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【チエノバ】うすい まさと「その子らしい生き方を」

2017年06月09日(金)

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 2017年6月1日放送
 WEB連動企画“チエノバ” 障害のある子どもと学校・反響編
 
ご出演のうすいまさとさんに放送終了後、お話をうかがいました。


写真・うすいまさと《うすいまさとさんプロフィール》シンガーソングライター。発達障害の子どもの父親。障害理解をテーマにライブ活動を行う。


――6月の“チエノバ”は、「障害のある子どもと学校」について考えました。生放送中、Twitterでさまざまな立場の方からのご意見が寄せられましたが、気になるつぶやきはありましたか。

思い悩んでる人がすごく多いなと感じました。学校の先生からは、現場が忙しすぎて細かに対応することがきびしいっていうコメントもいっぱいありましたね。

でも小学校時代って、二度と来ないじゃないですか。子どもたちにとって大事な時期をなんとかしてほしい。だけど現場で先生の忙しさを感じちゃうから、先生に色々と言いづらいっていうのもすごく分かる。だけどなんとかしなきゃ、障害のある子どもたちがどんどんおいていかれて、みんなと一緒に学ぶことで力をつけたり、みんなといる時間をなくしてしまうんですよね。


――VTRで紹介した萌々華さんもそうですが、「学校」に行くことができない子どもたちが取り残されてしまっている現状をどう思いますか。

萌々華さんが、もし学校に常にいて、それが当たり前になったら。彼女は、本当に良いキャラクターだし、みんなと思い出も作れたんだろうなって。本人もそうだけど、周りの子どもたちも、障害に対する意識や偏見を崩せたんじゃないかな。彼女と一緒に生きることで、障害のある人に街で会ったり、会社の中で生きづらさを持った人が入ってきたときに、自然に、当たり前のことを当たり前にフォローして、普通に話をしたりすることができる。そういう環境を作る、すごく大事な人が学校の中にいないという現実がすごく悲しかったですね。


――学校に行っても先生の理解が足りなくて苦しんでいる子どもやそのご家族も紹介しました。うすいさんのお子さんが通っていた学校ではどうでしたか。

うちの場合も、本当に先生によって色々でしたね。長男が小学校で支援級に在籍していたのですが、子どもの障害のことを書いても書いてもなかなか伝わらなかったこともあったけど、書けば書くほどそれを活用してくれて、普通級との交流がすごく増えたりすることもありました。

一人一人の先生に、子どもの特性や対応の仕方を伝える。それを先生が実践をして学ぶ。多分そういうことを、日本の教育ではあまりしてこなかったんでしょうね、今まで。だから、法律ができたり、親が学校に対して説明したり、交渉したりすることが必要になっていったんじゃないかな。それに、先生が学んだとしても、現場って100人いたら100通りのやり方があるので、時間がかかるんだと思うんですよね。だから親のがんばりというのは、残念だけどずっと続くんじゃないかなと思いますね。


――今まさに障害のある子どもを学校に通わせている、通えない子どもがいるご家族に向けてメッセージをお願いします。

どうしても障害があるとうしろ向きになってしまったり、迷惑をかけると思ってしまうので、言いづらいことが多いと思うんです。自分の子どもを「特別扱いして欲しい」と言っているように思っちゃう。だけど、子どもには教育を受ける権利があるし、そのためにそういう声があってあたりまえだと思うんです。泣き寝入りしちゃう親御さんが本当に多いんです。だから「もっと言っていいんだよ」って。いろんなことを思ってると思うんですよね。悔しい思いもしてるだろうし、もっとこうすればできたのに、できるはずなのにって。だからもっともっと言ってほしい。担任の先生がだめだったら校長先生に、校長先生がだめだったら教育委員会に言っちゃう。うるさいな、クレーマーって思われてもいいくらいの気持ちでうちの嫁さんもがんばった。でもそれくらい言わないとなかなか響いていかない。だから、どんどん声を上げて、それが当たり前になっていくのが大事なのかなと思います。子どもの可能性を信じて、いいところを引き出して、それを学校現場でもやってもらう。法律も支援制度も何もない時代から、血のにじむような思いをして声を上げ続けてきた親御さんたちがいます。そのことが、昨年施行された障害者差別解消法へとつながっている。今、変わるときだからこそ、先輩方のバトンを引き継いで、私たちも声を上げないとダメなんだろうなって。

それでも、どうしてもできなかったら、学校だけがすべてじゃないと思うんです。習いごとやその子の本当に得意なこと、好きなことを伸ばしていく。今の教育に全て乗っかるんじゃなくて、みんなと違う形かもしれないけれど、学校に行かなくても、これはできたよね、あれもできたよね、というものがあれば、その子の人生を豊かにしていけると思うんです。

その子のいいところを伸ばして。その子らしい生き方を、親御さんには探していってもらいたいなと思います。

 

▼関連番組 『ハートネットTV』
 2017年5月2日 シリーズ障害のある子どもと学校 第1回 医療的ケア児
 2017年5月3日 シリーズ障害のある子どもと学校 第2回 発達障害
 2017年6月1日 WEB連動企画“チエノバ” 障害のある子どもと学校・反響編

出演者インタビュー
 柘植 雅義「自治体によって差が広がっている」
 荻上チキ「知識をストックするだけの学習機会を失い続けてきた」


▼番組で紹介したカキコミ板
 
「医療的ケア児」の就学、通学についての悩み、教えてください!

 「発達障害」がある子どもの学校教育についての悩み、教えてください!
  障害のある子どもの学校生活の悩み(2017年6月”チエノバ”)

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