| 毒蝮さん:全国の介護家族の皆さん、ご機嫌いかがですか?
渡辺アナ:今週は4日間、「めざせ介護の達人」をスペシャルでお送りしています。最終日のきょうは、自分の手で食事を取ろうがテーマです。 |

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| 教えて! 介護の達人 1
“食事姿勢” |
講師:食事の達人 理学療法士
大渕哲也さん(介護歴20年)
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生徒:
大泉松次さん(右半身まひ、失語症)
光子さん(介護歴3年) |

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| 正しい食事姿勢 |
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食べ物をうまく飲み込めない。そんな悩みも、食事の姿勢を正せば解決することができます。
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| 【イスの座り方】
・やや前傾
食べ物がのどに詰まりにくく、スムーズに飲み込むことができます。
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・かかとが床につく
足でしっかり踏ん張って、前傾姿勢を保ちます。 |
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| 【テーブルの高さ】
・座面を基準に決める
「床から何cm」ではなく、座面のおしりから天板までの距離で高さを調節します。
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・(座高×1/3)−2cm
座面から天板までのちょうどいい高さです。 |
・材料費はおよそ三千円
高さが調節できる介護用のテーブルは、買うとけっこうな値段となってしまいます。ですが、ベッド用のテーブルとホームセンターなどで売っているビニールパイプを使って、簡単に自作することができます。 |
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こうやってご本人さんがいすに座り、テーブルに向かって、食器を前にした様子、とても自然に見えます。
介護される人を道具に合わせるのではなく、ご本人さんに道具を合わせてあげるということが大事です。(大渕さん) |
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| 特別ゲスト |
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茨城県立医療大学附属病院 院長
大田仁史先生
リハビリがご専門ながらも、手軽な介護技術の普及に努めていらっしゃる先生です。 |
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| 【正しい食事の姿勢】
日本にある机というのは、総体的に高すぎます。こと、お年寄りにとっては寸法が全然合っていません。机の高さをきちんと調節することはとても大切なことです。
・机は高すぎないものを
・やや前傾
・足はしっかり床につける |
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| 【ベッドの上で食事をとる場合】
「楽な姿勢で」と、この図のようにして食事をとっている方もおられると思います。 |
この姿勢だとあごが上がってしまうのですが、あごが上がった状態ですと、食道と気道の線が一直線になってしまい、食べたものが気道に行きやすくなり、大変危険です。
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試しに、あごを少し上げて、つばを飲み込んでみてください。飲み込みにくいことがわかると思います。ですから、きちんとした姿勢であごをひいて食事がとれるように気を付けてあげてください。 |
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| 【飲み物を飲むときは】
コップになみなみとついであげましょう。そうするとあごが前に来ますから、飲んでもむせることはありません。逆に、ペットボトルなどで飲むのはあごが上がりますから危険です。 |
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家族からの質問 1 Q.椅子に座った時、足が届く方法は? |
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『食事の時には、テーブルの高さにあわせるために、いすにクッションを乗せています。しかし、そうすると足がブラブラしてしまうのですが。』
(介護歴6年 三沢拡子さん
義母(73)実母(78)は右半身まひ 要介護度5) |
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| 【簡単な高さの調節のしかた】
1. クッションなどでテーブルの高さに合わせる
まずはクッションや座布団などでテーブルと座高の高さを調節します。
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2. 足もとに台を置く
台は、固めの座布団を何枚か重ねたものでいいです。 |
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| 教えて! 介護の達人 2
“食器の選び方” |
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【スプーンの選び方】
・口に入りやすい形
普段使われるカレースプーンなどより、頭の部分が一回り小さいくらいのものが、口に入れやすいです。
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・柄は太めが握りやすい
このスプーンは中が空洞になっていますので、見た目よりは軽くできています。 |
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| 【いろいろな介護用スプーン】
・先がやわらかいスプーン
やわらかい樹脂製なので、思わず力が入ってしまい、スプーンをカチっとかんでしようような方にも安全です。
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・柄を自由に変形できるスプーン
しっかり握れるように、持ちやすく形を変えてあげることができます。 |
・介助しやすいスプーン
先が小さく、柄が長いスプーンは、ご自分で食べられない方に介助で食べさせやすくなっています。 |
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| 【はしの選び方】
・ばねが付いているはし
2本がばねでつながっていると、バラバラになりません。また、バネの力で自然に開くので簡単に食べ物をつまむことができます。
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・手の形に沿っているはし
おはしを持った時の指の形に合うようにはしができています。まひで指が自由に動かせない人に向いています。 |

このおはしを使って、松次さんも上手に煮豆をつかむことができました。
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| 【皿の選び方】
・ふちが立ったものが使いやすい
一般の食器でも、ふちが立っている器ならば、すくい上げが楽にできます。 |
介護用に奥が少しへこんでいる食器もあります。へこんでいる部分にスプーンが当たり、すくい上げやすく、最後まできれいに食べることができます。 |
・食器がすべらないトレー
片手がまひしていて、食器を押さえておくことができない方には、表面に滑りにくい加工をほどこしてある、トレーがおすすめです。 |

