈りをささげる姿も目立ちます。

 

広島放送局に着任して、2年

これまで、東京からみてきた、

8月6日とは自分の意識が少しだけ、

変わったのではないかと感じています。

それを具体的に説明するのは

簡単ではありませんし、

1年くらい広島に住んで、

何がわかるのかと言われることも

承知しています。

ただ、広島の街は、

ほかの日本の大都市とは

大きく違うところがあります。

街にはたくさんの慰霊碑があって、

通勤途中もそれが目に入ります。

被爆の事実に触れる機会もあります。

社会学者の日高六郎氏は

著書・「戦後思想を考える」で、

「・・を考える」と「・・から考える」

とは大きく違うと記しています。

「東京から、広島を考え、

 日本を、世界を考えること」と、

「広島から日本を、

 世界を考えること」の

違いかもしれません。

 

そうした視点で広島の役割は

何かを考えてみたいと思います。

僕は大きく2つあるように思います。

1つは1945年の8月6日

その被爆の事実の継承です。

これは多くの人たちの努力によって、

進んでいると思います。

僕は解説委員時代、Sexy Zone

中島健人くんマリウス葉くん

広島を訪れました。

2人は真剣に被爆者の証言を聞き、

マリウスくんはドイツの友達に

広島を知ってほしいと

たくさんのお土産を買いこんでいました。

また、菊池風磨くん

被爆70年に個人的な思いから、

広島を訪れたと

話してくれたことがあります。

「絶対に忘れてはいけないこと」

という思いは、世代を超えて、

共有できると思います。

もちろん十分かと言えば、

まだ足りないかもしれません。

しかし、広島にはきょうも、

たくさんの若者が集まり、

祈りをささげています。

 

もう1つの役割は何か。

僕は核兵器廃絶に向け

国際社会を動かしていくことだと思います。

こちらは思うように進んでいません。

スウェーデンの研究所によりますと、

各国が保有する核弾頭の数は

ことし1月の時点で1万3865発

途方もない数です。

さらに、INF・中距離核ミサイル全廃条約が失効しました

核軍拡の歯止めにもなっていた条約が失効、

軍拡競争が

新たな段階に入ったとも言えます。

一方で、2017年には

核兵器禁止条約が国連総会で

採択されました。

核兵器を持たない国々の努力によって、

核兵器の開発や所有、

実験など核兵器に関する行為を

全面的に禁止する条約です。

しかし核保有国は反対、

日本政府も持効性がないとしています。

広島市の松井市長。

ことしの平和宣言で、

「日本政府に対して、

 核兵器禁止条約への署名・批准を求める、

 被爆者の思いを受け止めるように求める」

ことになりました。

被爆地の思いを示すことにつながる

という評価がある一方、

署名や批准を求めているのは

被爆者に限ったことではない、

より踏み込んだ表現が必要

という声もあります。

 

まもなく8月6日を迎えます。

NHK広島放送局では74年前の広島。

あの日、あの時、そして、

その後の歩みをどう継承していくのか。

また、現在の国際社会や

政治の動きをどう考えればいいのか。

 

8月6日(火)総合テレビラジオ第1

午前8時から、平和記念式典

中継します。

 

また連日、

「広島から、広島を考え、

 日本を、世界を考える」

という視点も持ちながら、

広島発のニュースや番組を通じて、

原爆、平和、核兵器をめぐる問題を

お伝えしています。

 

僕も5日(月)ラジオ第1

午前7時40分から、

「おはよう中国」で、

「被爆74年を迎える広島」について、

解説します。

 

NHKのネットラジオ

「らじる★らじる」

では地域を広島にあわせてくだされば、

全国でお聞きいただけますので、

ぜひ、お聞きください。

 

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投稿者:☆更新スタッフ | 投稿時間:18:00


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