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シリーズ ワザあり“介護” 旅・食・アートの力 第2回 ―食―

この放送回の番組まるごとテキストを掲載しています

  • 2013年10月2日(水曜)再放送2013年10月9日(水曜)

出演者
山田 賢治キャスター (司会)
鎌田 實さん (諏訪中央病院名誉院長)
坂下 千里子さん (タレント)
ナレーション
河野 多紀さん

シリーズ ワザあり“介護” 旅・食・アートの力 第2回 ―食― の番組概要を見る

旅・食・アートの力

足が悪くなっても、自由に旅をしたい。

かたいものが食べられなくなっても、家族揃ってレストランで食事を楽しみたい。

障害があっても、アートを楽しみたい、思いっきり自分を表現したい。

「旅と食、そしてアート」、3日間に渡ってお伝えするシリーズ「ワザあり“介護”」。2回目のテーマは、「食」です。

毎日、昼時になるとお年寄りで賑わう町の食堂。人気は、日替わり定食。地元の食材をふんだんに使った、塩分とカロリーオフの健康食です。
そのヒミツは、真空調理法。さらに、ゼリー食のフランス料理を提供するレストランも登場。
93歳の誕生日。家族全員でフルコース。笑顔と元気を取り戻す「食」の力。介護が必要になっても、人生を輝かせるヒントを紹介します。

「食」について考える

山田:こんばんは。ハートネットTVです。今月の特集は、「ワザあり“介護”」。介護が必要な状態になっても、家や施設に閉じこもらずに、こうしたいという気持ちを大切にした介護について考えていきます。
ゲストは、医師の鎌田實さん、そして、タレントの坂下千里子さんです。今日もよろしくお願いします。

鎌田・坂下:よろしくお願いします。

山田:さあ第2回のテーマは、「食」なんですが、坂下さん、食べること好きですよね。

坂下:大好きです。私、ホント好き嫌いがないので、何でも頂きます。

山田:何でも食べられる。こういう風に食べることが好きな方、たくさんいらっしゃると思うんですが、人生の最後までやっぱりその喜びを感じていたいですよね。

鎌田:そうですね。生きていると、若い頃は、旅をする楽しみ、好奇心旺盛にして、何か見る楽しみ、あるいは仕事を目標持って達成する楽しみがあります。でも、だんだん年を取るとそういう楽しみから少し縁遠くなっていったときに…この「食」をもっと大事にしないといけないんじゃないかなって思いますよね。

山田:では実際に今の高齢者の食事というのは、どういう風に感じていらっしゃいますか。

鎌田:在宅ケアをやっていると見る光景は、ちょっと寒々しい食の風景があったり、野菜なんかの摂取量も少なくなったり、老々介護だと野菜をたくさんの種類そろえていくのも難しくなったり、一人暮らしの方だったら、またさらに「食」が貧困になるだけじゃなくて、栄養面のバランスもすごく悪くなるわけで…。

山田:そうですよね。では、そうした課題に向き合って、高齢者の日々の食事を支えようとする青森県の食堂を取材しました。ご覧ください。

お年寄りの健康を支える地域の食堂

(VTR)

陸奥湾を望む青森市の浅虫(あさむし)地区です。人口1500人。その半数近くが65歳以上の高齢者です。町の中心に、一軒の食堂があります。「浅めし食堂」です。

店員:いらっしゃいませ。一番奥の席へどうぞ。

わ~、おしゃれな雰囲気ですね。いつもお昼には、近所のお年寄りで賑わいます。

店員:お待たせしました。

一番人気は日替定食。
この日は、すき焼きに、きゅうりとわかめの酢の物です。牛肉と野菜がたっぷり。地元の食材をふんだんに使っています。
ちなみに別の日は、ミートボールとポテトサラダ。こちらは、柔らかくジューシーなチキンカツです。
サンマのカレーソテーなんていうオシャレな1品も。気になるカロリーは、全て700キロ以下。塩分も4g以下に抑えられているんです。

