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【出演者インタビュー】サヘル・ローズさん「退院できるにもかかわらず、30年以上病院から出られない人がいる」

2015年06月01日(月)

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6月3日放送
シリーズ 戦後70年
第4回 精神障害者の戦後 ―病院か地域か―
ご出演されたサヘル・ローズさんにメッセージをいただきました。


《サヘル・ローズさんプロフィール》
女優、タレント。
イラン生まれ。4歳のときに両親を亡くし、孤児院で育つ。その後、養母に引き取られ、8歳の時に2人で来日。


――第4回は“精神障害”のある人がどう生きてきたのか、戦後の歴史を見ていきました。収録ではどのようなことを感じましたか。

精神障害という言葉だけを耳にすると、どこか専門的で、自分たちはあまり関わることができないと感じてしまうし、私もそう思っていたのが本当のところです。だから、知らなかったことがたくさんありました。本当はもう退院してもいいにもかかわらず、精神障害者は危険、怖い、普通の人じゃないというレッテルを貼られてしまい、周りが受け入れてくれず病院で生活せざるを得ない状況が今でもあるんですね。それで30年間も病院で生活している方がいらっしゃるわけじゃないですか。「人並みの生活がほしい」という言葉もありましたが、30年間も病院の中にいるということは外の世界の変化を見ることができないし、社会に出て人とふれ合うこともできないわけです。そしたらもうその人の存在がかき消されてしまいますよね……。
国としても一応「精神保健福祉の改革ビジョン」を作ったにもかかわらず、「あとは頑張ってね」と投げやりにしているから、うまく活用されずに、しわ寄せばかりが患者さんにいってしまっている。日本はいろいろと発展してきたけど、この問題についてはずっと一時停止をしていて、他国の取り組みと比べたらあまりにも差がありすぎました。日本で生活している全員で考えてどうにかしないといけない問題だと思いますね。


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――視聴者の方には番組を通してどのようなことを感じてほしいですか。

これは自分の住んでいる国で起きている出来事だということをまずは知ってほしいです。そして、番組で山本深雪さんもお話しされていましたが、もっと話を聞いて、触れ合ってほしい。そうすると普通に笑ってくれるし、楽しいし、みんな夢や目標を持っているんですよね。知識がないと中途半端なことはしないほうがいいのかもしれないと思ってしまいますが、彼らが求めるのは「普通に人として接する」こと。その大切さに番組を通して気づいていただけたらなと思います。
戦後70年ですが、改善された部分とされていない部分があって、地域による差もある。それを当事者の方だけに任せるのではなくて、みんなで考えるべき。誰でもかかりうる精神障害は日本に住んでいるみんなが当事者だと思うんですよ。知ったからこそ当事者の一部にもなれるので、そういう形で向き合うべきだと思いました。

コメント

精神科の医療は入院患者をえさにするところばかりだとおもいます。
もっと精神面の癒しを考えた医療にすべきでは。

投稿:いおり 2018年01月01日(月曜日) 20時11分

日本は、まだ偏見が多いと思う。

投稿:ユートピア 2015年10月02日(金曜日) 13時33分

入院させている先生は、退院させてあげたいけど世間一般の人達が、病気の人は、怖い、恐ろしい、という偏見が日本は、まだまだ世界各国と比べて根酢よいと思う。

投稿:ユートピア 2015年10月02日(金曜日) 13時30分

精神医療が日本は立ち遅れていますね。どういう障害が正しく世間は理解していないので偏見があります。隔離なんて伝染しないのでする必要がないのです。入院も病院が開放的で自然と調和していたりすると退院も早く出来ると思います。鉄格子だけの汚い精神病棟もあり少し改善があれば良いです。東京は取り組みがありますがまだまだ地方では遅れてて障害者が住みたくない偏見ある地域に留まる人達も多いです。私は精神障害手帳二級ですが完治しないので通院もずっとなので精神医療を問うシリーズを全てみたいと思っています。ハートネットも様々なテーマで放送しますが一番注目しているのが精神障害のサポートについてです。

投稿:ジュンジュン 2015年08月15日(土曜日) 16時46分

昨日の番組は大変考えさせられました。病気に上下はない筈なのに精神や脳の病気は癌とか骨折とかとは明らかに区別というより差別されます。誰に対しても尊厳があり確かに敬意を示せる世の中になって欲しいと切に願います。

投稿:タマ 2015年06月04日(木曜日) 16時08分