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【視覚障害ナビ・ラジオ/収録後記】響け!あかねのハンドベル[2017年12月17日放送]

2017年12月14日(木)

視覚障害ナビ・ラジオ』のディレクター遠田恵子です。
17日(日)19時30分からは、ハンドベルの美しい音色と演奏する皆さんの声をお伝えします。

ハンドベルの練習の様子。ひとりで複数のベルを担当する
息の合った演奏を披露してくれるのは、ハンドベルリンガーズ「あかね」のみなさん。
筑波大学附属視覚特別支援学校の卒業生を中心にしたグループで、弱視や全盲のメンバーが定期的に母校で練習を重ねています。

ご存知のように、ハンドベルは一つのベルで一つの音しか出せません。
曲を演奏するにはチームで息を合わせることが必要ですが、そこは結成20年の「あかね」のみなさん。お互いの動きを見事に読んで、美しい音楽を紡いでいきます。

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「あかね」という名前には、「明るい音を奏でたい」という思いを込めたとか。
スタジオには3人のメンバーにおいでいただき、ハンドベルの魅力や、仲間への思いを語っていただきました。「つらいことや不安なことがあっても、仲間に会えれば頑張れる!」という皆さんが、まさに「鈴をころがすような声」で語り合っています。
ぜひお聞きください!


番組情報
▼視覚障害ナビ・ラジオ(NHKラジオ第2放送

響け!あかねのハンドベル


 2017年12月17日(日)夜19:30~20:00[再放送 12月24日(日)朝7:30~8:00]

らじる★らじる でも聞くことができます。

【視覚障害ナビ・ラジオ/収録後記】はじめの、「いっぽ」―重症児の未来のために[2017年11月19日放送]

2017年11月17日(金)

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視覚障害ナビ・ラジオ』ディレクターの遠田恵子です。
19日は、重い障害のある子どもと親の願いによって生まれた施設「いっぽ」の物語をお届けします。

高知駅から車で20分、住宅街の一角に真っ青な空が描かれた愛らしい建物があります。重い身体障害と知的障害のある子どもや、医療的ケアが必要な子どものためのデイサービスの施設です。

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代表の山崎理恵さんは、3人の子を持つシングルマザー。全盲で重い知的障害と肢体不自由のある次女・音十愛(おとめ)さん(12)の子育てを通して、重症児の母親たちのレスパイト(休息の場)をつくりたいと、施設を立ち上げました。事業経験ゼロ、経済的余裕もない。無謀とも思われた山崎さんの挑戦は、地元メディアや頼もしい仲間の支援、そして全国から寄せられた善意の寄付金によって実現しました。


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山崎理恵さんと次女の音十愛さん


「これは、はじめの一歩。将来は、重症児が地域の中で暮せる温かいコミュニティーを創りたい。そのためには何があってもあきらめない!」と熱く語る山崎さんの奮闘を、娘の音十愛さんの様子と共にお伝えします。



番組情報
▼視覚障害ナビ・ラジオ
 NHKラジオ第2放送 「はじめの、「いっぽ」—重症児の未来のために
 2017年11月19日(日)夜19:30~20:00[再放送 11月26日(日) 朝7:30~8:00]

山崎理恵さんのインタビューは、『NHKラジオ深夜便』でも放送。
 2017年11月27日(月)夜11時15分~「ラジオ深夜便」NHKラジオ第1放送
 ▽放送は日付が変わって28日(火)午前4時台「あすへの言葉」

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【視覚障害ナビ・ラジオ/収録後記】亮太が行く!2 おもちゃのバリアフリー最前線[2017年10月15日放送]

2017年10月12日(木)

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左:共遊玩具を説明する高橋玲子さん 右:片岡亮太さん


視覚障害ナビ・ラジオ』ディレクターの遠田恵子です。
10月15日は、「亮太が行く!」の第2弾。全盲の和太鼓奏者・片岡亮太さんが、当事者リポーターとして、やってみたいことに挑戦し、会いたい人にインタビューするというもので、今回はおもちゃのバリアフリー最前線を取材しました。

20171015_navi002.JPG片岡さんが注目したのは、共遊玩具。視覚に障害のある子どもも、聴覚に障害がある子どもも、一緒に楽しめるおもちゃのことです。スイッチのところに凸凹をつけたり、音が鳴ったり、振動したり、光ったり。ちょっとした工夫で、一般向けのおもちゃが“共に遊べる”おもちゃに変身します。玩具メーカーでこうした共遊玩具の開発・普及に取り組む、全盲の高橋玲子さんを訪ねました。

