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Road to Pyeongchang テクノロジーも注目!~テスト大会取材記④~

2017年03月16日(木)

冬のパラリンピック開幕まであと1年!会場となる韓国のピョンチャンで、テスト大会となるワールドカップが開かれています。今回は、パラ競技ならではの用具について紹介します。


 ガイドと選手をつなぐスピーカー


視覚障害のクラスが、ノルディックとアルペンにあります。選手と一緒に滑るのが、ガイド。声で指示し、コミュニケーションを図りながらゴールを目指します。

20170316_yamaken04_01.JPGノルディック、フランスチームのペア。近づき過ぎず、離れすぎず。


20170316_yamaken04_02.jpg先を滑るガイドの口元にはマイクが、腰にはスピーカーが付いています。


短い単語で、あいまいでなく的確な表現でコースや雪面状況などを伝えるガイド。選手よりもスキーの実力があるだけでなく、コミュニケーションの力も必要になります。

アルペンスキーでは、パラ陸上の視覚障害クラスで使うロープのように接触することは許されていません。多くの場合、ヘルメットにマイクとスピーカーがついていて、無線でやりとりをします。アルペンは下に下に“落ちていく”競技。かなりのスピードも出ます。“2人の絆”という言葉だけでは言い尽くません。「相手のことを考える」というのはどういうことか、問われる競技だと思います。

20160316_yamaken04_03.JPG「滑降」では時速100キロに達することも。

 

 2種類の“いす”


脊髄損傷や足の切断などの選手は、座って滑るクラスに出場します。アルペンでは「チェアスキー」、ノルディックでは「シットスキー」と言います。障害の種類や程度、国の技術力などによって、実に様々な種類のスキーがありました。

チェアスキーは、技術力の高い日本製のものを使う選手が多く、今大会でも“活躍”しました。

20170316_yamaken04_04.JPG今シーズン、彗星のごとく登場したオランダの17歳、ヤルーン選手。今回も何度もトップ3に入り、競技関係者が口々に「天才」と評する選手。実は、日本製のフレームを使っていて、森井選手が企業をヤルーン選手に紹介したそうです。敗れるリスクもあるにも関わらず、森井選手の思いとは・・・。取材記②をご覧ください。

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森井選手のチェアスキー。まだまだ「改善の余地がある」(森井選手)。来シーズンはどんな進化を見せてくれるのか、楽しみです。


特徴的な部分の一つに、空気の抵抗を減らす“カウル(覆い)”があります。坂を下る際に空気を外に逃がす役割があり、選手それぞれ形に特徴がありました。

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ノルディックのシットスキーもいろいろ。座り方もいろいろ。丈夫さ、軽さなど改良を重ねた、オリジナルのスキーです。


20170316_yamaken04_008.JPG20170316_yamaken04_09.JPG20170316_yamaken04_10.JPG

 

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