女性客2:薄味のほうが健康的にいいんでないかな。

女性客3:バランスがとれて、いいと思います。毎日通いたいような感じもする。

女性客4:わあすてき。

「浅めし食堂」を開いた三上公子(みかみきみこ)さんです。お年寄りに、美味しくて健康的な料理を食べてもらいたいと、三上さんは、ある特別な調理法を取り入れています。
真空調理法です。

三上さん:普通だったら、だし汁とか、調味料とかすごくいっぱい使うんですよ。大鍋で作ると。だけど、これだとちょこっと入れて、ぎゅっとしみ込ませるだけで、本当に味が染みて美味しくなるので。

まず、下ゆでした食材をビニール袋に入れ、そこに、浸る程度のだし汁を入れます。

次ぎに真空包装機で、空気を抜きます。それを専用のオーブンに入れ、100度以下で、じっくりと温めます。真空にすると、味がしみ込みやすく、風味も損なわれません。


これが、塩分控えめなのに味がギュッとしみこんだ健康的な料理の秘密です。さらにこんなところにも工夫が。

女性客5:あら、かわいいお皿ですね。

店員:合わせてみました。

この、かわいらしい器は、九谷焼。鮮やかな箸は、地元の津軽塗り。お盆もご当地のブナを使った工芸品です。
浅めし食堂には、日常を忘れて、ちょっとぜいたくな気持ちで外食を楽しんで欲しいという思いが、至る所に込められています。
なぜ三上さんが、この食堂を開いたかというと・・・そのわけは、隣のクリニックにありました。
町で、ただ一つの診療所の医師、石木基夫(いしきもとお)さん。三上さんの夫です。
石木さんは、訪問診療でお年寄りの家を回っていた時、その食事にショックを受けたと言います。

石木さん:だいたい往診に行く時間帯がちょうどお昼過ぎたあたり、1時くらいに行っていたもんで、昼飯食べた後とかに、ちょっと見ちゃったりするんですけども、なんと言うんですか、おかずの種類が少ないとか、中には缶詰をおかずにしてたりとか。

一人暮らしのお年寄りの多くが、カップラーメンや缶詰、菓子パン一つで食事を済ませている現実。
石木さんは、当時、保健師をしていた妻に食堂を作ろうと提案しました。

石木さん:青森県は日本一の短命県でして、一日一食でもバランスの取れた食事を取っていけば、健康長寿につながるんじゃないかな、ということで。

そこで三上さんは、1日限定で、郷土食をふるまうイベントを開催。
すると普段、家に閉じこもっているお年寄りが、大勢集まってくれたのです。

三上さん:一人暮らしの方とか、お子さん連れのおばあちゃんとか、一緒に来て、わあって盛り上がった中で、「こんなに笑って一緒にご飯食べたのって、何年ぶりだろう」って言った、その言葉で、毎日こんな場があったらいいなって。

三上さんは手応えを感じ、10年前、「浅めし食堂」をオープンしました。そして、この春、食堂はリニューアルし、隣にはサービス付き高齢者住宅ができました。

ここに入居した阿部シゲさん、95歳です。一日で一番楽しみなのが、お昼ごはんです。

阿部さん:あそこでみんなでおしゃべりしてんのが、楽しみなの。安心するってこと。青森の言葉で、“さっぱりする”一緒に会えればさっぱりする。

お昼になると必ず、阿部さんは、ちょっとおめかしして出かけます。行き先は、住まいとドア1枚隔てた「浅めし食堂」。ここでは、一般の客と、高齢者住宅の入居者が、一緒に食事ができるようになっています。阿部さんを待っていたのは、親友の前川みつえさん86歳。近所で1人暮らしをしています。

男性客:こんにちは。

そこに男性陣もやってきました。全員が一人暮らし、浅めし食堂で出会って友達になりました。
この日は村川さんが趣味で撮った「田んぼアート」の写真を披露しました。

阿部さん:すごいね。

前川さん:マリリン・モンロー。すばらしいね。

阿部さん:立派だ、また上手なんだべな。

みんなでおしゃべりするの、これが楽しいの。

一日のうち一番心が弾む時間。4人は、もう10年間、一緒にランチを楽しんでいます。

心のサポート

(VTR終了。スタジオでのトーク)