ご本人さんの体のことを頭に浮かべながら、ご本人さんに合う食器を選んであげることができれば、一番いいと思います。(大渕さん) |
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家族からの質問 2 Q.食器をひとつですませるには? |
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『はしとスプーンを同時に並べると混乱するようで、例えばうどんを食べる時にスプーンを使ったりなどしてしまいます。ひとつですませるいい方法などありますでしょうか。』
(介護歴6年 三沢拡子さん
義母(73)実母(78)は右半身まひ 要介護度5) |
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| 【真ん中が割れているスプーン】
スプーンもおはしも、今はいろいろなものが出ていますが、この真ん中が割れているスプーンのようなものは、「切って、つまんで、すくえて」と万能でとても便利です。 |

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家族からの質問 3 Q.食事の介護のコツは? |
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『自分で食事をすることが不可能なので、私が隣に座って食べさせています。本人は左側が不自由なので、私は右側に座って食べさせているのですが、これでいいでしょうか。食事介護のいい方法がありましたら、アドバイスをお願いします。』
(介護歴10年 飯沼徳治さん
妻(70)は左半身まひ、痴呆症 要介護度5) |
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| 【食事の介護のポイント】

・横に座る
左のまひがある方の場合、右側に座ってあげてください。向かい合って座ってしまうと、ご本人にとってみれば、命令されて、やらされているという感じになってしまいます。 |
・下から口に運ぶ
介護する方が立った状態で、上から口に運んでしまうと、ご本人さんのあごが上がってしまうのでよくありません。下から口に運ぶということが基本です。
横に座ってさしあげると、目でお互いを確かめながら、いい雰囲気で食事をとることができます。(大田さん) |
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| 教えて! 介護の達人 3
“ソフト食” |
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講師:食事の達人
黒田留美子さん 管理栄養士
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| ■ひと工夫で食べやすく■
まひなどがある方でも、やわらかく飲み込みやすいソフト食です。
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| 【ソフト食 ご飯の炊き方】
材料
米1合、水3.5合 ゼラチン10グラム
ポイント!
ゼラチンのとろみでのどごしが良くなります |
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| ・ふたを開けてよく混ぜる・・・沸騰直前。炊飯器から湯気が出てきたら、ゼラチンの沈殿を防ぐため、よく混ぜます。
・ふたを閉めて炊き上げる |
| このようにして炊き上げたご飯は、やわらかくても型崩れしないので巻き寿司にすることもできます。 |
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| 【ソフト食 達人風まぐろの刺身】
漬け汁の材料
しょうゆ大さじ4 わさび適量 オリーブ油大さじ1
ポイント!
繊維に対してタテに切ると口の中でほぐれやすくなります。 |
| 1. 繊維と直角に薄く切る
口の中でほぐれやすくなります。 |
2. オリーブ油を加える
のどごしがよくなります。 |
3. 1時間漬けておく
味がしみこみ、魚の肉質もやわらかくなります。 |
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| 【口腔ケアのポイント】
・歯ぐきと唇・ほおの間
歯ぐきの間に小さな食べかすが残ることがよくあります。
・舌の表面
食べ物のかすが残っていると舌がザラザラしてきます。木のへらのようなもので取ってあげてください。 |
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| 【歯周病が肺炎をひきおこすこともある】
口の中が汚いと、歯周病になりやすくなります。これは歯槽のう漏の一歩手前で、口の中にあるばい菌が、だ液といっしょに気管の中に入ってしまうと、肺炎を引き起こすこともあります。お年寄りの場合、特に命にかかわることですので、口の中はいつもきれいにしてあげてください。 |
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| 介護に対する心構え |
大田先生からのアドバイス
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【完ぺき主義にならない】
スタジオにお越しの皆さんも、何年も介護をされているベテランの方が多くいらっしゃいますが、介護はとても長い仕事です。そして、いつまで続くのかという見当もなかなか付きません。
ですから、介護をしている人がだめになったらだめなのです。そのためには、少し手を抜くようなことがあってもいい。あまり完ぺき主義にならないでほしいです。 |
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【人を上手に頼る】
全部を頼むというわけではなく、「ここはこの人に頼むんだ」と思うことも大事です。やはりマンパワーは必要です。人を上手に頼ってください。 |
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【本人に残っている能力を生かす】
少しでもご本人がご自分で自分のことができるように、残っている能力を生かす介護手法を学んでいただきたいです。介護の達人から、その上の「超達人」を目指して、頑張ってください。 |

大田先生、そしてスタジオにお越しくださった介護家族の皆さん、4日間、どうもありがとうございました。テレビをご覧の皆さんが、この番組をきっかけに、介護に対して新たな気持ちで取り組んでいかれるとうれしく思います。
 
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