共遊玩具を作る喜びに始まり、お互いの子ども時代の遊びの話や他者との違いを意識した頃の話、共遊玩具制作で悩み苦しんだことまで、じっくりと聞きました。
高橋さんがおもちゃの魅力に気づいたのは小学生の頃。
「一緒に遊べるのは何て楽しいの!」というある体験が原点になっています。そしてそこには、お父さんの愛情あふれる手作りのおもちゃの存在もありました!
高橋さんの行く道を決めたおもちゃとは?リポーターの片岡さんは何を感じたのでしょうか?ぜひ番組でお確かめください。


番組情報
▼視覚障害ナビ・ラジオ
 NHKラジオ第2放送 「亮太が行く!2 おもちゃのバリアフリー最前線
 2017年10月15日(日)夜19:30~20:00[再放送 10月22日(日) 朝7:30~8:00]


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【視覚障害ナビ・ラジオ/収録後記】先輩×後輩 ナビラジ交友録 スペシャル 君に語ろう、あの戦争のこと②[2017年8月20日放送]

2017年08月17日(木)

視覚障害ナビ・ラジオ』ディレクターの遠田恵子です。

若き視覚障害者が先輩を訪ねて「視覚障害者と戦争」について学ぶシリーズ。2回目は京都で学ぶ大学生・竹保遥さんが、埋もれていた地元の空襲被害について先輩に聞きます。

20170820_navi001.jpg白畠 庸さん 20170820_navi002.jpg左:竹保 遥さん、右:井上 ナツ子さん


女子部隊として建物疎開に動員された井上ナツ子さん(90)は出征した先生への思いを語り、ふるさと・宮津で空襲に遭った白畠庸さん(82)は、爆風で友人を亡くした体験を語りました。広島出身で平和教育を受けてきたという遥さんは、爆弾の破片を展示する油専門店や研究者の岸博実さんの自宅なども訪ね、思いを深くしていきました。

20170820_navi003.JPG油専門店の水車 20170820_navi004.JPG岸 博実さん


視覚に障害のある女性の姿を通して戦争を描く放送劇「戦火の杖音」(制作:京都放送劇団)も一部織り込みながら、72年前のあの夏を振り返ります。

 

番組情報
▼視覚障害ナビ・ラジオ(NHKラジオ第2放送
 先輩×後輩 ナビラジ交友録 スペシャル 「君に語ろう、あの戦争のこと (2

京都 戦火に響く杖音


 2017年8月20日(日)夜19:30~20:00[再放送 8月27日(日)朝7:30~8:00]


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【視覚障害ナビ・ラジオ/収録後記】先輩×後輩 ナビラジ交友録 スペシャル 君に語ろう、あの戦争のこと①[2017年8月13日放送]

2017年08月08日(火)

視覚障害ナビ・ラジオ』ディレクターの遠田恵子です。

戦後72年。
この夏、平和への思いを次世代につなごうと、番組ではひとつの試みをしました。若き視覚障害当事者が戦争を知る人たちを訪ね、その体験や思いを受け継ごうというものです。後輩が先輩に生き方を学ぶシリーズ「先輩×後輩ナビラジ交友録」のスペシャル版として、2週にわたってお送りします。

ひめゆり学徒が逃げた道をたどる後輩たち.jpg
一回目の舞台は沖縄。ともに23歳の群馬叶恵さんと五郡俊希さんは、まずその歴史を駆け足で学ぶことにしました。戦争で二人の姉を亡くした元沖縄県立沖縄盲学校教諭の座波次明さんの案内で、「南風原陸軍病院壕」や「民間防空壕」、「ひめゆり学徒散華の地」を訪ねました。戦争でいとも容易く人は死に、人間らしさを破壊され、悲しみは決して癒えることがない…座波さんの壮絶な話に言葉を失いながらも、わが身に置き換えて何とか理解しようとする若い二人は頼もしくもありました。

先輩に話をきく後輩
そして迎えた大先輩たちとの出会い。83歳の山田親幸さんは、「戦争は、あってはならんのです。」と強い口調で話し、81歳の豊見本竹子さんは、「何があっても、生き抜いてくださいね。」と語りました。時にぶしつけな後輩たちの問いにも、丁寧に誠実におこたえ下さった二人の先輩。互いに響きあうものがあったようです。

果たして先輩は何を語り、後輩たちは何を感じたのでしょうか。戦後72年目の夏に、一緒に考えるひとときになればと心から願います。


番組情報
▼視覚障害ナビ・ラジオ(NHKラジオ第2放送
 先輩×後輩 ナビラジ交友録 スペシャル 「君に語ろう、あの戦争のこと (1)沖縄戦を生き抜いて
 2017年8月13日(日)夜19:30~20:00[再放送 8月20日(日)朝7:30~8:00]


