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虹色 - LGBT特設サイト

連載

恋人がGID当事者だったら

2009年04月28日

自分の子どもが恋人を連れて来た。その相手がGID当事者だったら…親の反応は?

1. 親の本音

けい 自分の子どもはどこにでもいる普通の子だと思っていたのに、連れて来た恋人がGID当事者だった時の親の驚きっていうのは、自分の子どもに当事者だとカミングアウトされた時ともまた全然違うわけじゃない。
つばさ 違う。うちは、親に言われたよ。自分の子どもがもしGIDだったとしても「あんたの生きたい道を生きれば」って言ってあげられる。でも、あんたが好きになった人がGID当事者だったら、「うちの子は普通の子なのに、なんで?」って思っちゃう部分はやっぱりあるよね、って。理解はある。でも、結婚相手ですって連れてこられた時に、たとえ見た目も男だったとしても、「もう孫は望めないんだな、とは思ってしまう」と言われたのね。その瞬間は、ああ、この人なんで分かってないんだろうって思った。でも……。
けい 素直な感情だよね。親としての。
つばさ 娘が真剣に考えているなら許してくれるとは思うけど、でも絶対心のどこかでは、そう思っているんだろうなっていうのは思った。
まい それでも女親は多分話せば通じるの。問題は男親だと思うよ、私は。
つばさ うちは、娘が好きになった相手なら誰でもいいと思う、みたいな感じで見せているけど、実際内心はそうじゃないっていうのが、すごくよく分かるの。
まい 伝わってくるものはあるよね。
つばさ うん。
ゆう(FtM) うちは母親はかなり放任なんだけど、父親は放任しているふりして、実は結構気にしてる。
けい それだけね、子どもを大事に思ってる。
ゆう いまだに、昔の名前で呼ばれるから……いや、一生懸命考えてはいるんだけど、対応しきれてないという感じ。あと、どっかで認めたくない気持ちがあるのかなっていう感じはする。
けい どうしても抵抗はあるよね。

2. MTF当事者が自分の親に恋人を紹介した話

ゆえ(MtF) 私は逆にこの間、うちに彼を連れていった。
つばさ 反応はどうだったの?
ゆえ 表面上は普通だよね。
けい 男友達として親は見てる?
ゆえ そういうふうに見てる可能性もある。どうかしらね。
ゆえ彼 彼氏だとバレてたって言ってたじゃない。
ゆえ お母さんは先に気づいてた。紹介した時になんか雰囲気違ったからと言われた。
まい 女親ってすごく鋭いよね。
つばさ 恋してる目か、そうじゃないかってすぐ分かるしね。
じゅん 第六感が。
けい 女は働く。
ゆえ でも父親は…友達だと思ってた。
ゆえ彼 父親からしたらそう思いたいと。
ゆえ そう。息子がきれいな嫁さん連れてきてっていう願望はあるよね。
 “彼氏”と言わずに、“恋人”ができたけどって言ってみたの。そしたら「どんなコ?」って言ったからね。


(語り手)
じゅん:27歳、社会人、FTM
なかじ:21歳、社会人、FTM
ゆう:23歳、フリーター、FTM
ゆえ:28歳、社会人、MTF
まさ:21歳、学生、MTF
みや:28歳、社会人、FTX
けい:26歳、社会人、女性
つばさ:24歳、社会人、女性
まい: 22歳、社会人、女性
そーちょー:21歳、学生、男性


【解説】

GID当事者のパートナーを紹介する場合や、GID当事者がパートナーを紹介する場合については、仲の良い友人とたまに話題にしています。
前者の場合、これは特にFTMの恋人を持つ女性から交流会などで相談を受けることがありますが、上記の会話文中のような反応が一般的なようです。(余談ですが、FTMの恋人を持つ女性の熱心さは常々感じます。当事者本人以上に勉強している彼女は決して珍しくないのでは!?)
家族の機能の1つには子孫繁栄がありますし、多くの親は孫の顔を見たいと思うことでしょう。本人の希望を尊重したい思いと同時に、特別でなくとも(自分たちと同じように)当たり前の幸せを得て欲しい、あえて困難な道へ進んで欲しくない、という本音は至極真っ当だと思います。
何が幸せかを決めるのは自分たち自身かもしれませんが、反対されることは心配ゆえの親心だと思います。
恋人、というくらいであればまた違うかもしれませんが、もしも心に決めた人がGID当事者だった場合には、決して焦らずに『いかに自分たちが幸せか』を見せていく必要があるのではないかと思います。周りが納得して諦めるくらいの姿勢を見せられるようになってほしいです。反対されているうちは、まだ自分たちがそれを見せられていないということなんだな、と思ってもらいたいですね。
自分たちが尊重されることを望むだけではなく、ご家族の不安や心配する気持ちも尊重し、誰かの気持ちを置き去りにせず、お互いにわかり合った上で祝福されるよう努める忍耐を持って欲しいと思います。
ただし、あくまでも2人で、です。相手の親に会う勇気が無いうちに片方が突っ走るのもよくないし、相手の親に理解してもらえるような努力をしないような段階では、まだまだ時期尚早といったところでしょうか。
(GIDmedia 園田 純)

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