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【出演者インタビュー】安藤桃子さん「『こうでなければいけない』という世の中の価値観に苦しめられている」

2014年09月10日(水)

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9月11日放送(9月18日再放送)
シリーズ 20代の自殺
第3回 “自傷行為” 生きるために傷つけて・・・
にご出演された映画監督の安藤桃子さんにメッセージをいただきました。

 

 

 

 

 

 

――安藤さんも自傷行為をしたことのある友人がいらっしゃるそうですが、収録を通してどのような感想を持ちましたか。

今回出演してくださった方たちと私の友人に共通していたのは、「自分が至らない人間である」という思いから自傷行為をしてしまうということと、「辛い現実から逃れるために自らを傷つける行為から抜け出せなくなり、より罪の意識を深めていく悪循環がある」ということでした。

そして、この回もこれまでのテーマと共通しているところがとても多く、「こうでなければいけない」という世の中の価値観に苦しめられている部分があると思います。でも、例えば太っていたら恥ずかしいと感じる国もあれば、太っている方が美しいという国もあるように、価値観というもの自体が人それぞれ違うものだし、同じ価値観を持っている人はひとり足りとも存在しないと思うんです。だからこそ「こうでなければいけない」という思いに追い詰められて自傷行為をしてしまうことが、ものすごく悔しいというか、切ないというか……。社会を受け皿として考えるんだったら、自殺や自傷行為について多くの人が、もっと理解を深めていくべきだと思います。

そして、何よりも怖いのが「自殺をする若者」とか、「受け入れられない社会」というように一括りにして一般化してしまうことです。例えば戦争を「戦争」という一言で説明することもできてしまいますが、それはとても怖いこと。戦争に向かうひとり一人に家庭やドラマがって、違う人生を持っている個人と個人が殺し合うんです。それを「戦争だから」とか、「自殺社会だから」とか、「社会現象だから」とならないように、ひとり一人に向き合う気力をみんなが持たなければいけないと思います。そういう意味でも、議論できる場としてこういった番組を放送する意義はとても大きいと思います。

 

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――議論できる場所があることが大切。

そうですね。今の社会の闇として、コミュニケーション不足とか、人と人とのつながりが希薄になってきていることなどがありますよね。だからこそこうして議論する人たちの姿をメディアに通じて発信することの意味が強くなってきていると思います。同じ思いを持った人が集まる場に行く勇気がない人もたくさんいるはずだし、そもそもそういう存在を知らない人もいる。そして、知っていても行きたくないという人もいると思うので、こうして議論している姿、言葉を届ける場所、機会から増えると良いなと思います。

 

 

◆放送予定
[Eテレ・ハートネットTV]
 本放送:夜8時00分~8時29分
 再放送:翌週午後1時5分~1時34分
2014年9月9日(火)  第1回 生きる力を奪う 生い立ちのトラウマ
2014年9月10日(水) 第2回 追い打ちをかける“社会の壁”
2014年9月11日(木) 第3回 “自傷行為” 生きるために傷つけて・・・
2014年9月24日(水) 反響編

[総合テレビ]
2014年9月12日(金) ハートネットTV +  生きるためのテレビ
 24時10分~25時25分


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コメント

自分は父親がボクシングジムを経営して
おりましたが高齢になりその場所をなんとか
大人の居場所としてやっていきたいのですが
番組の方で立ち上げなどを取り上げていただ
ければ悩んでいる方の力になれると思うの
で宜しくお願いします。
僕自身は成田で美容室を経営してまして
心理カウンセラーの資格も取得しました
どうかお力をお貸し下さい。

投稿:ヘップバーン 2014年10月26日(日曜日) 15時08分