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【視覚障害ナビ・ラジオ/収録後記】安全に歩くために―歩行訓練を考える―[2017年7月16日放送]

2017年07月13日(木)

視覚障害ナビ・ラジオ』ディレクターの遠田恵子です。
7月16日(日)放送の『視覚障害ナビ・ラジオ』は、「安全に歩くために―歩行訓練を考える」。

相次ぐホーム転落事故を受けて、視覚障害者の「歩行訓練」の重要性が改めて注目されていますが、なかなか訓練を受けることができないのが現状です。それはいったいなぜなのでしょうか。 

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高知県の事例を交えながら、歩行訓練士としても多くの現場を知る長岡雄一さん(東京視覚障害者生活支援センター長)をゲストに迎え、歩行訓練の課題と対策を探ります。


番組情報
▼視覚障害ナビ・ラジオ
 NHKラジオ第2放送 「安全に歩くために―歩行訓練を考える―
 2017年7月16日(日)夜19:30~20:00[再放送 7月23日(日) 朝7:30~8:00]


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【視覚障害ナビ・ラジオ/収録後記】先輩×後輩 ナビラジ交友録 竹内昌彦×堀内佳美[2017年6月18日放送]

2017年06月15日(木)

視覚障害ナビ・ラジオ』ディレクターの遠田恵子です。
5月18日(日)放送の『視覚障害ナビ・ラジオ』は、若き視覚障害者がその道の先輩を訪ね、歩みや生き方を学ぶシリーズ「先輩×後輩 ナビラジ交友録」。第3回のテーマは「国際貢献」。アジアの子どもたちを支援する二人が語り合います。

写真:笑顔の竹内さん(右)と堀内さん(左)先輩は、モンゴルやキルギスに視覚障害者のための学校や施設を建てた竹内昌彦さん(全盲)。後輩は、タイを拠点に活動する「ARCどこでも本読み隊」代表の堀内佳美さん(全盲)。収録当日、親子ほど年の離れた初対面の二人はあっという間に意気投合!海外で活動する意味とそこで得る喜びに共感が生まれました。一方、視覚障害をどう受け止めて生きるかについては、思いが異なる場面も。

先輩に臆することなくまっすぐぶつかる堀内さんと、後輩の問いを全身で受け止め丁寧に答える竹内さん。二人の語らいは実にすがすがしく、梅雨の鬱陶しさを忘れるひとときでした。ここだけの話、二人は性格的にとてもよく似ていると思います(笑)。

写真:スタジオ収録の様子
それぞれの活動報告に始まって、仲間の話や家族の話。時に笑い、時に黙考しながら、1時間に及んだ対談のすべてをお聞きいただけないのがちょっぴり残念ですが、エッセンスをぐっと凝縮してお送りします!


番組情報
▼視覚障害ナビ・ラジオ
 NHKラジオ第2放送 「先輩×後輩 ナビラジ交友録 途上国の子に光を届けたい ―竹内昌彦×堀内佳美
 2017年6月18日(日)夜19:30~20:00[再放送 6月25日(日) 朝7:30~8:00]


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【視覚障害ナビ・ラジオ/収録後記】声おりもの ―第22回NHKハート展より―[2017年6月4日放送]

2017年05月31日(水)

視覚障害ナビ・ラジオ』リポーターの室由美子です。
6月4日(日)放送『視覚障害ナビ・ラジオ』は、障害のある人がつづった詩を、各界の著名人がアート作品で表現する展覧会「NHKハート展」に入選された松田和子さんにお話を伺いました。

 

「声おりもの」
 

人の声は美しい
一本一本染め上げた色糸のように
人のおしゃべりや歌声に耳を傾けながら
私はうっとり
声おりものを楽しんでいる

 画像・「声おりもの」直筆の詩と作品
全盲の松田和子さんが書いた詩「声おりもの」の第一印象は、とても美しく、女性らしい詩だと思いました。
しかし取材を通して、松田さんのことを知るうちに、この詩にはもっと深い、これまで歩んできた松田さんの生き様が感じられるようになりました。

