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虹色 - LGBT特設サイト

連載

スカートについて考える

2009年01月21日

今回のテーマは「スカート」。念願のスカートという人もいれば(MTF)、他方、履いている姿を見られるのが死ぬほどイヤだったという人(FTM)もいます。

1.MTF ~はじめてスカートを履いた感動

つばさ 私、ユエちゃんに聞きたいことがあるんだけど。
ゆえ(MTF) 聞いて、聞いて。
つばさ なんかさ、FTMって「ボーイッシュ」で許される部分が多いじゃん。女の子はズボンもスカートもどっちも普通に履けるから。でも、MTFって明確にハードルを越える感じが強いと思うのね。スカートを最初に履いたときの勇気ってどうだった?
ゆえ(MTF) えーと、スカート単体で履いたのが……
まい つまり、ズボンの上にスカートじゃなくてということだよね。
ゆえ(MTF) そう。スカートだけで履いたのは、GIDmediaの女子メンバーと買い物に行った時。だから1年前だよね。
つばさ あれだよね、ロンスカ履いてきたときだよね。
ゆえ(MTF) そうそう、あの時が最初。自分的に違和感はないんだけど、家から出かけるとき「ほんとにいいの?」って何度も自問自答して。
まい 家から普通に履いてきた?
ゆえ(MTF) うん。
つばさ すごいなって思うのは、最初ロンスカだったのに、だんだん普通に足出して短いスカートとかも履くようになったじゃん。頑張ってきれいになっているのが伝わってきて。
ゆえ(MTF) まぁ、なんだかんだ言って、あれ(彼のほうを指して)のせいね。
まい あ、そうだよね。女の子って絶対それはあるよね。
ゆえ(MTF) 恋愛はね。
つばさ 大事だよね。

2.FTM ~死ぬほど嫌だったスカート

けい 高校のとき、スカート短くしてた?
みや してたね。
けい してたんだ。
みや そうならざるを得ないよ。
じゅん(FTM) 周りに合わせようと努力して。そうしておくべきかなぁみたいな、空気を読むんだよね。
けい ゆうくんの場合はどうだった? 
ゆう(FTM) ずっと履いてたよ、ルーズソックスも。高校の時なんて特に。自分だけ変って思われたくないという気持ちはすごくあったから。
みや なんとか普通でいたいって思ってた。
けい そうね。演じる人の方が多いよね、やっぱり。ジャージとか履くのはもうほんと、いかにも過ぎて。もっと女子高生は女子高生をしなければ、みたいなところがあった。
じゅん(FTM) まじめだなぁ、偉いなぁ。
つばさ けいちゃんとみやはFTMではないわけじゃん。スカート履くことに違和感はある?
けい 今?
つばさ 今。
けい ある。
つばさ あるんだ。
けい 緊張する。
みや 昔、学生時代は?
けい 小6になったとき、この先は制服着るんだって思って、中学生になりたくない病だったな。でも学生時代は、もう、慣れっていうか。
じゅん(FTM)そうそう、1回開き直っちゃえばね。諦めるしかないと自分に言い聞かせてそれ以上は考えないように……
ゆう(FTM) でもガクラン超着たかったよね(笑)
ゆえ(MTF) そうそう。私はスカート履きたかったな。
ゆう(FTM) 自分が制服でスカートの時の視線がスゲェ嫌だった。
じゅん(FTM) そう!視線ね!あいつがスカート履いてるよっていう熱~い視線ね(笑)。


(語り手)
じゅん:27歳、社会人、FTM
なかじ:21歳、社会人、FTM
ゆう:23歳、フリーター、FTM
ゆえ:28歳、社会人、MTF
まさ:21歳、学生、MTF
みや:28歳、社会人、FTX
けい:26歳、社会人、女性
つばさ:24歳、社会人、女性
まい: 22歳、社会人、女性
そーちょー:21歳、学生、男性


【解説】

スカートの呪縛から一刻も早く逃れたいと願っていた人たちと、スカートを履きたいと憧れ続けてきた人たち。面白いですねぇ。FTMとMTFで魂入れ替えられたらラクなのにっていつも思います(笑)。
最近は、GIDを扱うドラマなどの影響もあって、「自分もスカートが嫌だ、女らしい格好をしたくない。幼少期も男の子とばかり遊んでいた。だから自分はFTMなんじゃないか」というような疑問を持つ子たちも多いようですが、スカートが好きじゃない女性なんてそんなに珍しくないし、男の子とばかり遊んでいた女性だっていくらでもいるでしょう。何もわざわざFTMにならなくていいんだよ? と伝えたいです。
GIDというのは、そうと診断されたところで、その先には何もないわけです。障害者手帳が発行されるわけでもないですし。大事なのはGIDかどうかってことじゃなくて、自分はどうしたいのか、ということ。FTMかも知れないんだったら、じゃあ男として生きたいのか? 男として生きる覚悟があるのか? ということですよね。そこまで望まないのであれば、FTMか否かに拘る必要は全くなくて、かっこいい女を目指してもいいんじゃないかと思います。みんながみんな『女らしい女』にならなくていいんですから。
「性別がどっちかわからない」という状態で悩み続けるのは本人もつらいだろうし、周りもどう扱ったらいいのか戸惑います。『どっちでもない自分』、それを個性として受け止め、楽しくやっていける人はもちろんそのままでいいでしょう。そうではない人は、もっともっと自分自身と真剣に向き合う必要があるんじゃないかなと思います。自分と向き合うこと、そして本当の意味で自分を受け入れることというのは、辛いし大変な作業だけど、そこを乗り越えてしまったら一気にラクになれるんですよ。僕たちGIDmediaスタッフもそこから這い上がって来たからこそ、最高に楽しい現在があるのだと思っています。(GIDmedia 園田 純)

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