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日本では8日間~障害者競泳 世界選手権・あるスタッフの雑感~

2015年07月29日(水)

WebスタッフのYです。ちなみに私は全く泳げません。

7日間の障害者競泳 世界選手権が終わりました。
グラスゴーとの時差は8時間、日本では朝早くから夜遅くまでのフルスピードの毎日。
途中、私の心の狭さから他のスタッフと喧々諤々とする時もあり、実は1回だけ「本当に嫌だ、明日職場に行くの止めよう」と思う時がありました。ですが、毎日行われている現場の“ドラマ”が足を職場へと向かわせていました。

20150729_para001.jpg「もうだめだ…」と思った時、同僚に「心が疲れていませんか?虹が出ていますよ」と言われて外を見たら、ちょっと冷静になりました。

 

印象的だった出来事がふたつあります。


◆二つの銀メダル、二つの出来事。
大会5日目、決勝レースで木村選手が自己ベストに近い記録を出した中、鈴木選手は予選から1秒近く数字を落としました。どちらも2位、銀メダル…
それまでの鈴木選手のインタビューは冷静で、一流のスポーツ選手としての厳格な発言に「すごいなあ」と思っていましたが、動揺が隠せないインタビューでした。

勝負は1分ほどで終わってしまうけれど、選手たちの戦いは何カ月も何年も続く時がある…当たり前なのですが、同じ銀メダルでも、重みや感触が異なる“ドラマ”がその中には閉じ込められていると思いました。

大会5日目の結果(7/17)
男子 50m 平泳ぎ SB3(運動機能障害)鈴木孝幸選手(50.51):銀メダル
男子 50m 自由形 S11(視覚障害)木村敬一選手(26.83):銀メダル



◆その日は関東梅雨明けでした。
19(日)は寝苦しい朝で、6時に起きました。
手元のスマホですぐにメールを確認すると、木村敬一選手金メダルの一報が!
飛び起きてそこから2時間はPCの前でメールをしたり、Facebookの記事を書いたり、それまでの疲れも吹き飛ぶほどのハイテンションに。午前中の映像試写も笑いにあふれ、なにかきらきらした一体感がある気がしたと同時に、「あと数日で終わっちゃうんだ・・・」とちょっと寂しさを初めて感じた日になりました。

大会6日目の結果(7/18)
男子 100m 平泳ぎ SB11(視覚障害)木村敬一選手(1:14.01):大会新で金メダル!


20150729_para002.jpg初日の男子 100m 平泳ぎ SB14(知的障害)田中康大選手の銀メダル(1:07.99)も、印象に残った出来事でした。「がんばります!」は忘れられません。


今回の大会のほとんどの競技の模様をWEBだけでお伝えするのが本当にもったいなく、申し訳なくも思います。でも「伝えなければ、進まない」と、まずはWEBだけでも楽しんでもらえる情報をできるだけたくさん集めました。もっともっと知りたくなったら、このブログのコメント欄や私たちのところに、たくさんご意見を下さい。そして、まわりの方々にも「自分で感じた面白さ」をぜひ伝えてください


このスポーツの呼び名を“障害者競泳”と表示していますが、いつかたくさんの方々が「障害って何?」と感じる時が来ることを信じて、毎日職場に通います。


最後になりますが、大会に出場した選手、スタッフの方々、本当にお疲れさまでした!
ここからは、内輪になりますが伝えさせてください。
現地、グラスゴーから試合結果報告からインタビュー、写真、現地コラム、予期せぬ出来事が多発した映像受け渡しの交渉まで全ておひとりでご対応いただいたロンドン在住の鈴木祐子さん。
初日からいきなり2日も家に帰らなかったけれど黙々と作業をしていたKディレクター(そして6日目最終日も帰れなかったけど…)。
ありがとうございました。
 

そして応援して下さったみなさまには、引き続き今後もたくさん応援してくださいますよう、よろしくお願いいたします!

  

◆関連情報
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