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「まざる」

2017年01月24日(火)

こんにちは。キャスターの山田です。
大変遅くなりましたが、2017年、今年もハートネットTVをよろしくお願いします。

私は仕事柄、あやふやな言葉は、辞書で意味や用法を調べます。
年明け、ふと、ある言葉の違いが目に留まり、考えることがありました。

「まざる」という言葉。

漢字では、「交ざる」と「混ざる」に分けられます。その違いは、というと、、、

交ざる : 2種以上のものが入り組んでいて,しかもそれ自体の性質を失っていない状態
混ざる : 2種以上のものが一緒になっていて,区別しがたい状態


私たち人間一人一人は、尊重されるべき独自の「個」の存在で、地球上ではその「個」が“物理的”に“交ざって”いる状態です。例えば、この写真のように。

写真・東京渋谷のスクランブル“交”差点東京渋谷のスクランブル“交”差点。お互いを知らない「個」が“交じわる”。ちなみに、「交」という字は人が足を交差させた姿を描いた象形文字。


しかし、私たちは“交ざって”いるだけでは生きていけません。交ざった上で、お互いが関わりコミュニケーションを取ることで“混ざり”、コミュニティ(仲間、家族、会社などあらゆる集団)を作って生活しています。つまり、“交ざって”いる「個」が、<認め合う>という過程を経て、“混ざって”いくことが求められるのです。最近よく耳にする、“インクルージョン”というとらえ方です。

では、<認め合う>にはどうすればよいか。それは、まずはお互いの存在を知らなくてはなりません。しかし、知ろうとしても、特に障害のある人など社会的に立場が弱いとされる人たちなどは、日常生活で“見えにくい”のが実情です。仮に「もっと外に出て!」と言っても、社会の無理解があれば、外に出たくても出るのが難しいのではないでしょうか。

今年も、ハートネットTVでは、そうした“見えにくい”人たちが“見える”ように、私たち一人一人の多様性をみんなで認め合えるように、様々なテーマで放送していきます。

“混ざる”ことで新しい色が生まれます。その色を楽しめるような社会でありたい。
決して分離することなく、「個」が「孤」にならないように。


写真・日本身体障がい者水泳選手権大会での一コマ去年11月の日本身体障がい者水泳選手権大会での一コマ。車いすに乗った、リオパラリンピック日本代表の鈴木孝幸選手(一番手前)が報道陣に“交ざって”、銅メダル獲得の山田拓朗選手に質問。「メダルを獲って調子に乗っていませんか?」という質問に一同大笑い。鈴木選手が“混ざった”瞬間だった。

コメント

交わるのには、私たちの様に膀胱楼などをつけ便臭い人間を一段下に観る健常な人にも。
分かってそうゆうにしてしか生きられない事を。

投稿:まこちゃん 2017年01月28日(土曜日) 12時43分