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ETV特集「僕は忘れない ~瀬戸内 ハンセン病療養所の島~」年末アンコール放送を前に

2013年12月16日(月)

ハートネットTVでは、去年から今年にかけて、
「ハンセン病」についての番組の放送や情報発信を行ってきました。
12月30日(月)の深夜にハートネットTVの放送から発展した
長編ドキュメンタリーのアンコール放送が行われることになりました。
これを機会に、是非、多くの方に
ハンセン病について知っていただきたいと考え、
まとめサイトを作りました!


ETV特集・選
「僕は忘れない ~瀬戸内 ハンセン病療養所の島~」
12月31日(火)午前0時~1時19分まで【Eテレ:全国放送】
※実質的には30日(月)深夜になります。お気を付けください。

20131216_hansen001.jpg
高松港から北東8キロにある離島・大島
  島の平野一帯にハンセン病療養所が広がっている



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大島で小学生時代を過ごした昂生さん(18歳)
  大学生になった今年 “島の記憶”と
 もう一度向き合うことを決めた


→関連記事
シンガーソングライター・沢知恵さんから
「僕は忘れない」の主人公・昂生さんへのメッセージ


◎「ハンセン病」についてハートネットTVや
NHKで放送した番組についての情報は以下になります。

ハートネットTV
「かかわらなければ  シンガーソングライター 沢知恵」

※番組の書き起こしがこちらで読めます。
→本放送:2012年12月27日(木)
→関連記事
 山田賢治キャスター 「追悼 詩人 塔和子さん」


「ハンセン病 島の記憶をつなぐ」
※番組の書き起こしがこちらで読めます。
→本放送2013年11月7日(木)
→関連記事
沢 知恵さん    『島で生きた証』を聞いておきたい
北川フラムさん  大島の人たちの"柔らかさ"
山田賢治キャスター  "橋"をかけよう

 

NHKニュース
「療養所を世界遺産に」
※ニュースの書き起こしがこちらで読めます。
→放送2013年10月3日(木)
岡山県の2つの国立ハンセン病療養所を
「世界遺産」に登録しようという動きが始まっている。
世界遺産の中には、ポーランドのアウシュビッツ収容所や
広島の原爆ドームなど人類の歴史における“負の遺産”が
登録されている例が世界各地にある。差別と人権侵害の
歴史を後世に残そうとする取り組みを伝える。



◎NHKアーカイブス「番組公開ライブラリー」
お近くのNHKで過去の番組を保存したアーカイブスを
無料で全編ご覧いただけるサービスです。
過去にNHKが放送してきた
「ハンセン病」についての番組もご覧いただけます。

「番組公開ライブラリー」について詳しくはこちら
 

日本の素顔
「閉ざされた島 -ライ療養所の記録-」
→本放送1962年3月18日
ハンセン病は、当時既にプロミンやプロゾールなどの
優れた薬が開発され「治る病気」になっていた。
そのため、療養所では、治療によって病気が完治し、
“社会復帰”をする人たちが相次いだ。
しかし、国は隔離政策を改めようとしなかったため、
病気に対する市民の偏見は根深く残り、社会復帰した
元患者たちは、自分の過去をひた隠しにせざるを得なかった。
『らい予防法』が廃止される前の国立療養所
長島愛生園を取材し、ハンセン病の問題点を追及したルポ。
 


ドキュメントにっぽん列島
「こころの帰郷」
→本放送1994年12月18日
4回にわたって、各局制作のドキュメンタリーを放送。
その第1回。伊奈教勝さん(72歳)は
ハンセン病のため療養所に隔離され、
50年近く別名での生活を余儀なくされていた。
しかし、長島と本土を結ぶ橋の開通をきっかけに、
6年前から本名を名乗って病気についての講演行脚を始めている。
人間回復に向けた伊奈さんの活動の日々を紹介する。


ハイビジョン特集
「忘れないで 瀬戸内・ハンセン病療養所の島」
→本放送2007年5月6日
瀬戸内海に浮かぶ大島は、ハンセン病元患者の療養所の島。
ここに、療養所の職員の子供が通う小学校があります。
その小学校が休校になる年、
元患者たちと子供たちとの深い心の交流を、
四季の移ろいの中で記録したドキュメンタリー。
ETV特集「僕は忘れない」の主人公・吉田昂生さんを
6年前に撮影した番組です。
語り 永作博美

 

◎ハンセン病とは
ハンセン病は「らい菌」による感染症。
しかし、この病気の感染力は極めて弱いことが分かっている。
日本の政府は1931年に『癩(らい)予防法』を制定し、
誤った認識の下、「病気を根絶するため」として
全ての患者を生涯にわたり、強制的に隔離する政策を進めてきた。
1943年に優れた薬「プロミン」が開発されて以降
ハンセン病は全て治るようになった。

しかしながら、国はその後も隔離政策を改めようとしなかった。
過ちを認めたのは、2001年に元患者たちが訴えた裁判で
国が「敗訴」した後のこと。
長年、偏見にさらされた入所者たちの多くは、
今も故郷に帰ることができずに療養所で暮らし続けている。
全国には13の国立ハンセン病療養所あり、
2千人近くが暮らす。
平均年齢は82歳にもなる。

 

◎ハンセン病について詳しく知りたい方はこちら
国立ハンセン病資料館
※別ウィンドウ。NHKサイトを離れます。

住所:東京都東村山市青葉町4-1-13
(国立療養所多摩全生園東側)
電話:042-396-2909


◎ご意見・ご感想は
こちらのブログのコメント欄
もしくは、こちらのメールフォームにお願いいたします。※別ウィンドウ
 

コメント

秋の放送を見ました。再放送をするのですね。

自らを縛り付けた土地の土で「骨壷」を作ろうとする山本さん。
その「これ?骨壷!」という静かな声の響きが今も耳から離れません。お年寄りたちがめいめいに綴った短歌や川柳も心に響きました。
日の目を見ることを目的とせず、心の内から溢れ出た言葉たち。胸に刺さります。

・・・母となることなく 古希の春迎え・・・
・・・自ずから迫る想いに耐えにつつ 解剖刀動き見つむる・・・
・・・何をするつもり無くした 日の重さ・・・

こうした消えようとしていた言葉、お年寄りたちの心の内に光を当て、拾い出したこのドキュメンタリーはとても価値あるものだと思います。主人公の青年もよい味を出していました。多くの方に見ていただきたいと思います。本当はこういう番組こそ、ゴールデンタイムで放送してほしいものですね。

投稿:南風原 2013年12月29日(日曜日) 15時11分