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戦後71年の夏におもうこと

2016年08月01日(月)

b0001_2000.png8月になりました。
ハートネットTVでは戦後70年の節目だった昨年、「シリーズ戦争と障害者」と題して戦争や有事の際に、障害のある人がより一層追い詰められてきた現実について考えました。そして戦後71年となった今年も、私たちは継続して取材をすることを決意しました。


第1回は、あえて現代の戦争をみつめます。

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『ハートネットTV』
シリーズ戦後71年

シリア難民であり障害者である私たち

8月2日(火)よる8時・Eテレ
[再放送:8月9日(火)ひる1時10分]


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紛争が長期化するシリアでは、今も多くの障害者が生み出されています。「隣国ヨルダンに逃れた63万人の26%に何らかの障害がある」とする海外NGOの調査報告があります。
難民問題に関心のあるミュージシャンのSUGIZOさんフォトジャーナリストの安田菜津紀さん、そして障害当事者の立場で障害者となったシリア難民を支援している安原美佐子さんをスタジオに迎え、障害者であり難民である当事者たちの声に耳を傾けます。


第2回は、ろう者の戦争体験と向き合います。

20160803_001.jpg『ハートネットTV』
シリーズ戦後71年

わたしが見た「ろう者の戦争」

8月3日(水)よる8時・Eテレ
[再放送:8月10日(水)ひる1時10分]



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国民が総動員された太平洋戦争。聞こえないため、兵隊になれなかったろう者は、戦力にならない「穀つぶし」と蔑まれました。しかし、こうした史実は今まであまり語り継がれてきませんでした。そこで、先輩ろう者たちを訪ね歩いたのは、同じように聴覚障害がある番組ディレクター。ろう者たちの壮絶な過去と向き合います。


そして第3回の舞台は沖縄。

20160815_001.jpg『ハートネットTV』
シリーズ戦後71年

忘れられない、雨
―認知症と沖縄戦の記憶―


8月15日(月)よる8時・Eテレ
[再放送:8月22日(月)ひる1時5分]



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沖縄での地上戦が激化した雨の季節。この季節を迎えると認知症になったお年寄りたちが、当時の凄惨な記憶に苦しめられるという話を聞くことがあります。記憶の一部が抜け落ちていく一方で、辛い過去の記憶は鮮やかに残り、不安な気持ちになるというのです。「忘れられない記憶を伝えたい、でも辛い」というお年寄りたちの気持ちにどう寄りそっていけばよいのか。終戦から71年目の沖縄で、壮絶な体験をしたお年寄りたちと彼らの思いを引き継ごうとする人々をみつめます。


戦後71年の夏も私たちと一緒に、戦争や平和について、考えていただければ幸いです。



▼放送予定
《シリーズ 戦後71年》
 8月  2日(火) シリア難民であり障害者である私たち
 8月  3日(水) わたしが見た「ろう者の戦争」
 8月15日(月) 忘れられない、雨 ―認知症と沖縄戦の記憶―
 [本放送:よる8時 / 再放送:翌週 ひる1時5分 ・ Eテレ

コメント

ー忘れられない、雨ー 認知症と沖縄戦
涙が止まりませんでした。
過酷な体験を生きたこと、今を生きているわたし達に、とても大切なことを伝えて下さっていると感じました。富里ミツさんが学校でこどもさん達をみつめるまなざし、「聞いてくれてありがとうね〜」「ありがとう」と何度も声をかけておられたお姿が、とてもこころに残りました。
そのあたたかさと重みを、生のものとして、平和を作り続けていくために、大事に育てていきたいと思いました。
とてもつらい体験を生き抜いて下さって、そして、思い出すのも苦しい中、伝えて下さって、ありがとうございました。

投稿:AT 2016年08月15日(月曜日) 20時51分

昨日と今日(8月2日3日)のハートネットTVを拝見しました。戦争を振り返る時期になりましたが、「障がいをもつ方と戦争」というテーマについて考えさせられました。現在のシリアの状況から、また過去の日本の戦争から(ご本人にとっては過去ではなく現在も続く状況だと思いますが)、場所や時代が異なっても障がいを持つ方々が戦争の中でさらに厳しい現実に直面することを実感しました。ありがとうございました。

投稿:こうこ 2016年08月03日(水曜日) 23時50分