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【大会6日目】NHKソチパラリンピック車いすカーリング解説者・森 真弓さんに聞く。

2014年03月14日(金)

大会6日目の放送を終え、
車いすカーリング解説者の森 真弓さんにお話を伺いました。


20140313_mori001.JPG残念ながら日本はソチパラリンピックで車いすカーリングに出場できませんでしたが、その面白さはどのようなところでしょうか。
車いすカーリングのルールはほとんど通常のカーリングと変わりません。ただ、スウィーピング(氷の表面を掃くこと)がないので、1ショットで勝負が決まるという意味では選手の精神面がより問われると思いますし、そこが面白さでもありますね。

 

より個人の力が大切になってくるのですね。
そうですね。健常者のカーリングはチーム内の助け合いが大きく勝敗に関わりますが、車いすカーリングの場合は投げる瞬間がなにより大事なので、個人競技に近い部分はあると思います。

 


車いすカーリングでは専用のスティックを使い、石を滑らせますが、例えば腕に障害のある方はアゴや胸で押すことも可能なのですか?
まだ競技人口が少ないので今のところそういう選手はいませんが、例えばローカルルールでみんなで楽しむゲームであればどのようなやり方でも構いませんから、大丈夫だと思います。ただ公式戦だと、まだ車いすカーリングには障害の重さによるクラス分けがないので、難しいかもしれないですね。


これからカーリングを始めようと思っている方たちには、どのような魅力を伝えたいですか。
見てわかる通り本当にシンプルな競技なんですね。アイスの上に降りて石を押すことができれば誰でも参加できますし、最後に真ん中に近い所に自分の石があればポイントが得られることを覚えておけば大丈夫ですから、実際に楽しんでもらえればその魅力がすぐにわかると思います。


ルールに大きな違いがないので、障害の枠を越えて誰とでも一緒に楽しめるところも魅力ですね。
そうですね。実際にオープン大会という公式戦ではない大会だと、障害のある方と一緒にチームを組むこともありますよ。そういう交流も持ちやすいスポーツですね。お友達を誘っていただければ、そのままゲームをすることももちろんできます。


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左から、山田アナウンサー、為末大さん、夏見円さん、森真弓さん。


競技ができる施設も増えているのでしょうか。
年間を通して競技ができる施設もできてきていますし、今回のオリンピックとパラリンピックの効果で問い合わせもすごく多くなっているんです。とにかく実際に体験してもらわないことには細かい魅力も伝えきれないので、ぜひ一度やっていただきたいなと思います。


韓国などは国をあげて強化に乗りだしているので、日本ももっと盛り上がるといいですね。
今は北海道でチームが増えてきていますが、全国的にはまだまだ少ないと思います。どのスポーツでもそうですけど、競争があれば競技のレベルも上がっていきますよね。今はだんだんと環境が整いつつあるので、次の目標は競技人口を増やしていくことかなという感じです。普通の車いすで氷上に乗ることができれば何の問題もありませんし、制限もありませんから、多くの人に楽しんでもらいたいと思います。

 

◆シリーズ ソチパラリンピック
3/20(木)夜8時、熱戦の舞台裏を生放送!


 

過去放送
(1)目指せ!“ぶっちぎりの速さ” ―アルペンスキー 狩野亮―
(2)攻めてつかめ!まだ見ぬ“金” ―アルペンスキー 鈴木猛史―
(3)究極の走りへ!最強ロシアに挑む ―ノルディックスキー 久保恒造―
(4)ただひたむきに 前へ ―ノルディックスキー 出来島桃子―

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