本文へジャンプ

【ろうを生きる難聴を生きる】みんなに開かれたアート

2017年05月19日(金)

「聞こえなくても美術は楽しめるんじゃないか・・・」。
聞こえない人が美術を楽しめるように企画された、手話通訳付きの鑑賞ツアー。
最初は、正直、その必要性をあまり想像できませんでした。

美術館の前で中野淳アナウンサー


訪れたのは、仙台市内にある宮城県美術館。
ここで聞こえない人ための鑑賞ツアーを行った西岡克浩さんにインタビューをしました。

西岡さんにインタビューする中野アナウンサー
普段はデザインの仕事をしていて、「美術と手話プロジェクト」代表の西岡さん。
意外だったのは、西岡さんの実感では、聞こえない人は美術館に行く機会が少なく、美術について聞こえない人たちが話す様子もあまり見たことがなかったということ。
美術館という場所は、聞こえない人にとって距離があるようなのです。

手話で鑑賞している様子


西岡さんのプロジェクトでは、手話通訳によって学芸員が話す作品の背景などを理解でき、作品をより深く味わうことができます。
同時に、「僕はこんなふうに見えるなぁ」「面白い絵だね」などと、参加者同士、感想を語り合えることが大きな喜びのように感じました。
美術とは「見るもの」とばかり思っていましたが、誰かと作品や空間を共有できる「コミュニケーション」が欠かせなかったのですね。
アートの原点が見えるようなプロジェクト。ぜひご覧ください!

『ハートネットTV』キャスター 中野 淳

関連情報
『ろうを生きる 難聴を生きる』(Eテレ)
美術館をもっと楽しもう!」
  2017年5月20日(土)放送 夜8時45分~[2017年5月26日(金) 昼 0時45分]

コメント

もう10数年前の一時期、手話を習っていました。聾の人々と居酒屋で飲んだりしてました。カラオケに行ったら、聾の人が歌っていました。その時びっくりしたんです。失礼ながら。聾の人、聞こえなくて、声が出ない人が歌うんだ!って。印象深い出来事でした。色々な事象を、頭でっかちな第一印象だけで判断してはいけないんだなーと思いましたよ。

投稿:わかりますよ 2017年05月31日(水曜日) 20時27分