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【6月特集】ハーバード大学のマイケル・サンデル教授へのご意見をお待ちしています。

2014年03月21日(金)

「白熱教室」でもおなじみのマイケル・サンデル教授。
2001年にアメリカ政府の生命倫理評議会のメンバーとなったことをきっかけに、遺伝子操作や、親が子どもを「選ぶ」ことについての考察を続けています。

サンデル教授は、不妊治療によって子どもを授かる夫婦が増えるなど、科学技術の限定的な利用は歓迎しています。しかし、性別を選ぶためにこうした技術を使ったり、親が自分の意のままに子どもを選び、作る、「デザイナーベビー」には、疑問を投げかけています。
科学技術が私たち一人一人の倫理観や道徳観を凌駕し、追いつかないスピードで進歩している今、番組では「命の選別」について考えたいと思っています。


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インタビュー時のマイケル・サンデル教授


サンデル教授は、常に進歩し続ける科学技術を駆使し、自分の子どもを「選ぶ」ことが日常化することへ警鐘を鳴らしています。
例えば、親子関係とは、恋人や伴侶のようには本来選ぶことができないものであり、「授かる」という運命的な出会いを通して、人は無条件の愛情や謙虚さを学び、他人の弱さも理解し受け入れることができるとサンデル教授は言います。

また、障害がある子どもを、現状では、受精卵の段階である程度判別することも技術的には可能です。
しかし、サンデル教授はここでも疑問を投げかけます。
「完璧な人間」とは何なのか?
さらに、「完璧」なものを求め、そうではないものを排除する傾向が今後強くなるのでは?と。
その結果、人間の多様性やその価値が失われてしまうと、サンデル教授は懸念を示しています。


○サンデル教授の意見や、親が子どもを「作り」「選ぶ」ことをどう考えますか?
○こうした行為が浸透した社会が将来やってくるとしたらどう考えますか?
○人間は進歩し続ける科学技術とどう向き合っていけばいいと思いますか?




6月のテーマは、妊娠中に胎児に何らかの染色体異常があるかどうかを調べる「出生前検査」。ダウン症候群などの染色体異常があるかどうか、その確率を出生前に把握するものです。

昨年4月に臨床研究として導入された新しい検査は、従来の検査より手軽で精度も高いため、予想を大きく上回るペースで検査を受ける人が増えています。
しかし、検査が広まり身近になることで、安易な中絶につながったり、障害者の存在を否定することになるのではと、懸念を抱く人も少なくありません。


科学技術が進化する中、この問題と我々はどう向き合っていけば良いのでしょうか?6月に特集で考えます。


▼Eテレ・ハートネットTV
6月シリーズ 【選ばれる命(仮)】放送予定

本放送:夜8時00分~8時29分
再放送:午後1時5分~1時34分

第1回 2014年6月3日(火)  再放送6月10日(火)
第2回 2014年6月4日(水)  再放送6月11日(水)
第3回 2014年6月5日(木)  再放送6月12日(木)
第4回 2014年6月26日(木)<仮> 再放送7月3日(木)<仮>

 

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