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鉄の扉の中の孤独
―阪神淡路大震災・20年後の現実―

  • 2015年1月13日(火曜)再放送2015年1月20日(火曜)
  • アンコール放送2015年1月17日(土曜)午後3:00~

放送内容

鉄の扉の中の孤独 ―阪神淡路大震災・20年後の現実― の番組まるごとテキストはこちら

  • 阪神淡路大震災から20年、
    いまも神戸の高齢者のもとに通い続ける牧秀一さん(64)
  • 東北でも巨大な災害公営住宅の建設が進む(宮城県気仙沼市)

阪神淡路大震災からちょうど20年を迎えようとする神戸。一見すると「復興」は問題なく成し遂げられたかのように見えますが、震災後、高齢者や低所得者のために建てられた「災害公営住宅」では人知れず問題が深化しつつありました。
「孤独死」は去年一年間に46人を数え、高齢者を支えようと活動していた人たちも年老い、いまでは「支えられる側」になっています。
「神戸で20年間に起きたことが東北では5年で起きる」と指摘するのは、震災直後からボランティア活動に従事し、いまは東日本大震災の被災地支援にも力を尽しているNPO「よろず相談室」理事長の牧秀一さん(64)。なんとか東北には神戸の轍を踏んで欲しくないと発言を続けていますが、被災地の現実は牧さんの思いを裏切り、神戸型の「復興」が進みつつあります。番組では、神戸と東北にまたがる牧さんの活動を追いながら、被災地が直面する深刻な高齢化の問題を見つめます。

関連情報

NPO法人「よろず相談室」理事長・牧秀一さん

神戸市在住の64歳。元定時制高校教師。現在は神戸こども総合専門学院講師を務める。
阪神淡路大震災(1995.1.17)から9日目に仲間と「よろず相談室」を設立、以来、一人暮らしの被災高齢者の支援活動を続けて今日に至る。
東日本大震災後は、神戸支援の傍ら東北の被災地(石巻、気仙沼、いわき等)を訪問。
NPOなど現地の支援者に対する支援(アドバイス)も続けてきた。

「よろず相談室」とは…

阪神淡路大震災から20年が経とうとしているいまも復興住宅で一人暮らしをしている高齢者への支援活動を粘り強く行なっている。
メンバーは、毎月二度、高齢者を訪問して安否確認を行なうとともに、世間話をしながら、生活していくうえでの悩みや問題点を聞き、解決策を探る。
高齢の被災者に手紙を書くボランティアの取りまとめも行うほか、震災で重い障害を得た「震災障害者」の支援・救護活動にも力を入れている。
〒658-0053 神戸市東灘区住吉宮町3-15-16 コンフォート住吉201号室
TEL/FAX:078-843-6051
メール:info@npo-yorozu.com

復興(公営)住宅

自力で住宅を再建できない被災者のために自治体が用意する「終の住み処」で、阪神淡路大震災後、兵庫県内におよそ4万戸が建設された。
しかし、入居に当たって高齢者・障害者を優先したため、互いに見ず知らずの弱者だけが集まったコミュニティが続出、後に禍根を残した。
いまも高層アパートの「鉄の扉」に阻まれて周囲から孤立した生活を送る高齢者が多く、ここ数年は年間50人前後が孤独死しているほか、自殺者も少なくない。
また、民間が建設して県や市が棟ごと借り受けた「借り上げ復興住宅」もある。
契約期間が20年とされているため、入居者は契約切れ後に退去することを求められている。
兵庫県は80歳以上、神戸市は85歳以上の高齢者について継続的な居住を認めるとしているが、所有者が返還を求めている場合はその限りではない。
「20年問題」と呼ばれ、契約切れが近づいてきたここ数年、問題になっている。
東北の被災地でも現在復興住宅の建設が進んでいるが、神戸での反省点を踏まえているとは言い難く、将来同じ問題が起きることが懸念される。
正式には「災害公営住宅」だが、番組では人口にかいしゃした「復興住宅」という表現を使った。

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