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Road to Rio(競技編)パラリンピックを理解して楽しもう!~陸上競技~

2015年09月17日(木)

ある調査によると、日本では「パラリンピック」という言葉はよく知られているけれども、理解は進んでいないという結果が出ています。このコラムでは、パラリンピック競技を“理解して”より楽しむために、なるべく平易な表現で説明してみます。全てのルールを載せることはできませんが、競技を身近に感じていただければと思います。
※この内容は、9月に行われた「パラスポーツメディアフォーラム 陸上」と、「公益財団法人日本障がい者スポーツ協会 日本パラリンピック委員会」HPの情報をもとにまとめています。また、記事作成に当たっては、日本パラ陸上競技連盟の理事・指宿 立さんにご協力をいただきました。


●公正な競技を行うための「クラス分け」、陸上競技の場合
陸上競技は、レースの数が多いのが特徴です。100mや走り幅跳びなどたくさんの競技の“種目”があるだけでなく、それぞれの種目に“障害の種類や状況”の違いを考慮した「クラス分け」があるためです。この「クラス分け」によって、公正な競い合いが可能になってており、パラリンピックの歩みと共に研究が進められ、改善が続けられています。


①そもそも多様な、陸上競技の“種目” 

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②「何を使うか」。“障害”の状態

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競技の“種目”と“障害”を掛け合わせたものが、こちらの表の右端に表示した「クラス」です。この場合は「T11~54」というクラス分けの例になります。(IPC Athletic Class)


※同じカテゴリーの中では、番号が小さいほど障害が重くなります。
※クラスを表す数字の11~13が「視覚障害」、20が「知的障害」というのは、水泳のクラス分けと同じです。(水泳のクラス分けについては、こちらのページをご覧ください



●障害は“個性”、選手のパフォーマンス。
障害を知ることはアスリートたちの“失われた機能を補う”パフォーマンスを知ることにつながります。ここでは、障害や競技をイメージしやすくするため、一部のクラスについてご紹介します。


・視覚障害
T11=「走る競技」/「跳ぶ競技」。
20150917_003.jpg「走る競技」の選手の場合、ガイドランナーとともに競技を行います。走るスピードを調整したり、ゴール目がけて真っすぐ走ったり、逆にカーブをスムーズに曲がったりするためには、ガイドランナーの的確な声によるサポートが必要です。短距離の場合は、さらに一瞬の勝負になります。また、選手はガイドランナーより先にゴールしなければ失格になるため、最後の瞬間まで息をぴったり合わせて走りきることが重要です。パラリンピックの場合、ガイドランナーも表彰台に上り、メダルを授与されます。



・運動機能障害
T42=「走る競技」/「跳ぶ競技」。
20150917_004.jpg右はバリバラMCでもある大西瞳選手。
 

20150917_005.jpg山本篤選手。


片大腿切断(太ももの途中、または膝関節のところで切断)あるいははそれに近い機能障害(膝と足首の関節が使えないなど)がある選手のクラスです。膝を「使える/使えない」の違いは、走るという運動にとっては大きな違いとなります。身体の一部となる義足は、板を曲げたような形状をしていて、反発力のあるカーボンなどが使われています。接地部分には、スパイクと同じくピンが取り付けられています。まるで“魔法の道具”のように思われがちな義足ですが、体重をあずけ、バランスを保ち、身体を躍動させるには非常に高度なテクニックが必要です。



T51=「走る競技」。
車いすを使うクラスです。頚髄損傷などのため、自力で座る姿勢を保つことが難しく、両手にも重い障害があり、手や肘を動かせる範囲や力を入れられる方向が限られています。陸上競技の中では、もっとも障害が重いクラスの一つです。選手は、車いすの車輪への力の伝え方を工夫したり、そのパフォーマンスの向上を図ることで、記録の更新を行っています。日本パラ陸上競技連盟ではこのクラスの選手の発掘や育成にも力を入れているそうです。

 


 

20150917_006.jpg※こちらの写真は陸上競技で使用される車いすの「レーサー」です。高速走行を目的とし、空気抵抗を抑えることで、時速30kmに達することもあります。車いすは他にも「車いすバスケットボール用」「車いすテニス用」「ウィルチェアラグビー用」「自転車競技用」のものがあります。

 



8月には、陸上強化合宿を取材しました!パラリンピアン山本篤選手の近況など、山田キャスターのリポートは「自分を見つめ、世界の大舞台へ ~陸上 強化合宿~」


9月19日(土)~20日(日)には2015ジャパンパラ陸上競技大会(※)が、大阪・長居陸上競技場で開催されます。
 9/19(土) 開会式・午前10時
                    競技開始・午前11時
 9/20(日) 競技開始・午前10

    詳しくは、 2015 ジャパンパラ陸上競技大会のホームページを検索してみてください。
    ※ジャパンパラは国内最高峰の大会の一つです。


9月のジャパンパラ大会は10月22日(木)~31(土)とカタール・ドーハで行われる世界陸上選手権の前哨戦。ドーハの次はもちろん「リオデジャネイロパラリンピック」。
NHKではカタール・ドーハの世界陸上選手権の模様を11月に特集番組として放送予定です。


◆関連情報

Road to Rio vol.36 「俺はまだ速くなれる」~車いす陸上 永尾嘉章・52歳~(NHK総合「おはよう日本」で特集)
Road to Rio vol.35 「自分を見つめ、世界の大舞台へ ~陸上 強化合宿~」
Road to Rio vol.33 「ドーハ、そしてリオへ ~日本パラ陸上競技選手権大会~」
Road to Rio vol.12 「世界記録を通過点に ~陸上 加藤由希子選手~」
 

コメント

がんばって

投稿:おはよう 2015年10月28日(水曜日) 09時24分

広島在住で、あたしも、障害者水泳をやっています! 広島の渡辺大輔選手の投擲に注目・応援しています! 彼が片腕で泳ぐ姿を見てあたしもがんばろうって、思えるようになりました!! 今は、渡辺選手は陸上と野球でがんばっています! ぜひ、番組でも、渡辺大輔選手を応援してください!!

投稿:じゅん 2015年09月22日(火曜日) 01時20分