本文へジャンプ

統合失調症とは

何らかの原因でさまざまな情報や刺激に過敏になりすぎてしまうと、脳内の神経のネットワークがうまく働かなくなり、思考や感情をうまくまとめることができなくなります。統合失調症とは、このように脳内の統合する(まとめる)機能が失調している状態で、およそ100人に1人がなる身近な精神疾患です。
思春期から青年期の若い時期に発症しやすいことが特徴で、実在しない人の声が聞こえるなど、「現実にないもの」をあると感じる幻覚が現れたり、周りで自分の悪口を言われていると思いこむ被害妄想が出たりなど、さまざまな症状が出現します。

統合失調症の症状には、大きく分けて次のようなものがあります。
・陽性症状: 幻聴、妄想、まとまらない言動
・陰性症状: 意欲が減退する、感情表現が鈍くなる
・認知機能障害: 記憶力、集中力、考える力などが低下する
これらの症状がすべての人に起こるわけではなく、個人差があります。また、症状の程度も人それぞれです。

統合失調症は、発症してから治療を開始するまでの時間が短いほど、より良く回復すると言われています。おかしいと感じたら、なるべく早めに精神科医などの専門家に相談することが大切です。
治療は薬物療法を中心に、必要に応じてさまざまなリハビリテーションを組み合わせて行います。症状をやわらげることはもちろん必要ですが、回復の過程で何よりも大切なことは、本人が「こういう生活がしたい」という夢や希望を持ち、それを周囲が支えていくことです。
統合失調症の症状が残っていても、病気とうまくつきあいながら、学校に通ったり、働いたり、結婚・子育てをしたりしている人はたくさんいます。このように「精神障害のある人が、それぞれ自分が求める生き方を主体的に追求すること」を「リカバリー」と言い、それを支援することが求められています。

お役立ち情報・相談窓口

誰かに相談したくなった時、聞いてくれる窓口があります。
(クリックすると別ウインドウが開き、NHKサイトを離れます)

受診に関する相談

統合失調症を専門的に診てもらえるのは、総合病院の精神科、精神科病院、精神科クリニック(メンタルクリニック)などです。
「どこに行けばいいか分からない」「いきなり病院に行くのは抵抗がある」といった場合、お住まいの地域の精神保健福祉センターや保健所などで受診の相談をすることも可能です。さまざまなこころの問題で困っている本人や家族の相談を受け付けており、適切な医療機関を紹介してもらうことができます。

※その他、以下のような場所でも相談することができます。
・(中学生・高校生の場合) 保健室の先生、スクールカウンセラー
・(大学生・専門学校生の場合) 学内の保健管理センターや学生相談室など
・(会社員の場合) 健康管理室の産業医やカウンセラーなど

医療費に関する支援制度

統合失調症の治療は長期間にわたるため、医療費の負担が大きくなりがちです。通院医療費の補助を受けたり、入院医療費の負担を抑えることができる制度があります。

●自立支援医療(精神通院医療)
医療機関および薬局の窓口で支払う医療費(通常は3割負担)が1割負担となります。デイケアを利用する場合も適用されます。
通院している医療機関で診断書をもらい、お住まいの市区町村の担当窓口に申請します。
●高額療養費
1カ月にかかった医療費が一定金額以上になった場合に、超えた分が戻ってくる制度です。上限額は所得に応じて異なります。
【申請窓口】
・国民健康保険(学生、自営業、無職など)の場合: 市区町村の担当窓口
・健康保険(会社員)の場合: 加入している保険組合の窓口
・共済保険(公務員)の場合: 加入している共済組合の窓口

※自治体によっては、独自の助成制度や貸付制度などを設けている場合もあります。お住まいの市区町村の担当窓口や、病院のソーシャルワーカー(精神保健福祉士)に相談してみましょう。

生活を支援する制度・サービス

統合失調症の治療は長期間にわたるため、治療を継続しながら病気と「ともに」生活していくことになります。その際、さまざまな制度・サービスは大きな支えになります。積極的に活用しながら統合失調症とうまく付き合っていくことが大切です。

●精神保健福祉手帳(障害者手帳)
精神疾患により、継続的に日常生活・社会生活への制約がある人が対象です。障害者枠での雇用、税金の減額・免除、交通機関運賃や公共施設利用料の割引、公営住宅への優先入居などのメリットがあります。
病院に初めてかかった日から6カ月以上経った日から申請可能です。
お住まいの市区町村の担当窓口(障害福祉課など)で申請します。(担当医師の診断書が必要です)
●障害年金
国民年金、厚生年金、共済年金に加入している人(被保険者)が、精神疾患によって日常生活や就労に制限を受けており、初診から1年6カ月後の時点で、その程度がある一定の状況に達していると認められた場合に受給できます。
1年6カ月後の時点では該当しない場合でも、その後障害の程度が重くなったときには申請できます。
【申請窓口】
・国民年金(学生、自営業、無職など)の場合: 市区町村の担当窓口
・厚生年金(会社員)の場合: 社会保険事務所
・共済年金(公務員)の場合: 加入している共済組合の窓口
●生活保護
同居して生計をともにしている世帯の総収入が最低生活費に満たない場合に受けられます。受給に当たっては収入や資産の調査があります。
申請窓口は、お住まいの地域を管轄している福祉事務所です。
●ホームヘルプサービス(居宅介護)
精神疾患によって家事などの日常生活に不便がある人に、ヘルパーが訪問して支援を行うサービスです。食事作りや片付け、掃除、洗濯、買い物、服薬管理などを手伝ってくれます。
利用にあたっては、障害福祉サービスの利用申請を行い、訪問調査を経て認定を受けることが必要です。
お住まいの市区町村の担当窓口(障害福祉課など)か、委託を受けた指定相談支援事業所で申請します。

