2014年08月07日(木)
- 投稿者:番組ディレクター
- カテゴリ:「施設」で育った私
7月30日放送(8月6日再放送)
シリーズ 「施設」で育った私 第4回 反響編
に出演された西澤 哲さん(山梨県立大学教授)にメッセージをいただきました。
――今回は「シリーズ 『施設』で育った私」の反響編ということで、番組に寄せられたさまざまな声を紹介して考えていきましたが、収録の感想はいかがですか。
施設で育った子どもたちは「自分は助けてもらってもいい人間だ」という感覚がないんだと思いますね。自分の人生が見つからないのは“自分が悪いんだ”という意識が内在化してしまっている。ですから、私たちの社会的養護における子どもたちのケアがいかに不十分かということを改めて思い知らされました。今回は反響編ということでしたが、放送を見ていない人もたくさんいるわけですから、まだ多くの方が埋もれているんじゃないかと思いますね。
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2014年08月07日(木)
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7月30日放送(8月6日再放送)
シリーズ 「施設」で育った私 第4回 反響編
に出演された高橋亜美さん(「アフターケア相談所ゆずりは」所長)にメッセージをいただきました。
――「シリーズ 『施設』で育った私」の反響編ということで、番組に寄せられたさまざまな声を紹介して考えていきましたが、収録の感想はいかがですか。
この問題は、当事者とそこに関わる人たちだけで考えるのではなくて、社会で問題意識を持って考えていかなければいけないことだと思います。児童虐待のニュースはよく話題になりますが、そこで保護された子どもたちがその後どう生きているのかということまでは知らない方も多いですよね。子ども時代の傷つきが深い傷になっていて、精神疾患や依存症になったり、大人になっても働くことが出来ない状況があるんです。
そのことを知ってもらうためにも、今回番組でひとり一人にどんなことができるのか考えることができましたし、私たち専門職には何ができるかということまで含めて言及してもらったので、とてもありがたいと思います。
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2014年08月07日(木)
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7月30日放送(8月6日再放送)
シリーズ 「施設」で育った私
第4回 反響編
ご出演の久保純子さんにメッセージをいただきました。
《プロフィール》
元NHKアナウンサー。2011年~2013年夫の転勤に伴って渡米し、8月に帰国。現在、モンテッソーリ幼児教育の教員免許を取得中。二児の母(長女と次女)。
――収録を通してどのようなことを考えましたか。
施設を出た後の現状を、これまで見聞きする機会がなかったので、驚きました。10代、20代の若い方だけでなく、40代、50代の方たちも自分の気持ちを声に出せずに悩んでいる。18歳で施設を出たらもう大人、だから施設も相談に乗ることはできない、という苦しすぎる現状があることに本当に衝撃を受けました。
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2014年07月18日(金)
- 投稿者:番組ディレクター
- カテゴリ:「施設」で育った私
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こんにちは。番組ディレクターです。
3回のシリーズ、ご覧いただきありがとうございました。
児童養護施設などで育った30~40代の方々の体験談や、親からの虐待を受け、今も人にうまく頼れない、自立に苦しんでいる・・・という声がたくさん寄せられています。
もう一つ多かったのが
「何か自分にも手助けできることはないか」
「自分にできることは何だろう」
という大人たちの声です。
<カキコミ板より>
私自身は一般家庭で育っているので施設の現状はよく知りませんでした。
どうしたらみんなが幸せになれるのか。
今も苦しんでいる子供たちを救ってあげたいです。
なんの特技もない普通のおばさんにできることはありますか?
支援の仕方も教えてください。
(虹色さん 40代)
こうした思いを、どうすれば子どもたちの支援に結びつけていけるか・・・
番組に寄せられた反響を元に、今いろいろな現場を新たに取材し、30日の生放送の中で考えていきたいと思っています。
その一つが、東京のNPO法人ブリッジフォースマイル。
首都圏を中心に、児童養護施設を巣立つ子どもたちの自立支援を行っています。
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2014年07月03日(木)
- 投稿者:番組ディレクター
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シリーズ 「施設」で育った私
第3回 “最後の砦” 自立援助ホームに
出演されたサヘル・ローズさんにメッセージをいただきました。
《プロフィール》
女優、タレント
イラン生まれ。4歳のときに両親を亡くし、孤児院で育つ。その後、養母に引き取られ、8歳の時に2人で来日。
――収録の感想を教えて下さい。
改めて、私も今まで自分ひとりでは生きてこられなかったなと感じました。そして、生きる上で難しいこともたくさんあるけど、それをさらけ出せる相手と出会ってほしいと強く思います。収録の最後に山田さんから「サヘルさんの存在があって、こういう話をしてくださることで、多くの子どもたちに希望を与えますよ」と言われて、私もすごく勇気をもらえましたし、この番組を通してひとりでも多くの人に「頑張って前を向こう」と思ってもらえたらうれしいですね。
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2014年07月03日(木)
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シリーズ 「施設」で育った私
第3回 “最後の砦” 自立援助ホームに
出演された西澤 哲さんにメッセージをいただきました。
《プロフィール》
山梨県立大学教授。
――第3回は、いろいろな事情で児童養護施設を退所した人たちが入所する自立援助ホームの実態を見ていきましたが、いかがでしたか。
自立援助ホームというのは当初、児童福祉法の狭間に落ちている子どもたちや、サービスを打ち切られた子どもたちを支えるために、“児童福祉法の外”に作られた施設だったんですね。でも、今はその時代に生まれた施設はすごく少数派になってしまって、経営的に立ちいかなくなった多くの施設は“児童福祉法の中”に入っていきました。しかも、当初は補助金というかたちでお金が入ってきたのですが、それでも立ち回らないので、今度は措置費制度を使うようになったという歴史があるんです。
