【障害者陸上 世界選手権】競技4日目の様子は?(10/25) #Doha2015
2015年10月26日(月)
- 投稿者:web担当
- カテゴリ:Road to Rio 2016
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夕方の部が始まる午後4時前にスタジアムに入っていつも目を奪われるのが、西日を浴びる数々の国旗です。その国旗のすぐ下で日本チームがカメラを設置し、何やら書類を眺めながら準備を始めていました。このあたりは、走り幅跳びの会場の前にあたります。
夕方の部、最初の競技は男子200mT53(頸髄損傷・脊髄損傷・切断・機能障害/車いすのクラス)。
選手たちがスタート準備をしている前で
こっそり日陰で休んでいるのはボランティアの人たち。今日は朝から競技があったので、みんなお疲れなのかもしれません。
夕方のレース、各国メディアの注目を一心に受けていたのは女子200mT11(視覚障害のクラス)、先日の400mに続きブラジル GUILHERMINA 選手が登場します。
彼女のアイマスクはいつも華やか。前回は緑色でしたが、今日は白地にゴールドのきらきらしたビーズのついたデザインでした。400mではGUILHERMINA 選手は中国のLIU選手に敗れました。今回はリベンジなるでしょうか?
結果は…またしても LIU選手の勝利でした。リベンジはホームレースとなるリオ・パラリンピックで!
女子200mT36(脳性まひ/立位のクラス)にはベテラン加藤 有希選手が登場しました。(一番右)タイムは35秒84のシーズンベストでした
※加藤選手のインタビューはこちらで
続いては世界が注目する200mT44(切断・機能障害/立位のクラス)のレース。アメリカ、ブラウン選手と、ブラジル、オリベイラ選手の戦いを見ようと各国メディアが集まっていました。結果はブラウン選手が21秒27の世界記録で圧勝し金メダル。こちらもリベンジはリオに持ち越されそうです。
※このレースの動画はこちらで
疲れ切った様子のオリベイラ選手とは対照的に…
ブラウン選手は全身で歓喜を表現していました。
毎日、午後5時頃になると、あたりをほのかな夕焼けが包みます。パステルカラーのグラデーションに浮かび上がる高層ビル群はなんともドーハらしい風景。ビルのちょっと上には月も見えていました。競技の合間にプレススタンドの一番上の席に座って夕涼みをするのが、お気に入りの日課です。
続いては男子やり投げF54(頸髄損傷・脊髄損傷・切断・機能障害/車いすのクラス)。昨日の砲丸投げ同様、投てき台に体をしっかりと固定して投げます。
夜空にきらめく一筋の光のように飛ぶ“やり”がかっこいいです。
やり投げにPUMPA選手とTISCHLER選手2人が出場しているオーストリアチームのコーチでしょうか、少し離れた位置から熱心に競技を見つめていました。
競技終了後、投てき台を片付けときにはこのような車を使っています。
競技の後は客席に向かって選手がずらっと並んで挨拶していました。観客にっとってはシャッターチャンスでもあります。
こちらが優勝したギリシャのSTEFANOUDAKIS選手。28.45mの記録でした。カメラに向かってポーズしてくれました。
競技終了後のスタジアム入り口にて記念撮影をしていたギリシャチーム。STEFANOUDAKIS選手もいますね。
やり投げを担当されていたオフィシャルのお二人。カメラを向けるとちょっと照れていましたが、撮られていること意識してますよね・笑?!
スタジアムの一番上からトレーニングトラックが見えます。暗くなっても準備をするたくさんの選手達で賑わっている様子でした。
走り幅跳びのスタンドはいつも混み合っています。
その中にスクーター(?)を乗っている人発見!広い会場を移動するにはなかなか便利かもしれませんね。
女子400mT37(脳性まひ/立位のクラス)で1分02秒01の世界記録を叩き出したのが、イギリスのGeorgina HERMITAGE選手。
※このレースの動画はこちらで
インタビューエリアにやってきた彼女を待っていたのはレポーターではなく、なんと娘さん!