坂下:10年間ランチを一緒に。仲がいいですね。

山田:いっぱいしゃべることもあるんでしょうね。毎日、毎日ですけれどもね。

坂下:あそこを作った石木先生と奥さんもすばらしいですね。

鎌田:ホントににすばらしいと思いますね。

山田:栄養の面でもかなり考えられていますし…

鎌田:そうですね。1食が4gってかなりいい減塩ですよね。それから野菜が多い、魚のEPAとか、DHAとかいい脂が含まれているような料理が多いですよね。同時に心のサポートというんですかね。体のサポートだけじゃなくて、心のサポートを浅めし食堂はしているような感じがしますよね。

山田:心のサポートというと?

鎌田:お仲間を作って一緒に、一人で孤食になってないですよね。おしゃべりをする。それから美味しいねっていう相手がいないと一人でずっと食べてるとどんなに栄養がうまくいっていたとしても、なんかそれは生きる力にはならないような気がするけど、「おいしいね」っていったとき、「おいしいね」って言い合える人がいるって大事ですよね。

山田:そういう場にいるのがワクワクするから、毎日おめかしして、おばあちゃん。

坂下:すてきでしたよね。おめかしして必ずランチに行くって。そういう女心を忘れたくないなって、やっぱりいいなって思いました。

山田:これ、昨日放送した「旅」とつながるところあると思いません?

坂下:ほんとですね。やっぱりいくつになっても、ワクワク感、ドキドキ感、あった方がいいですし。

鎌田:95歳に見えなかったですよね。

坂下:肌つやすごいきれいでしたね。イキイキされて。

山田:でも、こういうところに行きたいと思っても、近くになければ、行けないと。

鎌田:ぼくは被災地にも通い続けてるんですけども、先々週も南相馬へ行ったりとか、1か月ほど前に陸前高田へ行ったりして。仮設住宅の人たちの食事もものすごく偏りだしてるんですね。そこで、缶詰のさば缶を利用して、それにキャベツを入れてフライパンに入れて、サバ缶の味噌の味がキャベツに染み渡って、ふたをして蒸すだけなんですけども、火をかけていくと美味しくて、それを仮設の人たちに食べていただいたら、ものすごく喜ばれて。

坂下:あ、おいしそう。

鎌田:でしょ? サバってEPAとかDHAっていういい脂が含まれてますから、体にいいでしょ。火が通ってるから、アツアツで食べられるんですよね。で、缶詰なのに、ちょっと心をなごませて、温めてくれるんですよ。

坂下:なるほど、キャベツとサバ缶で、ふたをしてグツグツ煮る。すぐやります、これ。でもすごく美味しそうですね。

山田:ちょっとした手間っていうことですよね。

鎌田:そうなんですよね。介護の場では、もう介護が中心になるから、つい食事のことはあるものでいいやと、ついカップラーメンになっちゃったり、缶詰をそのまま出しちゃうんだけど、缶詰をほんのちょっと手を加えればいいっていうことですよね。

山田:その手間に、ちょっと心というんですか、愛情というのが。

坂下:あ、なんかちょっとふと思ったんですけど、私の主人が缶ビール飲むときに、ちょっとコップを出したりすると「ありがとう」っていわれるんですよ。なんかそういうことですよね。そのまま飲むんじゃなくて、ちょっとコップにつぐとか、そういうことでいいんですよね。

鎌田:だからお総菜屋さんで買ってきたものも、発泡スチロールのお皿みたいなものを、まんま出すんじゃなくてそこにちょっと火を入れて、もう一回、自分んちのお皿や器に入れ替えて出すだけでも違いますよね。

坂下:そうですね。

山田:さて、食事といえば外食も楽しみのひとつだと思います。特別な日を要介護のお年寄りも一緒に家族そろって外で祝いたい。そんな夢を叶えてくれるレストランを取材しました。

誰もが外食を楽しめるように

(VTR)

