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体験談

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体験談 >> NO23
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うつ病を克服するも、激務に戻ってうつ病を再発。
「うつ病は、焦りが一番禁物」と実感。

  30代 女性

「うつの回復期には何度も浮き沈みの波を繰り返しながらよくなっていく」、と言われていますが、私も初めの頃は自分のうつ病について否定的で病状も一進一退状態でした。しかし、1年も付き合っていくと自分のうつとイヤでも向き合えるようになってきたと感じています。一進一退から三寒四温で良い日が少しずつ増えてきたのと、酷い落ち込みからの復帰が早くなってきた気がします。

私は、新卒で地元の建設会社に就職、希望する設計課に配属されました。自宅からは少し遠い勤務地だったので、会社が借り上げてくれたマンションでの生活で、設計の仕事も楽しく、同期とも仲良く過ごし、順風満帆な生活でした。4年目に現場の施工管理に人事異動されてから仕事はハードだったけど、職場はチームワークがよく人間関係には不満はありませんでした。ただ、元の設計への配置転換を希望しましたが叶わず、もうちょっと負担の軽い仕事に就きたいと、退職することにしました。その後は何となく派遣社員となりメーカーで3年ほど働いていましたが、派遣社員ではなかなか浮かばれない現状に納得がいかず退職しました。今思い返せば、自分のエゴで会社を退社し、特に新卒で入った会社は忙しいけど体調を壊すほどの忙しさではないのに、変に理想を求めすぎたのがいけなかったと、自省しています。

派遣の後、新卒の会社の設計と同じことがやれるような、設計事務所に勤務しました。仕事自体にはやりがいがありましたが、人間関係が殺伐としていて仕事内容について質問一つするにしても、とてもしにくい環境で何となく息苦しい職場環境でした。中途採用で入社したのだからと即戦力を要求され、その期待に応えようと必死に頑張っていました。しかしながら、頑張れば頑張るほど自分の仕事が増えてしまい、それに対してまた頑張るという繰り返しで、気がついたら睡眠不足と食欲低下からうつ病を引き起こしていました。1ヶ月の自宅療養後に復職しましたが、すぐに遅れを取り戻そうと労働量はすぐに休職前と変わらない状態で復帰してしまいました。再度休職するように病院で言われたものの、結局、設計事務所側から一方的に解雇されてしまいました。一生懸命やってきた結果がクビなのか、と思い知らされ酷く落ち込み、うつ状態も悪化しました。

その後1年弱の自宅療養を経て、リハビリ的な勤務を経ずに、また再び別の設計事務所で勤務。勤務状況はやはり激務でした。ここでも少人数の設計事務所のため、同世代の所員もおらず、孤立した状態でした。ただやるべき仕事をこなしていく、淡々と毎日が過ぎていくうちに慢性胃炎を起こしていました。このままではまたうつ病を再発するかもしれない、と不安に感じていた矢先、以前派遣で働いていた会社での採用の話が決まり、転職。ほとんどOJTもないまま、いきなり営業にいき、月のノルマを与えられ、慣れない状態から、うつ病を再発。1ヶ月の休職を経て、休職後は全く違う部署に異動になりましたが、すぐにうつ病を再発。2度の休職が、会社の幹部に評判が悪く、うつ病はいつ治るかという見込みがわからないということで依願退職することになりました。2度目のうつ病での解雇は本当にショックで、数ヶ月は寝たきりの状態で、たまに出かけても近所の目が気になったりして自宅に引きこもっていました。

2度目のうつ病発症から9ヶ月後。症状が少し落ち着いてきたと感じ、復職に向けた取り組みとしてまずスポーツジムに通い始めました。大体週3〜4回を目安に通うようにしています。本当は朝から活動できればいいのですが、うつ病の特徴である日内変動で朝調子が悪く、夕方にかけてよくなる、という状態が私にもあって、ジムに行くのは専ら昼からです。 ジム通いが慣れてきた後、今度は少しずつ朝も行動してみようということで、図書館通いを始めました。ちょうど今までやってきた仕事に関係ある内容の資格試験を受けようと思い立ち、図書館で勉強を始めました。このあたりから気分の酷い落ち込みが少なくなり、出かけたり何か行事があっても翌日まで寝込むほどの疲れが出にくくなりました。

 試験も終わり、主治医とも相談して、リハビリ勤務ということで事務職のアルバイトを最近始めました。フルタイムでの勤務が1日8時間として、まずはその半分の1日4時間の労働を試みました。アルバイトを始めたものの、丸1年ぐらい働かずに寝ていることが多い生活だったせいか、仕事の飲み込みが悪く、また思っていた以上に疲れやすさを感じていました。まだこのアルバイトは始めたばかりなのですが、後々にはフルタイムで働けるようにしていきたいと思っています。

 今思い返せば、1回目のうつ病の克服後にすぐフルタイムの労働を始めてしまったのが、2回目のうつ病を引き起こす引き金になっていたように思います。今はまだ半人前ほどしか働けませんが、少しずつリハビリ労働で身体を慣らしていくことで、うつ病からの完全脱却を図れれば、と思います。うつ病は焦りが一番禁物だと思います。ちゃんと薬を服用して、主治医や臨床心理士の先生方と相談していけばきっと直るものだと信じていますし、何事も段階を踏んでいけばきっとクリアできるだろう、と信じています。

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