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【出演者インタビュー】ブルボンヌさん「技術ばかりが先行すると"人間らしい心"を失いかねない」

2014年06月23日(月)

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6月25日放送(7月2日再放送)
シリーズ 選ばれる命

第4回 反響編
ご出演のブルボンヌさんにメッセージをいただきました。

 

《ブルボンヌさんプロフィール》

ゲイ、女装パフォーマー/ライター。LGBTの存在を社会に発信し続けている。NHK第一ラジオ「午後のまりやーじゅ」木曜日パーソナリティー。

 

 

――収録の感想を教えてください。

私もセクシュアルマイノリティーという少数派のひとりですが、そういう立場からすると、“普通”とされているものと違う部分を持って生まれてくる子どもを「それでもいいよ」と愛情深く育てて生活されているご夫婦というのは、確かに“救い”なんです。

だけど、私たちが「そうしてほしい」と言えば言うほど、いま苦労されている当事者の方や、葛藤の中で中絶を選択された方たちの行為を否定してしまうことにもなりかねない。だから、この問題は「どんな子でも産んで育ててね」とポジティブに表現するだけではダメなんだと思いました。

実は、今回収録するにあたってこれまでのシリーズ3回分を拝見したんですが、本当に心がかき乱されて、「私の中での答えはこれだ」というものを持って収録に臨むことができなかったんです。そのくらい複雑で難しく、答えなんて簡単に出ない問題だと痛感しました。

 

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――技術がどんどん進んでいき、出産前にいろいろな状態がわかる世の中に変わっていくことに対する危機感というのはお持ちですか。

そうですね。もし人間も振り分けられることが当たり前な世の中になれば、みんなが賢くて、顔も整っていて、身体的な障害はなくて、性指向なども多数派というように、似たような人たちが生まれてくるだけの世界になりかねませんよね。そうなると根本的な“人間らしい心”みたいなものを失っていく方向に向かいかねない怖さを感じるんです。

人の心と、心のない科学技術のバランスがちょっと悪くなっているような気がしますね。どんどん進んでいく技術にどこまで人間の気持ちが追いつけるのかはわかりませんが、例えばお便りにもあったように、世間の風潮がダウン症の子供を育てる事は不幸であるとされている原因は、物理的な育てる大変さだけでなく、「そういう子を見る社会の目」というのもあると思います。ですから、人の心で何とかできるものに関しては、人間として立ち向かっていけたらなと思います。

 

――考えても答えがでない難しい問題だからこそ、議論せずにふたをしている部分もあるのかもしれません。

そうですね。荻上チキさんも言っていましたが、目を反らし続けていると全部親御さんが責任を負うことになってしまうので、政府も少子化対策を掲げているのであれば、出産のための金銭的な援助だけじゃなく、今あるシステムが持つ“人の心をないがしろにしてしまっている部分”も何とかしていこうと向き合っていってほしいですね。

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