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【出演者インタビュー】小島慶子さん「本当の価値、本当の人生って何だろう」

2014年02月26日(水)

20140225_kojima.jpg2月26日放送(3月5日再放送)
シリーズ 増える20代の自殺
「第2回 わたしたちが”生き抜く”ために」
ご出演の小島慶子さんにメッセージをいただきました。

 

《小島慶子さんプロフィール》

タレント、エッセイスト。テレビなどへの出演だけでなく、各誌でエッセイを執筆するなど、多彩な活躍を見せている。近著に『解縛(げばく)~しんどい親から自由になる』。昨年、1年間に渡ってお伝えしたシリーズ企画「カキコミ!深層リサーチ」に出演。

 

  ――第二回は自殺未遂の経験がある若者もゲストに迎え、
「20
代が自殺に追い込まれず生き抜く術」を考えていきました。
感想はいかがでしたか。

つらい体験を言語化して、さらに一般化して人に伝わるように話すというのは、
本当に大変で苦しいことだと思います。
でも、20代が話すからこそ、若い人たちにより伝わるとも思うんです。
お二人が自分の体験を率直に、しかも丁寧に言葉にされた内容は、
番組をご覧になる20代の方、あるいはメッセージをくれた20代の方にとって、
すごく参考になるはず。
お二人からは「勇気」と、「仲間に“大丈夫だよ”と言いたい気持ち」が
伝わってきました。

 

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――収録を終えて、どのようなことを考えましたか。

「本当の」という言葉は、罪作りだなって思いました。
本当の自分らしさ、本当の人生、本当の家族、本当の友達……。
でも、絶対に揺るがない「本当のこと」なんてないんですよ。
自分だって3年前と今では考えが違うし、昨日と今日でも変わっちゃう。
そういうものだからこそ、“物語化”されて、
「あるんじゃない?」「見つけなさい」と言われている。
その息苦しさの中にいま日本全体があるけれども、
特に若い人は、経済状況の良くない中で大人になっているわけですから、
本当の価値、本当の人生と言われても、
それは何だろうという不安が特に強いですよね。
そういう不安が、若者を追い詰めているところもあると思いました。 

 

――そういう状況だからこそ、平野啓一郎さんの考える
「分人主義」(※)は生きるヒントになるのではないでしょうか。

※人間はいろいろな“分人”が集まって形成されている。
ダメな自分がいても、そうではない自分を大切にして生きていこう、という考え方。

 そうですね。「分人主義」という考えは、
「絶対的な価値のあるものを掴まなければ意味がない、なんていうのは幻想だ」という
すごく力強いメッセージがあると思いました。
人間ってもっと曖昧なものだし、変わり続けるもの。
そのこと自体を受け入れていいはずなのに、
そうしてはならないと自分を禁じるがゆえに、
生身の自分の行き場所がなくなってしまっている今の若い人たちにとって、
「いろんな君がいたっていいじゃないか」という“承認”の意を含んでいますよね。
承認というのは、「あなたは優れた人」とハンコを押すことではなくて、
「今そこにいる君はどれもありだよ」と認めることだと思います。
そういう意味でも、「分人主義」は、モヤモヤした気持ちに名前を与えて、
自分の考えを整理する助けになるのではないかと思います。

 

Eテレ・ハートネットTV
◆シリーズ 増える20代の自殺
本放送:夜8時00分~8時29分
再放送:午後1時5分~1時34分

<アンコール放送>
第1回 わたしたちが“死にたい”わけ
本放送2月24日(月)、再放送3月31日(月)

第2回 わたしたちが“生き抜く”ために
本放送2月25日(火)、再放送4月1日(火)

コメント

職場でも学校でも家庭でも、くるしんで死にたくなることがあるけど
死ぬほどのことは何一つないと思います。
私は40代前半で学生の頃は勉強とか塾とかおけいことかがんばっていたけど今は障害を持っています。
バイトとかで辛い時、周りを見てください。
学校で辛い時、周りを見てください。
一生懸命がんばっているのに、辛い自分。でも、周りは案外適当にゲラゲラ笑って手を抜いていたりしてました。
せめて自分が死ぬことや食べることを放棄しないよう、気をつけて
そんな環境から身を守ることが大切だと思います。

投稿:いわこ 2014年06月12日(木曜日) 03時43分

縛られることによって見えなくなることは多いよね

投稿:アキ 2014年02月26日(水曜日) 20時24分