本格的なフランス料理が自慢の静岡県浜松市にあるレストランです。グルメな女性たちを満足させる料理の数々。

実はこの店、もう一つ、特別なメニューがあります。お年寄りや、介護が必要な人のための、ゼリー食のコースです。



牛ヒレ肉のステーキ。付け合わせは、ブロッコリーやニンジンなど、色鮮やかな野菜です。





ゼリー食のフランス料理を作るのは、古橋義徳シェフ、4年前から始めました。食材は、すべて一般のメニューと同じものを使っています。





野菜は下ゆでしたあと、ミキサーへ。味を調えたあと、粉末にした飴や寒天で固めます。

介護食士の資格を持つ妻のたづ子さんが、お客さんの体調に合わせ、味付けや分量を調整します。野菜は混ぜ合わせずに、ひとつひとつ仕込みます。

古橋さん:こちらニンジンです。こちらカボチャになります。目でも楽しんでいただいて、香りもありますから、のどごしも喜んでいただけると思います。

古橋さんは、介護が必要な人も、レストランに来て、家族揃って食事を楽しんで欲しいと、このメニューを作りました。

古橋さん:食事のバリアフリーが少しでもできればそれに近づけるようにがんばっていきたいと思います。

このレストランに予約を入れた家族がいます。4世代6人が暮らす坂本さん一家。92歳のうまさんと7歳のひ孫、愛優花(あゆか)ちゃんです。うまさんは、肉料理が大好きで、家族で外食することが楽しみでした。しかし認知症になり、今年5月には、肺炎がきっかけで柔らかいものしか食べられなくなりました。それ以来、家族もうまさんに気遣って、外食を控えています。

娘・洋子さん:なんかやっぱり置いていくとか、おばあちゃん抜きっていうのが、みんなどこかで、しちゃいけないっていうか、自分たちだけで楽しむってことはなかなかできませんね。

まもなく93歳の誕生日を迎えるうまさん。家族でお祝いしたいと考えていたところ、古橋シェフの店を知ったのです。
うまさんの誕生日祝いの前日。古橋さんが準備に取りかかりました。メインディッシュはもちろん、うまさんの大好きな牛肉のステーキ。香ばしさを感じてもらうため、一度焼いてからミキサーにかけます。

古橋さん:ちょこっとざらつき具合を見ます。ちょっとかたいですから、スープを足します。

スタッフ:牛肉ってのは難しいんですか?

古橋さん:豚肉に比べるとどうしても(繊維が)粗いものですから。

うまさんの好みと体調に合わせ、試行錯誤が続きます。

うまさんの誕生日会、当日。

古橋さん:いらっしゃいませ、楽しんでいってください。

うまさんが病気になってから、初めてのレストランでの食事です。

女性定員:失礼致します。お待たせしました。

オードブルは、3品。さんまの生姜煮、野菜のテリーヌに、玉ねぎのムースです。うまさんには、同じ食材で作ったゼリー食です。

うまさん、気に入ってくれるでしょうか?

うまさん:おいしい。

娘・洋子さん:よかったね、おばあちゃん。

愛優花ちゃん
の父:

あゆも同じもの食べてるじゃん。

愛優花ちゃん
の母:

同じものおばあちゃんも食べているんだね。

うまさんの反応が気になり、古橋さんも様子を見に。

古橋さん:オードブルを見ますと、お客様の食べ具合がすごく分かります。たぶん完食されると思います。

いよいよ本日のメインディッシュ、牛肉のステーキに取りかかります。家族の分が、焼き上がりました。

そして、うまさんのために作った特別なステーキ。

古橋さん:ステーキいきます。

女性定員:こちら和牛のヒレステーキですね。こちらが冬瓜と、ブロッコリーとニンジンとジャガイモとカボチャになります。

うまさんのお口に合うでしょうか?

うまさん:おいしい。

愛優花ちゃん:だっておばあちゃん肉好きだもん。おばあちゃんお肉の味しますか?

うまさん:うん。おいしいよ。

愛優花ちゃん:よかったね。

うまさん完食。最後の一口まできれいに食べてくれました。

洋子さん:ごちそうさま。

そして誕生日ケーキ。もちろん、うまさんも食べられます。

家族揃って、うまさんの93歳を祝います。

家族みんな:おめでとう!

