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【出演者感想】高橋都さん「がんになっても、自分としての日々は続いていく」

2013年09月02日(月)

9月2日放送
シリーズ がんサバイバーの時代
第1回 自分らしく今を生きる
にご出演の高橋都さんに感想を聞きました。

 

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――番組では乳がんと診断された後も新聞記者の仕事を続ける本田さんの姿を見ていきました。高橋さんと本田さんは昔からの友人だそうですが、どのようにお感じになりましたか。

「がんサバイバー」として日々を重ねていくことは楽ではないでしょうが、積み上げてきた日々は本当に尊いものだなと感じました。
本田さんは新聞記者ということで、自分の状況を咀嚼して、解説して、発信もして、それどころか社会変革もしようと活動をなさっている。いろんな心配もあると思いますが、きっと仕事をし続けることが彼女にとってとても大きな生きがいなんだと思いますね。

 

――がんサバイバーとして自分らしく生きようとする人がいる一方で、
前向きになれない、そういう生き方を知らない、
つながることができないという人が多いことも事実です。


前向きになれないときは、そういう時期なんだと思います。
無理やり前へ向かせようとか、前を向いてみようとしなくて
いいのではないでしょうか。
でも、気持ちが後ろ向きのときには信じられないかもしれませんが、
人間ってすごく強くて、いつしか体の中からエネルギーが湧いてくる、
そういう底力を持っていると思うんですね。
だからそれまでは、膝を抱えて待っている時期があっても
いいんじゃないでしょうか。

ただ、メディアはがんと言えば、つらい思いをして、最後には亡くなって……、
という面ばかりを取り上げがちですよね。
でも私は、がんになったけれどもその後、暮らし続けている人のこと、
そういう人たちの日々の暮らしをもっと見て行きたいと思います。

 

――今回の番組を通じて、どんなことを一番伝えたいと思いますか。

がん体験というのは10人10色、ひとりひとり違うものであり、
その中で自分としての日々を積み重ねている人たちがいるということ。
また、そういう人がいると知ることで、自分も、死が、3ヶ月後かもしれない、
1年後か、ひょっとしたら10年後、もしかしたらそれより先かもしれないけど、
そのどれであっても、自分にとっての日々は続くんだと、
そうした認識を持ってもらえたら嬉しいですね。

 

《高橋 都さんプロフィール》
国立がん研究センターがんサバイバ-シップ支援研究部部長。

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