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【障害者陸上 世界選手権】競技3日目の様子は?(10/24) #Doha2015

2015年10月25日(日)

大会3日目も、レースは午後から。日が傾き始めた夕方の競技場では、西日を浴びた各国の国旗が涼やかになびいています。夕日を眺めているのでしょうか、ポルトガルチームのユニフォームを着た女性が、スタジアムに設置された写真撮影用プラットフォームの上で黄昏ていました。
 

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001_IMG_3046_R.JPG競技開始前にスタジアムの外周を歩いていたとき、「写真を撮って欲しい!」と声をかけてきたのは、エクアドルのコーチ陣。


 

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スタンドで何かを編んでいる女性を発見。よくみてみると、前の座席に手編みのオーストラリアの国旗が掲げられていました。話を聞くと、女子200mT35(脳性まひ/立位)のクラス・決勝に出場しているIsis Holt選手のお母様でした。彼女が使えるようにと編んだそうですが、今日は決勝なので“応援旗”として丁度いいと、借りてきたそうです。
 

「娘さんの健闘を祈ります!」と言って別れてから1時間半足らず。Holt選手が見事、優勝しました!実況で彼女の名前が叫ばれているのを聞いて慌てて振り返ると、Holt選手が1位でゴールラインを通過していたのです。お母様も誇らしいこと間違いありません。タイムは自身の持つ世界記録を更新して28秒57。すごい14歳です!(Holt選手のレースはこちらのダイジェストでご覧いただけます
 

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004_IMG_3165_R.JPGインタビューに答えるHolt選手。あどけない表情ながら、インタビューにはとてもしっかりと応えていました。
「まさか金メダルを獲れるとは思っていなかったけど、ハードな練習の成果です」と冷静に語る姿はなんとも勇ましかったです。



005_IMG_3073_R.JPG明らかにオランダとわかるオレンジ色の美女3人組はホリデーで、たまたまドーハに来ていたという観光客。
お目当てはT44(切断・機能障害/立位)女子・200m決勝に進出した2人のオランダ人選手!そして応援の甲斐あってか、2人は金メダルと銅メダルでした。

006_IMG_3121_R2.jpgオレンジ色の2人の選手がオランダの選手。このあと追い上げて…
 

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金メダル獲得直後のMarlou van Rhijn選手。25秒75のタイムで金メダル!(このレースはダイジェスト動画でご覧いただけます



 

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こちらは砲丸投げ。左の青い人のところが投てきの場所です。
 

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黄色のポロシャツを着ているオフィシャルと、黄緑色のポロシャツのボランティアの人たちが大勢集まって選手交代ごとに台の固定作業をしますが、時間をかけて綿密に行われている様子です。

投げ方も選手によって色々で、台についている棒を軸にして体を前後に揺らしたりすることで弾みをつける選手もいました。


010_IMG_3141_R.jpg更に驚いたのは、投げ終わった選手が戻ってきて地面に寝た体勢で次の自分の順番を待っていたこと。これも医学的な戦略の一部なのでしょうね。



男子走り幅跳びのT20(知的障害)のクラスでは、二人の日本人選手が出場しました。
翼が生えたような、松本 哲昇選手のジャンプ。松本選手は6m60で自己ベスト更新!そして8位入賞を狙っていたそうですが、ズバリ8位。目標達成に満足された表情でした。
 

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こちらは、山口 光男選手のジャンプ。なんと山口選手も6m37と自己ベストを更新!

017_IMG_3202_R.JPG018_IMG_3203_R.JPG019_IMG_3204_R.JPG020_IMG_3205_R.JPG021_IMG_3206_R.JPG松本選手、山口選手のインタビュー動画はこちらをクリック



 

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昨日、転倒に巻き込まれた樋口 政幸選手の男子・T54(頸髄損傷・脊髄損傷・切断・機能障害/車いす)クラスの1500m決勝。記録は3分5秒56で7位入賞されました。インタビュー動画はこちらをクリック


022_IMG_3243_R.jpg女子T20(知的障害)の1500mのレースには、3人の日本人選手が出場されていました。左から、豊嶋  眞樹子選手、蒔田  沙弥香選手、山本  萌恵子選手。(インタビュー動画はこちらから


 

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女子こん棒投げ・F51(頸髄損傷・脊髄損傷・切断・機能障害/車いす)のクラス。こちらも多くのオフィシャルとボランティアが台の固定に時間をかけていました。作業が終わって人がどくとやっと選手が見えます。選手の座る向きは人それぞれ。前向きの人、横向きの人、後ろ向きでも良いようです。それぞれの選手の障害に合わせて競技が行われているのですね!
競技の動画はこちらをクリック。
 

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左から2番目が、このレースに出場したイギリスのジョアンナ・バターフィールド選手
 

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バターフィールド選手が、21m44の大会記録を出し優勝!世界記録を持つアメリカの選手を破っての金メダルです。
 

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スタンドからは歓声が!



025_IMG_3320_R.JPGこちらは、男子T44(切断・機能障害/立位)200mレース。佐藤 圭太選手(一番右)が出場した予選1組。アメリカのリチャード・ブラウン選手が22秒36を出し、観客の期待を裏切らず1位でした。佐藤選手のインタビューはこちらをクリック

027_IMG_3341_R.JPG続いての2組目は結果がなかなかでませんでした。写真判定を映し出したスクリーンでようやく順位が判明。同じくアメリカのハンター・ウッドホール選手が22秒46の自己ベストをだして1位でした。
 

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20秒66という世界記録保持者のオリベイラ選手は、22秒48のタイムで予選2位。明日の戦いがますますヒートアップしそうです!
 

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男子T47(切断・機能障害/立位)200m予選・多川 知希選手(一番左)。23秒07のシーズンベストでした。
多川選手のインタビューはこちら



日本人選手のインタビューを終えて片付けをしていると、女子こん棒投げの金メダリスト、バターフィールド選手がそばを通過。慌てて走って行って写真を撮ろうとした瞬間、車いすを押していたガイドさんがうっかりして車いすを倒しそうに!バターフィルド選手が「あーっ!!!」といった微妙なタイミングに私がシャッターを押してしまうという事態となりました!

 

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私が「そんなつもりじゃなかったんです・・・」と謝ると、恥ずかしそうに笑顔を返してくれました。
 

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他のメディアにも常ににこやかに対応されていて、笑顔の多い選手なのだなと思いました。


たくさんのスタッフとボランティアのみなさんによって、選手が自分のスタイルで競技を行い、記録を出している・・・そんな“多様性”を感じた一日となりました。


(文・写真 鈴木祐子)

 

◆全日本人選手の出場スケジュール、試合結果は ⇒日本人選手スケジュール

◆今大会の見どころは ⇒日本人選手、大会の展望は?




◆関連サイト
Road to Rio(競技編)パラリンピックを理解して楽しもう!~陸上競技~
Road to Rio vol.33 「ドーハ、そしてリオへ ~日本パラ陸上競技選手権大会~」

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