"橋"をかけよう
2013年11月06日(水)
四方を海が囲む島は、自ずと隔絶されやすい。
それを“利用”し、国は、当時、政策によってハンセン病の
患者さんたちを香川県の大島に隔離させた。
その後、薬によってハンセン病は治るようになっても、
偏見や差別といった“後遺症”が治ることはなかった。
元患者さんたちは、隔離された島から声を出しても、
その声は私たちに届かなかった。
関わりが遮断されてきたから。
その孤立感は想像を絶するのではないだろうか。
入所者は700人を越えるときもあったが、今は80人にまで減った。
平均年齢は80歳を越える。
今こそ、こちらから手を伸ばすときだ。
一時的でなく、島の最後の最後まで。
そのきっかけを与えているのが、瀬戸内国際芸術祭。
今、若い人が続々と島に入り、「アート」の持つ融和性で、
大島のことを、より身近に感じさせてくれている。
そして、シンガーソングライター沢知恵さんの活動も。
以前、この番組でも取り上げた。
2012年12月27日放送 ハートネットTV
「かかわらなければ シンガーソングライター 沢知恵」
番組最後には、沢知恵さんの歌。ハンセン病元患者で詩人の
塔和子さんへの想いを胸に、歌い上げる。
ハンセン病元患者さんたちの長年に渡る苦しみ。
知った私たちができることは何だろう。
何か動き出さないと、という特別な活動では必ずしもなく、
生き抜いてきた人たちの心に寄せることから始めたい。
その人たちを増やそう。
多ければ多いほど、海をまたぐ“橋”が大島にかかるから。
必ず。
ハートネットTV 2013年11月7日(木)放送 「ハンセン病 島の記憶をつなぐ」
再放送は2013年11月14日(木)
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