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【出演者インタビュー】安藤桃子さん「"直球"の沖田さんの漫画には、普遍的な温かさ、苦しみ、切なさがある」

2014年05月23日(金)

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5月26日放送(6月2日再放送)
ブレイクスルー
File6 弱点を笑い飛ばす 発達障害の漫画家・沖田×華
にご出演された映画監督の安藤桃子さんにメッセージをいただきました。

 

 

 

 

 

 

――安藤さんは以前から沖田さんの漫画のファンだったそうですね。

そうなんです。沖田さんの漫画は大好きなんです。自分が連載していた雑誌で同時期に沖田さんも連載していたことがきっかけなんですが、自分の連載よりも沖田さんの作品を読むことが楽しみだったくらい(笑)。母も一緒に読んでいましたし、ずっとお会いしてみたかったので、念願叶ったという感じです。
 

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――話をしてみていかがでしたか。

私の周りにもアスペルガー症候群の友人が多いんですが、普段コミュニケーションをとっていて感じるのは、みなさん“まっすぐ”なんですよね。右って言われたら右にひたすら行き続ける感じ。本当に直球しか投げられないような素直な人たちで、私の周りではデザイナーとか絵描きとか、表現する職業に付いている人が多いかな。もし彼らが不得意な分野で苦しんでいたら、周りが助ければいい。それは何も特別なことじゃなくて、社会はそうあるべきだし、子どもにもお年寄りにもすべての人に対して思いやりを持って生きていれば、世の中に特殊な人というのは存在しないんじゃないかな。それを分けて考えてしまっている受け取り手の問題な気がしますね。
 

――発達障害のことをあえて漫画に書き、「同情されるより笑ってほしい」という沖田さんの考えは、安藤さんも共感するところがありますか。

そうですね。特に表現者は自分をさらけ出して、本当の自分、真実と向き合わなければいけない職業だと感じています。まっすぐ向き合った結果、いろんな人に共感してもらえる作品になると思うんです。もちろん、向き合うのは苦しいことでもありますけどね。


――苦しいこと?

変な話、食べたものを吐くのと一緒で、吐き出す時は苦しいし、涙がでる。それが大きければ大きいほど喉を通過して口から出て行くまでが辛い。本当の気持ちも言葉も、振り絞らなければ出せない。


――最後に今回の番組の見どころを教えてください。

実際に漫画を読んでいて思うんですが、テーマになっている発達障害のことは、もはや関係ないんですよね。愛おしくてたまらないキャラクターがそこにいて、誰もが共感する出来事があって、主人公がやらかすことに笑えて、切なくなって……。だから、沖田さんの漫画はみなさんに読んでほしい!めちゃくちゃ面白いから!子供の頃や、大人になってからの日常の中にある温かさ、苦しみ、切なさが詰まっていて、何回でも読み直せるんです。直球しか投げられない彼女だからこそ、体験してきたことがこんなにも普遍的なものになるんだと思うと、驚きですよね。普遍的テーマというのは世界共通言語だと思います。
 

コメント

毎回楽しみ(苦しくもあるんですが)に見ています。
いろんな人がいて、その多様さに寛大な社会の必要性をいつも感じます。

今回の沖田×華さん、番組を見た後、即「ニトロちゃん」を泣きながら読んで、本当に自分の才能を見つけて花開いてよかったねとうれしくなりました。

司会の安藤さんのことは、この番組で初めて拝見しました。
マイノリティに分類されるような方々とのつながりを多く持っていらっしゃるようで、発言がいつもフラットで、自然と特別扱いしない術を持っているイメージです。
こんな人がいっぱいいる社会になればいいなと思います。

投稿:あずき 2014年06月11日(水曜日) 17時37分