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【出演者インタビュー】安藤桃子さん「何を持って個性と言って、それをおもしろく楽しめるか」

2014年10月30日(木)

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11月3日放送(11月10日再放送)
ブレイクスルー 
File.17 胸を張って生きればいい ―発達障害と共に生きる家族―
にご出演された映画監督の安藤桃子さんにメッセージをいただきました。

 

 

 

 

 

 

――今回の主人公は、お父さん以外の家族5人が発達障害のある平岡さんご一家です。スタジオには平岡さんご夫婦と、長女の愛さんにもお越しいただきましたが、収録はいかがでしたか。

平岡家のみなさんと収録後に話していたんですけど、私が高知県に引っ越して感じたことと、平岡家のお父様が感じたことって、すごくリンクしているんですよね。

今の社会はどこか「こうでなければならない」という“普通である”価値観を押し付けてくる部分があると思うんですけど、高知県は「あるがままでいいじゃないか」と自由に生きている人が多いように感じるんです。だから「こうでなければならない」という価値観を持っていた自分がポンとそこに行くと、立場が逆転するんです。私が高知に移り住んでそれを感じたように、平岡家のお父さんもある日突然、他の家族が全員火星人だったことに気付いた(平岡家では発達障害を”特別な個性を持つ人”として「火星人」と呼んでいる)。だから今は火星人を理解するために取扱説明書を作ったり、地球人との橋渡しをする活動されているわけです。

それはどっちが正しくて、どっちが変だという話ではなくて、何を持って個性と言って、それをおもしろく楽しめるかということだと思います。日本は東西南北それぞれの地域でいろんな国民性があるわけですから、それだったら平岡家のようにハッピーにそれを受け入れ合って、おもしろく生きていけるポジティブな国になってほしいなと思いました。10人いたら同じ人はひとりもいない。それならみんなで楽しんで生きていくしかないよねということを今日は教わった気がします。

 

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――「家族」という部分で、平岡家をどのように見ましたか。

うちと似ているんだよなぁ……(笑)。うちもみんなバラバラで、誰ひとりとして協調性を持っていないので、“雑技団”のように家族全員が1ミリのバランスでプルプルしながらも形を保っているんです。世の中で言う安定した職業に就いている人は誰もいないし、結婚したり出産したりで団員がどんどん増えていっている。崩壊しかけたこともありますが、お互いに違って当たり前だということを受け入れているから、みんなそれぞれバランスをとれているんだと思います。私は小指が強いとか、自分は一番下で立つのが得意だとか、上でくるくる皿を回す役だとか、皆それぞれに努力している。家族ってそういうバランスで保たれているんだろうと思いました。

 

――番組の最後には愛さんがご両親へ向けて感謝の手紙を読みましたが、どう感じましたか。

幸せって連鎖すると思うんです。平岡家はマイナスが反転してプラスになり楽しい家族になりましたが、それを見ている周りもすごく楽しい。プラスの連鎖というのはひとりひとりの幸せから始まり、家族に広がり、社会にもつながっていくのではないでしょうか。

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