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虐待をふせぐために必要なこと

2013年03月30日(土)

子どもを守るために必要なこと-
子育てに苦しんだママさんたちと出会い、そのヒントを探しました。

 

こんにちは、PD2号です。
このテーマを取材してから、ずっとグルグルと頭をめぐる疑問があります。

“どうすれば子どもを守れるのか?”

子どもが犠牲になる事件がおこるたびに、
施設や病院で虐待された子どもたちと出会うたびに、
この問題の難しさに、憤りと無力感が浮かんできます。
でも、どうしたら良いのか、分からずにいました。

そんな迷えるPD2号に二人の女性がヒントをくれました。

大阪府の虐待防止アドバイザーをしている辻由起子さんと、
お母さんの集いの場『おやこひろば』を主宰している柳谷和美さんです。

二人は今、児童相談所やNPOと協力して子どもを守る活動をしています。
そして、過去、自分の子どもを愛せずにいたり、叩いてしまったりと虐待をしていました。

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左:柳谷和美さん  右:辻由起子さん  お二人とも明るい笑顔が印象的です

お二人は子どもを守るために必要なことは何か、
というPD2号の質問に、キッパリと答えられました。

『一言であらわすと“おせっかいおばちゃん”を増やそうってことです!』

頭に?マークがたくさんついたPD2号に、
辻さんが解説してくれました。

『つまり子育て支援です。どんなに深刻な虐待も、
 始まりは些細な子育て困難なんです。』


“二人の子どもを一度にお風呂にいれられない”
“泣き声をどうあやしていいか分からない”
子育ての仕方が分からず、頼る相手もいなくて、相談先も知らない…。
最初は些細なちょっと“ムズカシイこと”が、毎日積み重なり、子どもへの感情がいつのまにかネガティブに変化してしまうというのです。


柳谷さんはご自身の体験も話してくれました。

『出産直後に夫の転勤についていったので近所に知り合いがいませんでした。さびしいし、疲れて夫に相談しても“母親が子どもといて何がつらいの?”と怒られました。一人ぼっちという思いが一番苦しかった。』

お二人は子育て困難と母親の孤立が虐待の大きな要因だといいます。
そして、SOSのサインに気づいた人が少々“おせっかい”くらいな気持ちで
かかわってあげることが救いにつながるのだそうです。

『“お母さんだから”といって突き放さないで欲しい。
しんどい理由を聞いて助けてあげてほしい。』



お二人も、たくさんの“おせっかいおばちゃん”と出会い、
救われてきたそうです。
そして、今お二人が“おせっかいおばちゃん”になろうと活動を続けています。
仲間もどんどん増えているそうです。


子育て支援をすれば、虐待防止につながる-。

お二人の明るい笑顔と明確なメッセージに、PD2号は励まされました。
番組では、子どもを守るために必要なことを考えます。

ご意見、体験談をお寄せください。