2020年07月08日 (水)油断できない


梅雨前線による大雨は九州から中国四国、そして岐阜のほうまで広がっています。

2年前の平成30年7月豪雨を思い出すような、範囲の広さと膨大な雨の量です。

これ以上被害が広がらないことを心から願っています。

 

月曜・火曜と、広島県内でも西部を中心にかなりの大雨になりました。

otenki20200708.PNG(きのう夕方までの48時間雨量)

広島中区では、7月に1か月かけて降る雨の量が平均250ミリあまり。

わずか2日で300ミリ超えですから、大変な量が降ったことがわかります。

そこまで降ってた?と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが

ダラダラと長く続くことでいつの間にか大雨になるという、これも

2年前の豪雨を思い出さずにはいられない雨でした。

 

2年前は、

200~300ミリくらいの大雨で地盤が弱くなったところに

強く降ったことがきっかけとなって県内の広い範囲で災害が多発しました。

今回も同じパターンが心配な状況だったのですが

結果的には、活発な雨雲が県の西部ではなく

比較的雨量が少なく済んでいた東部にかかったため大きな被害につながらずに済んだと思っています。

otenki20200708a.png(きょう8日未明の雨の様子)

これがもし、200ミリを超えていた地域に降っていたらと思うと本当に怖い思いです。

 

大きな被害はなかったとはいえ、県内のあちこちで

のり面が崩れたり道路が陥没したりしています。

広島市西区では土石流が発生していて、幸いにも砂防ダムが受け止めたため

被害にはつながりませんでした。

 

何が言いたいかというと、やはり今回くらいの大雨が降ると

広島県では土石流が発生するということ。

他の都道府県に比べて地盤が弱く、少しの雨でも土砂災害につながります。

しかも山と住宅地がとても近いので

土石流が発生すると、勢いが衰えないまま住宅地に流れ込み

大規模な被害が出る恐れがある。これが広島の特徴です。

 

きょうは心から安心するような梅雨の晴れ間でした。

ですが、あれだけの大雨はわずか1日では乾きません。

土の中の水分は、今夜の時点でまだこれだけ残っています。

otenki20200708b.png

(きょう8日19時の地中の水分量)

そして、あすから再び雨の日が続く予想です。

梅雨前線の動き次第では金曜・土曜と大雨になる心配もあります。

地面が乾ききっていないところに降る雨は、

これまでよりも少ない量で危険になることが考えられます。

 

油断できない梅雨の末期。

疲れてしまいますが、あすからの雨の予報に注目しておいてください。

あとから、何もなくてよかったと思えるように

ぜひ安全に乗り切っていただきたいと思います。

 

投稿者:かつまるきょうこキャスター | 投稿時間:19:45


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