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"縁"~孤立死から考える~

2015年03月12日(木)

先日、「おみおくりの作法」という、世界の数々の映画祭で賞に輝いたイギリス映画を見ました。“死”を扱ったこの映画で最も印象に残ったのは、“人のつながりとは何か”でした。


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(c) Exponential (Still Life) Limited 2012 主人公ジョン・メイ。孤独死の人を弔うのが仕事だが、彼もいつも一人だった

ロンドン市の公務員、ジョン・メイ。家で一人きりで亡くなった人の葬儀を執り行うのが彼の仕事。一人で旅立った(孤立死した)人の家族や知人を見つけるために奔走します。また葬儀のために、その人が好んだ音楽を選び、遺留品から人生を想像して、温かい言葉で弔辞を書きます。亡くなった人々の魂が、品位ある方法で眠りにつくのをきちんと見届けるのが彼の作法でした。

ピョンチャンへ新たなスタート! ~アルペンスキー世界選手権報告(後編)~

2015年03月11日(水)

ピョンチャンへ新たなスタート! ~アルペンスキー世界選手権報告(前編)~はこちらをクリック

ちょうど1年前はソチパラリンピック開催中。あれから1年。すでに戦いは始まっています!
IPCアルペンスキー世界選手権(カナダ・パノラマ)は、現地10日が最終日を迎えました。2018年のピョンチャンパラリンピックに向けて、大事な大会です。
ソチでは、金3、銀1、銅1と活躍を見せた日本アルペンスキー陣。今大会最終日、「回転」で、日本勢が金、銀のワンツーフィニッシュ!やってくれました!
(情報・選手へのインタビュー:日本障害者スキー連盟より)


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優勝した鈴木猛史選手(右)、2位の森井大輝選手(左)。笑顔がまぶしい!
(写真(ブログ内全写真)=堀切 功/日本障害者スキー連盟)

 

"ありのまま"でいられる企業は? ~LGBT学生の就活~

2015年03月10日(火)

3月は年度末。来月から新たな職場、新たな学校生活が始まり、「人間関係も一から築き上げないと!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
毎月最終木曜日、生放送の「チエノバ」では、3月、4月と「LGBT 職場、学校の悩み」をテーマにお送りします。
 3/27(木)放送 ―今日は「LGBT 職場、学校の悩み」を中心に―
 

セクシュアル・マイノリティのみなさんにとって、新しい環境に溶け込めるのだろうか、不安を抱いている人も少なくないと思います。その一つに、「就職活動」が挙げられます。
NPO法人 虹色ダイバーシティと国際基督教大学ジェンダー研究センターの共同研究によるアンケート調査で、「L(レズビアン)G(ゲイ)B(バイセクシュアル)」で41%、「T(トランスジェンダー)」で69%の人が、セクシュアリティに関連した困難があったと回答しました(2月までの中間報告。調査は今月末まで実施中)。

先日、金融関連企業で働くLGBT当事者の社員有志や人事部の方たちが、就職活動を控えるLGBTの学生を対象にセミナーを開きました。私もその会場に行ってきました。


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参加した大学生は62人。主催者によると、LGBTサークルなど「団体」の仲間で来る人より、ツイッターなどクチコミの情報で知った「個人」が多かったそうです。ネットがなければ、情報が届かなかった人たちかも知れません。学生からは、「カミングアウトする場合、面接時か就職後か、どのタイミングがいいですか」などの質問がありました。
 

"ひとりじゃない"を共有したい

2015年03月09日(月)

去年9月に放送した「生きるためのテレビ」。放送後の反響が大きく、今月、その声を受けて、「生きるためのテレビ2」を放送します。それに合わせ、今月、JR東日本と連携した「生きる支援トレイン」が走ります


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写真は横浜線。この他、横須賀総武快速線、京浜東北根岸線、中央総武各駅停車の各1編成が走ります

1編成すべてに、メッセージが綴られた中吊りが掲示されます。
先日、JRの車両センターで、その中吊りがセッティングされる作業に立ち会いました。


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作業される方が、一枚一枚、所定の場所を声出し確認しながら、手際よく掲示。驚くほどのスピード!
 

ピョンチャンへ新たなスタート! ~アルペンスキー世界選手権報告(前編)~

2015年03月06日(金)

今回は、カナダで始まっている、IPC(国際パラリンピック委員会)主催のアルペンスキー世界選手権の結果をお伝えします。
(情報・選手へのインタビュー:日本障害者スキー連盟より)


2年に1度の世界選手権。今回、日本からは、ソチパラリンピックのメダリスト(森井大輝選手、狩野亮選手、鈴木猛史選手)を含む8人がエントリーしています。

現地時間4日、最初の種目、ダウンヒル(滑降)が行われ、女子座位(チェアスキーに座って滑るクラス)の村岡桃佳選手が銀メダル、男子座位の森井大輝選手が銅メダルを獲得しました!!ソチのダウンヒル金メダルの狩野選手は7位。銅メダルだった鈴木選手は9位でした。
特に、この4月から大学生となる高校3年生村岡選手は、ピョンチャンに向けて好スタート。何と、この種目でソチパラリン金メダルのドイツの選手を上回って2位でした。これからが楽しみです!