※他にも、住まいに関すること、金銭管理に関することなど、さまざまな福祉制度・サービスがあります。自治体によっては独自のサービスを行っているところもあります。お住まいの市区町村の担当窓口や、病院のソーシャルワーカー(精神保健福祉士)に相談してみましょう。

働くことに関する相談窓口・支援機関

●ハローワーク
障害者の職業相談部門を設置し、専門職員や職業相談員が、職業相談や紹介、就業指導などを行っています。
●地域障害者職業センター
専門の障害者職業カウンセラーを配置して、職業相談・評価、専門的な職業リハビリテーションプログラム、就労準備支援、職場適応支援などを行っています。また、事業主に対する障害者の雇用管理に関する相談・援助、地域の関係機関に対する助言・援助なども実施しています。
●障害者就業・生活支援センター
障害者の就業と、これに伴う日常生活・社会生活上の相談・支援を一体的に行っています。
※全国の障害者就業・生活支援センターの一覧は、以下のホームページに掲載されています。
※「障害者就業・生活支援センター」一覧をご覧ください。
●就労移行支援事業
一般企業等での就労を希望する人に、一定期間、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練や支援を行います。 利用の手続きやお近くの事業所については、お住まいの市区町村の担当窓口にお問い合わせください。
●就労継続支援事業
一般企業等での就労が困難な人に、働く場を提供するとともに、知識及び能力の向上のために必要な訓練や支援を行います。利用の手続きやお近くの事業所については、お住まいの市区町村の担当窓口にお問い合わせください。
●地域活動支援センター
創作的活動や生産活動の機会の提供、社会との交流等を行います。利用の手続きやお近くのセンターについては、お住まいの市区町村の担当窓口にお問い合わせください。

当事者団体やネットワークなど

●NPO法人 地域精神保健福祉機構COMHBO(コンボ)
機関誌の発行、セミナー/フォーラムの開催、ピアサポートグループの支援などを通して、精神障害のある人たちが主体的に生きていくことができる社会の実現を目指しています。
治療の上手な受け方、知っておくべき病気や薬の知識、症状とともに生きる上での工夫など、当事者の視点を中心に据えた豊富な情報提供を行っています。
●精神障がい者家族の会「みんなねっと」
精神に障がいのある人の家族が結成した団体です。機関誌を通した家族同士の交流、フォーラム/シンポジウムの開催、相談支援活動などを行っています。
≪電話相談≫
03-6907-9212 (毎週水曜 午前10時~午後3時) ※12時~13時はお昼休み
病気のことや経済的な悩み、生活上の問題、福祉制度に関する手続きなどについて、家族の立場に理解のある相談員が応じます。(※来所・メールによる相談は受けつけていません)

特集

コラム・読み物

過去の放送

このテーマに関する過去の放送をご紹介します。

ハートネットTV

このアイコンの意味は…番組まるごとテキスト

ハートをつなごう

2011年9月26日、27日放送
若者のこころの病 第5弾
2011年6月27日、28日放送
若者のこころの病 第4弾
2011年6月1日、2日放送
東日本大震災 "生きる力"を支えるために
2011年4月25日、26日放送
若者のこころの病 反響編
2010年1月31日、2月1日放送
若者のこころの病 第3弾
2010年12月13日、14日放送
障害福祉賞(統合失調症ほか)
2010年9月27日、28日放送
若者のこころの病 第2弾
2010年6月30日、7月1日放送
若者のこころの病
2009年12月7日、8日放送
障害福祉賞(統合失調症ほか)

福祉ネットワーク

2011年1月12日、13日放送
シリーズ 統合失調症
2010年10月19日放送
わたしたちの“回復”―日本初 リカバリーパレード―
2010年5月24日、25日放送
シリーズ 患者・家族が求める精神医療
2009年11月4日、5日放送
シリーズ 統合失調症からの回復
2009年7月9日放送
この人と福祉を語ろう ―漫画家・中村ユキさん―
2006年5月18日放送
下町に座って32年 ―精神科医 浜田晋―
2005年12月8日放送
童謡が支えてくれた ―統合失調症と歩んだ40年

ETVワイドともに生きる

2011年2月26日放送
若者のこころの病-実は身近な“統合失調症”-

お役立ち情報の一覧に戻る