洋子さん:フーって吹いて。

愛優花ちゃん:せーの、フー。

家族みんな:おめでとう!(拍手)

生きるうえでの「食」

(VTR終了。スタジオでのトーク)

山田:いい笑顔でしたね。

坂下:家族がすばらしすぎて、泣きそうになっちゃいましたけど、ホントにもう席ついた瞬間に、うまさんがすごく素敵な笑顔をされていたので、楽しみにしてたのが伝わりましたね。

山田:うまさんも行けると思っていなかったんでしょうけども。

鎌田:やっぱり生きてる限り、1年に1回でも2回でもいいから、楽しい日、楽しい時間っていうのが、すごく大事ですよね。世の中ってずいぶん変わり出して、言えばですね、お店に言ってみると、まあ、あそこまでゼリー状にしてくれるお店はないですけども、多くの店はアレルギー対策で、対応しようと個別化を一生懸命やり出してますから、アレルギーじゃなくて、お年寄りが行ったとき、きざみ食くらいまではけっこう出してくれますよね。後は、スープも大丈夫だと思いますから、やっぱり勇気を持って言うということはすごく大事なんじゃないですかね。

山田:一つ一つの食材を丁寧に、ああいう風にね。ブロッコリーとニンジン一緒ではなくて、というのがまた作り手の愛を感じますよね。

鎌田:ニンジンとブロッコリーと一緒にしちゃったって、おなかの中に入れば同じっていう感じがするけども、これブロッコリーなんですよ。これニンジンなんですよ、おばあちゃんっていうと、ニンジンを味わえますよね。

山田:みんなで食べるっていう喜びってホントに元気になれますよね。

鎌田:だから今の見ていて感じたのは、効率優先でぼくたち生きてきちゃったけども、もう効率じゃなくて、レストランも努力をしていましたし、ご家族もたまに晴れの日、お祭りの日みたいなものを作っていくということはけっこう大事かなと思いましたよね。
やはりおばあちゃん一番幸せだったと思うんだけど、その幸せなおばあちゃんの姿を見ていた娘さんも息子さんもお孫さんもやっぱり幸せだなって思ったし、ひ孫さんにはものすごく教育的な効果があったんじゃないかっていう気がしますね。

山田:教育の効果と言いますと?

鎌田:家族はこうやって助け合うんだとか、おばあちゃんを大事にすることが大事なんだとか、それから「食」というのはものすごく自分が生きていく上でも大事なんだっていうことを、あの7歳の女の子だって分かったんじゃないですかね。
ぼくが3回ほど行った、岡山の笠岡っていう町なんですけど、そこにある認知症の介護施設の方たちは、毎日朝ごはんが終わると集まって、今日のお昼と夜は何にしようって言って、みんなで議論するんですよ。認知症の人たち同士で。これを食べようって言ったら、みんなで買い物にゾロゾロ行くんですよ。自分たちで野菜を買って、魚を買って、そして今度は自分たちで作り出すんですよ。作れない人は食べ終わった後、お皿洗いをして…。終わるとみんなで集まって夕飯何しようって。一日中認知症の人たちが食べることにこだわって一日を過ごしている。

山田:食べる喜びだけではなくて、作る喜びもある。

鎌田:そうする事によって認知症が本当に進行しなくなったっていうのをぼくは見てきたんです。

山田:「食」ってなんですかね? 生きる上で。

坂下:単純に楽しみっていうのは、すごく伝わりますけど。

鎌田:やっぱり食べることを通して、栄養になること体を養うことと同時に、やっぱり心を養ってくれるから、だから介護のシーンでもやはり「食」を忘れちゃいけないってことなんじゃないですかね。

山田:その人自身も幸せになりますし、周りもみんな幸せになれる。そう考えると私たちも「食」大事にしなきゃいけないなって。

坂下:そうですね。今日晩御飯がんばります。

山田:ここまでですね、「ワザあり“介護”」「旅」 そして「食」と来ました。明日は「アート」です。明日もぜひご覧ください。

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