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森井大輝選手。ソチのダウンヒルでは悔しい途中棄権だったが、今回は銅メダル!
(写真(ブログ内 全写真)=堀切 功/日本障害者スキー連盟)

 

Road to Rio vol.21 「5年後に"輝く" ~2020東京で初採用"パラテコンドー"~」

2015年03月05日(木)

ハートネットTVキャスターの山田賢治です。
 

きょう(3/5)で、東京パラリンピックまであと2000日となりました。
今回は、“Road to TOKYO”を歩み出した選手を紹介します。

東京パラリンピックで行われる22競技は、今年1月31日、IPC(国際パラリンピック委員会)の理事会で決まりました。その中には、初めて実施される競技が2つ。バドミントンテコンドーです。私自身、パラバドミントンは去年のアジアパラで取材していましたが…。正直に言います。

「テコンドーにパラ競技があったの?」

知りませんでした、「パラテコンドー」の存在を。すぐに日本に選手がいるのか調べました。すると、たった1人、去年の世界選手権に出場した選手がいたのです!
愛知県岡崎市に住む、杉田裕樹(すぎた・ひろき)選手(29)です。


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右が杉田選手。週3回、仕事帰りの21時過ぎから練習に励む

※テコンドー
「蹴る」ことに特出した韓国の国技。かかと落としや後ろまわり蹴りなどの足技で戦い、「足のボクシング」とも例えられる。パラテコンドーは、胴に蹴りが入ったら1点、そこに回転が加わると3点。現在のルールでは頭への攻撃は認められていない。パンチは得点にならない。


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左腕につける防具の装着は、道場の仲間がサポート

Road to Rio vol.20 「狙うは頂点のみ! ~車いすバスケ女子日本代表~」

2015年02月25日(水)

ハートネットTVキャスターの山田賢治です。
 

2月25日放送“チエノバ”の「Road to Rio」で紹介した「車いすバスケ女子日本代表 国際親善大会」。
番組の中では紹介しきれなかった大会の様子をリポートしますので、こちらもぜひお読みください!


2月中旬、大阪で車いすバスケ女子日本代表が、世界の強豪(カナダ、イギリス、オーストラリア)が出場した国際親善大会で優勝!リオ出場に向けて、大きな弾みになる大会でした!


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会場では、地元の小学生が作った横断幕が選手を迎えました
 

ピョンチャンへ新たなスタート! ~クロカンスキーワールドカップin 旭川~

2015年02月23日(月)

パラリンピックのブログでは、夏季リオ大会に向けての情報を紹介していますが、今回は冬のパラリン情報を!

みなさん、ソチパラリンピックを覚えていますか。あれからもう1年です。早い!!

選手たちは、次回、2018年に韓国で開かれるピョンチャン(平昌)パラリンピックに向け、新たな4年のスタートを切っています。その中でも、今後に向けて重要な、クロスカントリースキーのワールドカップが、2月中旬、アジアで初めて北海道旭川市で開かれました。


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世界9か国から50人を上回る選手が参加。様々な言語が飛び交い、国際色豊かでした。


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視覚障害のクラス。前を走るガイドの口元にはマイクが。指示の声がウエストポーチに入っているスピーカーから、後ろを走る選手に伝えられます。信頼が2人をつなぎ、目指すゴール。表彰式ではガイドにも同じメダルが贈られます。

 

Road to Rio vol.19 「"新たな自分"を追い求めて ~パワーリフティング~」

2015年01月29日(木)

ハートネットTVキャスターの山田賢治です。
 

1月29日“チエノバ”の「Road to Rio」で紹介した「全日本障害者パワーリフティング選手権大会」。番組の中では紹介しきれなかった大会の様子をリポートしますので、こちらもぜひお読みください!

パワーリフティングは、主に足に障害のある選手が出場します。体重別で階級が別れていて、障害の程度や種類は関係ありません。各選手、置かれた状態の中で、自分の限界に挑みました。

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選手にとって、バーベルを上げるときが“勝負”。見ているこちらまで力が入ります!


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大堂秀樹選手と。「観客が多いほど燃えます!」

196キロの日本記録を持つ第一人者、大堂秀樹選手(88キロ級)。交通事故による脊髄損傷で、胸から下は麻ひして感覚がなく、足で踏ん張る力や腹筋は使えません。「胸」と「腕」の筋力が生命線です。この日は、前の週に膀胱炎を患って発熱し、十分な練習はできなかったということで(麻ひしているので、排尿がうまくいかず膀胱炎になりやすいそうです)、記録は180キロに終わりました。数日練習できないだけでも、筋力も体重もすぐに落ちるとのことで、この競技、まさに「継続は力なり」。日々の鍛錬の積み重ねが大事なことを痛感します。

Road to Rio vol.18 「チーム躍動のカギは"お互いの理解" ~脳性麻痺7人制サッカー~」

2015年01月22日(木)

ハートネットTVキャスターの山田賢治です。
 

パラリンピックの競技には、2つのサッカーがあります。一つは、去年日本で世界選手権が開かれ、大きな盛り上がりを見せた、視覚障害の選手による5人制サッカー(ブラインドサッカー)。もう一つは、脳性麻痺(まひ)の選手による7人制のサッカーです。脳性麻痺の英語(Cerebral Palsy)の頭文字を取り、「CPサッカー」と呼ばれています。先日、その強化合宿を取材してきました。


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去年のアジアパラ決勝。イランに敗れ銀メダル。懸命にボールキープする浦 辰大選手(18)(日本脳性麻痺7人制サッカー協会提供)