2017年10月11日 (水)「秋風に吹かれて」


秋のある日、家を出ると青空が広がっていた。

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まだ夏を思わせる強い日差しが降り注ぐ中、頬に当たる風が心地よかった。

いつもと違う道を通って、少し遠回りしてみようと思った。

いつもと違う道を歩いて、いつもと違う橋を渡った。

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秋風が木々を揺らし、色づき始めた葉が宙に舞った。

いつもより街の色が鮮やかに感じた。

少し強い風に乗って運ばれてくる金木犀の香りを胸いっぱいに吸い込んだ。

秋風に背を押されて、どこまでも歩いていけるような気がした。

見慣れない町並み、普段と違う、すれちがう顔ぶれ。

時間を忘れてただひたすらに歩き続けた。

 

強い風に乗って、いつもより速い足取りで横断歩道を渡った。

右足が強く地面を蹴った。

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 少し痛みを感じるくらいに靴が弾んだ。

 

 

音楽も要らない、かばんの中で振動する携帯電話も気にならない。

無心で歩みを進め、秋の訪れを告げる風を体全体で感じた。

 

すれ違う人が笑顔に見えた。

私も頬がほころんだ。

 

秋の風は人を幸せにする。

職場についても自然と大きな声で同僚とあいさつを交わす。

 

「おはようございまーす」

「あ、黒田さん、おはようごっ・・フフ」

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秋の風は人を笑顔にする。

私も笑顔になる。

 

鏡を見る。

 

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そこには秋風に吹かれて頭がボサボサになった35歳の男がいた。

疲れが色濃く出た顔をこちらに向けている。目が合った。

 

目を逸らそうと、思わず下を向いた。

調子に乗って歩きすぎて、痛めた右足が私を恨めしそうに睨んでいる・・・。

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と、いうことで

次回の「ちい得」秋にピッタリ!ウォーキングについて比和谷さんがお伝えします。

正しい歩き方県内のウォーキングイベントなどを紹介します。

10月13日お好みワイド、お楽しみに!

(※今回のブログは事実を基に一部再構成されています)

投稿者:黒田信哉 | 投稿時間:20:20


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