そして、“児童福祉法の外”にあった当初は年齢制限がありませんでしたが、“児童福祉法の中”に入れられることで、結果的に支援を受けられる年齢が切り下げられてしまったんですね。そのことについてあなたはどう考えるか。私としては、自立援助ホームにいる限りは25歳になるまで措置の延長を認めるとか、そういう形で“児童福祉法の外”にあった当初の自立援助ホームの精神を何とか活かす形にはできないだろうかと考えているのですが……。
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2014年07月03日(木)
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シリーズ 「施設」で育った私
第2回 “巣立ち”に寄り添う児童養護施設の試みにご出演されたサヘル・ローズさんにメッセージをいただきました。
《プロフィール》
女優、タレント
イラン生まれ。4歳のときに両親を亡くし、孤児院で育つ。その後、養母に引き取られ、8歳の時に2人で来日。
――第2回は、自立支援を専門的に行う「自立支援コーディネーター」という職員を施設に配置し、手厚く支えていこうとする東京都の取り組みを紹介しましたが、いかがでしたか。
すごく素晴らしいと思いました。でも、本当は自立支援コーディネーターだけじゃなくて、いろいろと面倒を見てくれたり、相談に乗ってくれる人がたくさんいるべきだとも思います。できれば子どもたちと1対1で向き合える関係になってほしいのですが、今は1対10くらいなんですよ。でも、ひとりで10人全員のことを見られるわけがないですし、その中で子どもたちは言いたいことを我慢してしまう。子どもというのはみんながみんな天真爛漫で自分の言葉を持っているとは限らなくて、感情を飲み込んでしまう子もいるんです。それに敏感に気づける役割を自立支援コーディネーターは果たそうとしてくださっていると思うので、もっともっと広がってほしいと思いますね。
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2014年07月03日(木)
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シリーズ 「施設」で育った私
第2回 “巣立ち”に寄り添う児童養護施設の試みにご出演された西澤 哲さんにメッセージをいただきました。
《プロフィール》
山梨県立大学教授。
――第2回は、自立支援を専門的に行う「自立支援コーディネーター」という職員を施設に配置し、手厚く支えていこうとする東京都の取り組みを紹介しましたが、いかがでしたか。
自立支援コーディネーターというのは、日常のケアワークと兼職せずに、子どもの自立支援に専念しますから、専門性を高めていけることにもなります。地方の施設にとっては、「東京都は恵まれているな」と思うかもしれませんが、この取り組みを参考にするべきところはあると思いますね。できれば全国化してほしいし、福祉というのはナショナルミニマムでなければいけないわけですから、東京と別の場所で格差があるというのはよくありません。ただ、本来は施設で生活している時にケアしてくれたケアワーカーさんが引き続き施設を出た後も相談に乗ってくれて、支援をしてくれるかたちが望ましいというのは言うまでもありませんから、そういう意味では苦肉の策とも言えるかもしれませんね。
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2014年07月03日(木)
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シリーズ 「施設」で育った私
第1回 漂流する施設出身の若者たち
にご出演されたサヘル・ローズさんにメッセージをいただきました。
《プロフィール》
女優、タレント
イラン生まれ。4歳のときに両親を亡くし、孤児院で育つ。その後、養母に引き取られ、8歳の時に2人で来日。
――第1回は児童養護施設出身の若者たちが、次々と社会からドロップアウトしている実態に迫りましたが、収録を終えてどのようなことを思いましたか。
私も児童養護施設で生活していた経験がありますが、施設にいる子どもたちもみんなと同じように「夢」はあるんです。でも、共同生活の中で我慢しなければいけないこともたくさんあって、仕方なくそれを諦めてしまう。そんな子どもたちがたくさんいます。大人の事情でそのような状況に置かれてしまう子どもたちの姿を見るのはすごくつらいですし、「なんで生まれてきたんだろう」、「自分なんていなければよかった」と思いつめてしまう人がいるのはすごく悲しいことです。やりたくない仕事に仕方なく就いている人もいるし、番組で紹介した性風俗で働いている施設出身の方も、きっとどこかで愛情が欲しいから、それを違った形で求めてしまっている部分はあると思うんです。でも、そういう状況を「本人のせい」「やる気がないから」と一言で片付けられてしまう場合もあるじゃないですか。だけどそれは間違っていて、多くの人がやる気はあってもどうしたらいいのかわからないんですよ。施設の中で生きていたら、みんなが普通に家庭で学んできたようなことが経験できない場合もあるし、あなたが思う“普通”が普通じゃなかったりする。ですから、まずはそういう認識から変えてもらいたいなと思います。
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2014年07月03日(木)
- 投稿者:番組ディレクター
- カテゴリ:「施設」で育った私
シリーズ 「施設」で育った私
第1回 漂流する施設出身の若者たち
に出演された西澤 哲さん(山梨県立大学教授)にメッセージをいただきました。
――「シリーズ 『施設』で育った私」と題して、施設から出た子どもたちが社会で壁にぶつかりホームレスの状態になってしまったり、性風俗で働かざるを得なくなってしまう現状を見ていきました。収録に参加されてどのようなことを感じましたか。
番組の初めから「社会的養護」という言葉を出して頂きましたが、おそらくこの言葉を知っているのは専門家や関係者だけだろうと思うんです。要するに、ネグレクトなどが原因で親から養育を受ける権利を奪われている子どもたちなのですが、そういう子どもたちは親に変わって社会が養育する義務があるということもきっと多くの人は知らないのではないでしょうか。そして、一般の人からすると、「児童養護施設で育っているんだろうな」ということだけで、その後のことはほとんど話題になりませんよね。そういう意味でも今回番組で現状を取り上げてもらって、市民の人たちに届けて頂くということの意味は大きいだろうと思います。
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