本文へジャンプ

高野優さんからのメッセージ

2013年04月12日(金)

育児漫画家の高野優さんからメッセージをいただきました。

高野さんは、自らの育児の悩みを、赤裸々に、
しかしユーモラスに作品に書き留めてきました。

子どもの頃、言葉による虐待を受けた当事者でもあります。
5月に放送される番組にもご出演いただく予定です。
takano.jpg
高野優(たかのゆう)

育児漫画家・絵本作家
高2、中3、小5の三姉妹の母。
NHK教育テレビにて「土よう親じかん」、「となりの子育て」の司会を務める。
著書は「よっつめの約束」「思春期ブギ」など、約40冊。
台湾、韓国でも翻訳本が出版されている。


         ※高野さんのメッセージはこのあと!

 

 


決して身体に傷がつくことはないけれど、目には見えない暴力がある。
言いかえるなら、身体に傷がつかないぶん、
心の奥深くに小さなトゲが刺さるように、
いつまでも残る傷。それが、言葉の暴力だと思う。
 

わたしは、ずいぶんと長いあいだ、父親から言葉の暴力をうけてきた。
中学生のころ、あまりのひどさに耐えきれずに、
担任の先生に相談をしたことがあった。
先生は頷いたあと、「厳しいしつけをする、いいお父さんだな」と、
にっこり笑いながら、わたしの肩をたたいた。
今となっては先生の真意すらわからないけれど、
殴られているから虐待、殴られていないからしつけ、
という考え方は間違っている。
 

大人になり、精神科医の明橋大二先生、教育評論家の親野智可等先生、
臨床心理士の田村節子先生など、
専門家の先生とお仕事をご一緒させていただく
機会に恵まれ、自己肯定感や自尊心を学んだ。


そのおかげで、今まで目を瞑り、
見えないふりをしていた自分の歪みに気付き、
ゆっくりと気持ちを整理することができた。


時間はかかったし、遠回りもしたけれど、
ようやく大きくてさびれた荷物を降ろした気分。
「虐待の連鎖」という言葉に脅えていたときもあったけれど、
三人の子どもを育てている今、
その言葉すら、ふと忘れることもあるくらい、落ちついている。


カキコミ版を読むと、静かな文章から悲鳴が滲みでているようで、
心がひりひりと痛い。
わたしは今、大きな荷物を降ろしたから両手があいている。
だからこそ、苦しんでもがいている人たちの悲鳴を、
しっかりと両手で受け止めたい。


親が感情のむらで放つ一言が、子どもの心を蝕むことを、
ひとりでも多くの方に伝えられたらと思う。


同時に、親であるわたしたちは、
言葉のもつ優しさと残酷さをきちんと知る必要がある。


子どもたちが、いつか親となったとき、
その子どもたちに向けるまなざしや言葉が、
どうか美しくてやさしいものでありますように。
                      
                      高野優


高野優さんは5/20(月)夜8時の番組にご出演予定です。

シリーズ 子どもの虐待 どう救うのか?
第5回 言葉が持つ力―育児漫画家・高野優さん―



ハートネットTVでは改めて、児童虐待の問題と向き合います。
みなさんと一緒に考えたいと思います。

▼虐待を受けた経験や心の傷
▼子育てに悩むお母さんお父さんの気持ち
▼妊娠中に感じていた子育てへの不安
▼支援者の方が感じている課題

皆さんの生の声からヒントを探っていきたいと思っています。
ご意見、体験談をお寄せください。

カキコミをお待ちしています!

カキコミはしづらい…という方は、メールでもお待ちしています。
【メールフォームを開く】(別ウィンドウ)
※シリーズ名から「5月の特集 子どもの虐待 どう救うのか?」
を選んで投稿してください。


 

コメント

※コメントはありません