ユニオンジャックをおでこにつけてママを応援していたんですね!
2位になったフランスのMandy FRANCOIS-ELIE選手の喜び方は半端なく、甲高い叫び声をあげて仲間と一緒に騒いでいました!1分05秒55の自己ベストだったということも彼女が嬉しい理由の一つでしょうか。
女子400m T53(頸髄損傷・脊髄損傷・切断・機能障害/車いすのクラス)の決勝。一番手前が中山和美選手。
結果は1分03秒24。自己ベスト更新ならず、8位でした。
インタビューエリアで疲れて倒れこむ選手達。全力を出し切って力尽きてしまった様子です。
そして本日一番の注目のレースは山本篤選手の出場している男子100mT42(切断・機能障害/立位のクラス)です。メダルの期待がかかります。レース前の選手紹介、会場スクリーンに映し出された山本選手。日本人離れした(?)風貌が本当にかっこいいですね!
そしてレース!
1位になったのはオーストラリアのScot Reardon選手、12秒13のタイムでした。(左から二人目)
※このレースの動画はこちらで
山本選手の結果は5位。レース直後のインタビューではご本人も「悔しい!」と素直な感情を出されていましたが、調子は良いとのこと。次に期待です。明日は走り幅跳びに出場されます。いい記録がでることを祈っています。
※山本選手のインタビューはこちらで
安田享平ヘッドコーチと握手する山本選手。
笑顔でメディアの対応をする金メダルのReardon選手。勝者の高揚もあってか目がきらきらしてますね。
左に映っているのは為末 大さん。何をお話しされているのでしょう??
ちょっと休憩、と思って会場の外に出てみると、カメラマンの越智貴雄さんと日本選手の皆さんと遭遇。越智さんは女子選手にモテモテの様子ですね!カメラを向けると選手たちの後ろに回られたので、私が「怪しいですよ・・・!」と突っ込むと、
ちょっと申し訳なさそうにこんなポーズになりました・笑。
こちらT20(知的障害のクラス)の1500mです。左から、山内 祐介選手、中川 大輔選手、木村 雄哉 選手。
中川選手が日本人最高の9位。タイムは4分11秒14でした。
※中川選手のインタビューはこちら
本日最後のレースは日本人選手2人が出場している男子5000mT54(頸髄損傷・脊髄損傷・切断・機能障害/車いすのクラス)予選。
ヘルメットの番号「3」が樋口政幸選手です。
長距離の方が得意と語っていらっしゃった樋口選手。序盤はそれほど緊迫した展開ではなかったのですが、最後は本当に壮絶な戦いでした。
自分のレースが終わった後も予選の続きを見守る樋口選手。
こちらは渡辺勝選手の予選3組。左から4番目の「6」番のヘルメットです。
夜10時を過ぎて人気の少なくなったスタジアムに「渡辺選手頑張って!!!」と叫ぶ日本の応援団の熱烈な声援が響き渡っていました。
このレースは、Hug 選手とFearnley選手が断突の速さを見せ、3位以下の集団と半周以上の差がついていました。
周回を増すごとに苦しさを増すレースだったと思います。それが手に取るように伝わってきました。
残念ながら結果(11分25秒77)は予選突破ならずでした。次の種目での健闘を祈っています。こちらは予選後の渡辺選手。
樋口選手は明日の決勝に向けて、「パラリンピックチャンピオンばかりの中で少しでも自分の持ち味をだせればいいな」と語っていらっしゃいました。明日の決勝、日本にいる皆さんの分も、応援したいと思います!
(文・写真 鈴木祐子)
◆全日本人選手の出場スケジュール、試合結果は ⇒日本人選手スケジュール
◆今大会の見どころは ⇒日本人選手、大会の展望は?
◆関連サイト
Road to Rio(競技編)パラリンピックを理解して楽しもう!~陸上競技~
Road to Rio vol.33 「ドーハ、そしてリオへ ~日本パラ陸上競技選手権大会~」
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