写真:松田和子さん光を失ってから、松田さんが立ち上げた「ひかりの森」という施設があります。
人生の半ばで視覚に障害をもつことになった人たちのための居場所であり、リハビリテーションの場でもあります。松田さんは、ここで自分を取り戻し生きていく力をつけて欲しいと強く訴えます。そして中途視覚障害者にとって、地域とつながることの大切さを教えられました。美しい声、嬉しい声、しぼりだすような声、絶望の声、それぞれの声に松田さんはどんな色糸を想像してきたのでしょうか。松田さんの思いの詰まった「声おりもの」をお楽しみください。




番組情報
▼視覚障害ナビ・ラジオ
 NHKラジオ第2放送 「声おりもの ―第22回NHKハート展より
 2017年6月4日(日)夜19:30~20:00[再放送 6月11日(日) 朝7:30~8:00]

らじる★らじる でも聞くことができます。

【視覚障害ナビ・ラジオ/収録後記】安全の願い、世界へ ―点字ブロック50年[2017年5月21日放送]

2017年05月18日(木)

視覚障害ナビ・ラジオ』ディレクターの遠田恵子です。
5月21日(日)「視覚障害ナビ・ラジオ」のテーマは点字ブロック!
世界初の点字ブロックが、実は岡山で生まれたことをご存じでしょうか?

原尾島交差点にある点字ブロックの記念碑原尾島交差点にある点字ブロックの記念碑


番組では、開発に関わった三宅三郎さんに点字ブロック誕生秘話を聞くとともに、その普及・啓発に取り組む皆さんをご紹介します。地元・岡山では、有志の手により記念碑が建てられ、大看板が設置され、ステッカーが生まれました。スタジオゲストの荒井宏昌さんは、“点字ブロックネクタイ”を自作して街頭で呼びかけました。愛らしいキャラクターたちも大活躍です。

点字ブロックの普及・啓発に取り組むみなさん点字ブロックの普及・啓発に取り組むみなさん


多くの出逢いと思いが紡いだ点字ブロック50年の歴史。
新たな50年、100年のために何が必要かを考えます。是非お聴きください!


番組情報
▼視覚障害ナビ・ラジオ
 NHKラジオ第2放送 「安全の願い、世界へ ―点字ブロック50年
 2017年5月21日(日)夜19:30~20:00[再放送 5月28日(日) 朝7:30~8:00]

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【視覚障害ナビ・ラジオ/収録後記】亮太が行く!―あの壁を超えろ!クライミング初体験[2017年4月16日放送]

2017年04月14日(金)

視覚障害ナビ・ラジオ』ディレクターの遠田恵子です。
4月16日のナビラジオでは、新企画がスタートします。その名も「亮太が行く!」。
全盲の和太鼓奏者・片岡亮太さんが、当事者リポーターとして、やってみたいことに挑戦し、会いたい人にインタビューするというもので、記念すべき第一回は、フリークライミングに初挑戦します。

写真:片岡さんが訪ねた都内のクライミングジム

片岡さんが訪ねた都内のクライミングジム



道具を使わずに人間の手足だけで岩や壁を登るフリークライミング。
都内にあるクライミングジムで片岡さんを待っていたのは、視覚障害世界チャンピオンのクライマー・小林幸一郎さん。NPOモンキーマジックの代表として、障害のある人もない人も一緒にクライミングを楽しもう!と活動しています。

視覚障害者の場合は、晴眼の人のサポートを受けながら登ります。
「12時半、ちょっと離れたところに大きなホールド」・・・片岡さんも、NPOスタッフ・木本多美子さんが時計の位置で説明してくれるのを聞きながら、一手、また一手と壁をよじ登っていきます。和太鼓奏者ですから腕の力はなかなかのもの。初心者コースはスルスルと登って行きました。

ところが、ちょっとレベルが上がると、とたんに進めなくなってしまいます。それもそのはず、壁が手前にぐんと反り返っていたり、手がかり・足がかりとして使えるホールド(石)が限定されていたりと、超えるべきハードルがいくつも出てくるからなんですね。

目標に手を伸ばす。あと一歩前に進む。片岡さんが挑戦している間、小林さんはずっと「ガンバ!」と励まし続けていました。その声が見えない力になって片岡さんの背中を押していたのかもしれません。

さあ、片岡さんは、果たして難関を超えられたのでしょうか。この続きは是非番組で!

壁の前でポーズをとる片岡さん(右)、木本さん(中)、小林さん(左)

壁の前でポーズをとる片岡さん(右)、木本さん(中)、小林さん(左)

 

番組情報
▼視覚障害ナビ・ラジオ
 NHKラジオ第2放送 「亮太が行く!―あの壁を超えろ!クライミング初体験
 2017年4月16日(日)夜19:30~20:00[再放送 4月23日(日) 朝7:30~8:00]

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