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【出演者インタビュー】山里亮太さん「何千年、何百年と作られているスポーツに、新しい幅を作っているというのは、すごい」

2015年10月21日(水)

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10月17日に生中継された3位決定戦「日本 対 韓国」にゲスト出演していただいた山里亮太さんに試合(放送)終了直後にうかがいました!


《山里亮太さんプロフィール》
お笑い芸人。「南海キャンディーズ」のツッコミ担当でブレーン。中学、高校、大学と、バスケットボールを続けていた。

 



――今日はいかがでしたか?
いやぁ、おもしろかったですねぇ。すごい!

――車いすバスケをご覧になったのは初めてだそうですね?
本当に、あんなに激しいものだとは!
激しいっていうのは聞いてたんですけど、目の前で見て、あの、ぶつかりあう音が。あと、一般のバスケットボールって表現したらいいのかな?一般のバスケにいろんな戦略が加わってきたりとか、戦い方がまた考えなきゃいけないのとか。ユニットの作り方にも色んな策略がはりめぐらされてて、その戦略性とか。楽しみ方がこんなにいっぱいあるんだっていう、その凄さに驚きました。
 

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勝利後の興奮を、藤本キャプテン(中央)、香西選手(右)と。

 

――山里さんは、お笑いでネタをつくったり、戦略を練ったりしていると思うのですが、その視点で見て、車いすバスケットの今回の“及川ジャパン”の戦略の特徴っていうのは、どういうところだと思いましたか?
チームのユニット(編成)?それの交代の時がカッコイイんすよ!及川ジャパンは。こう、交代する時はいっきにガッと新ユニットがくる。でもそれは決して、「主力のユニットと、点差がついたから来るユニット」という分け方じゃなくて、どのユニットが試合をやっても強いっていうユニットが、チームの中にもう1つあるんですよね。それで入れかわる瞬間や、全員で仕事してまた、戻ってきてっていうところがカッコイイ!…選手層の厚さ、ベンチの厚さと 、持ち点というシステムを最大限に活かしている、あの感じがすごく良かったですね。

――ご自分だったら、どの選手を、こう使いたいとかありますか?
僕は、鳥海選手が。いやぁ~、カッコイイんすよ。スピードスター!
なんていうんだろうなぁ、ホント、バスケ漫画ででてくる、主人公じゃないけどチームにいてめちゃくちゃかっこいいヤツみたいな。『SLAM DUNK(スラムダンク)』でいう所の、流川楓とか。
人が「あぁもうダメだぁ、これはもう、しょうがねぇなぁ、点取られるなぁ」って言った時にたぶん、攻めてる側は気付かないぐらいだとおもうんですよ。僕らは、外からみてるから、颯爽とフワァ~と、そこに向かって、すごいスピードでくる鳥海選手がカッコよくて。

――鳥海選手、カッコ良かったですよね。
あとは、藤澤選手とか。向こうが流れを自分とこに引き戻すためのポイントのところで必ず、点とってくれるんですよね。
だから、向こう(韓国チーム)の心を砕き続けたんじゃないんすかね。ああいう感じも、渋いなぁと思いました。


――そうですよね。一人一人の選手がこう、きっちり自分の仕事をされている感じがしましたよね。ところで昨夜、山里さんがTwitterで、「バスケ部出身芸人と呼んでいただいていいのだろうか…試合1度しか出たことないし、その出た時も監督から「ボールに触るな」っていう斬新な指示もらってた僕なんですが…」ということを呟かれていましたが、ご自分だったら車いすバスケでどんな試合ができるとおもいますか?
え~と、車いすのメンテですかね。(笑)

――(笑)メンテ!
いやあ、あんなすごいチームに、自分が入れるなんて思わないですよ!さっき、車いすバスケ用の車いすに乗せていただいたんですよ。あれを、あんなにハードに動かしてやってたなんて信じらんないですね。あのスピードで、クッと回ってディフェンスするとかって、想像もつかないですね。僕は、何かって…無理っすね! 
 

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解説の根木慎志さんに操作を教えてもらいながら、競技用のの車いすに。


――ありがとうございます(笑)。実はパラリンピックは22種競技ありまして、これからいろんな競技を盛り上げていきたい思っているのですが、今回初めてご覧になった山里さんから見て、パラリンピックを盛り上げていくにはどんなアイデアがあると思いますか?
自分たちが今、“普通”と思ってしまっているものが、もっとそれをいろんな角度から楽しめるっていうことを、実はぼくらがもう、“限界” まで楽しんでいると思っていることに、パラリンピックの選手がさらなる新しい見方を教えてくれる気がします。今、自分たちがやっているスポーツは、決して最終形態じゃなかったっていうか。オリンピックがスポーツの最終形態の祭典じゃなくて、実はパラリンピックが、スポーツというものの最終形態の祭典なんじゃないかなっていうのがあったので、その凄さをもっと、みんながあともう一歩ふみこんで知る努力って…努力っていうのもおかしいけど、知ってみると、実はすごくパラリンピックってすごい祭典なんだって思えるのではないかと。

さっき、番組の中で「我々は、足りないものを数えるのではなく、あるモノを伸ばすことに対して考えていく」と伺って、あぁ、そういう事なんだぁって。あるモノを最大限に活かすには、どういう事をしたいのかって考える。何事にもこう、前向きに捉える事によって、種目にあれだけの幅を…何千年、何百年と作られているスポーツに、新しい幅を作っているというのは、すごいなぁって思いましたね。

あとは今回の車いすバスケに関しても“持ち点”というシステムがあったりとか、そのゲームをより面白くしているシステムが、他のパラリンピックの競技にもあるのであれば、みんなが知ることができるように分かりやすく、で、「これがすごいんだよ」っていう事がちゃんとわかるように伝えられたらなと。

決して、「体が不自由な人がやるオリンピック」ではないと思うんですよね。パラリンピックっていう単体のモノなんだと。そのことがもっと、みんなに知っていただけたら。ほんとみんな、今日の試合を見たら感動すると思いますね。


――ありがとうございます。最後に、今日の面白さ、感動を、まだ見たことないご自分の周りの方に一言で伝えるとしたら、どんなふうに伝えますか?
今まで生きてきた中で、いろんな「スポーツ」を見ていますけど、そのスポーツとはまったく、桁違いな感動が待っている。そんなスポーツだと思います。全く、新しい感動が味わえる…出会えるのが、パラスポーツだなと思いました。


 

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