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夢をかなえたい!「自宅警備アイドル」(後編)

2015年04月01日(水)

「アイドルになる夢を、どうしてもかなえたい」。
「自宅警備アイドル」(前編)でご紹介した病名不詳の進行性の難病と戦いながら、ネットを通じて難病の仲間のことや音楽への思いを発信し続けている櫻葉来空(くれあ)さんが、タレントの“モーニング娘。'15”と同じ舞台に立つというので、3月28日パシフィコ横浜のイベント会場を訪れました。

会場では、「SATOYAMA&SATOUMIへ行こう2015」という“地域起こし+音楽イベント”が行われていました。そのイベントとのコラボレーション企画として「NPO法人 勇気の翼 インクルージョン2015」による障害者のためのステージが用意されていました。コーディネートしたのは、知的障害者のスポーツイベントの「スペシャルオリンピックス」を日本で立ち上げた細川佳代子さんです。
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細川さんは、知的障害者と社会との接点をスポーツだけではなく、映像、音楽、芸能などの分野にまで広げていきたいと考えています。「私たちの社会は知的障害者を差別するか、庇護して囲い込んでしまうかのいずれかで、一緒に歩もうという姿勢がなかなか定着しません。だから、私は、まず若い人たちとの出会いの機会をたくさんつくろうと思っているのです」


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くれあさんは、知的障害はありませんが、今回特別に細川さんがコーディネートするステージに参加しました。そして、あこがれの“モーニング娘。'15”と知的障害のある仲間たちと、「LOVEマシーン」の歌とダンスで盛り上がりました。


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出演後、病気の進行によって会話が難しくなっているくれあさんは、細川さんに、タブレットパソコンの画面を使って、「知り合えてよかった」と感謝の言葉を伝えました。


16歳のときに発病し、歩行ができなくなり、徐々に全身の自由が利かなくなり、昨年は胃ろうの手術も受けました。それでも今年20歳になり、成人式を迎えます。自らをミラクルガールと呼び、自分の人生を支えてくれている音楽と友人たちを何よりも大切にしています。

重度の障害があったり、難病に苦しむ子どもたちは、生命を維持するだけでも大変な努力を必要とします。そのために周囲から医療的なサポートを受けることが生活のすべてになりがちです。しかし、本人は夢や生きがいを失わず、いつまでも友人たちとともにありたいと願っています。「ひとりぼっちになるのはいやだ。社会から遮断されるのがこわい」と訴えます。


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最後にくれあさんに出演の感想を聞くと、「生きていてよかった!モーニング娘、最高!」とタブレットパソコンの画面に表示してくれました。


◆夢をかなえたい!「自宅警備アイドル」(前編)はこちらをクリック

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