8050問題とは・基礎情報

もくじ

8050問題とは

「80」代の親が「50」代の子どもの生活を支えるという問題で、背景にあるのは子どもの「ひきこもり」です。ひきこもりという言葉が社会に出はじめるようになった1980年代~90年代は若者の問題とされていましたが、30年以上が経ち、当時の若者が40代から50代、その親が70代から80代となり、長期・高齢化。こうした親子が社会的に孤立し、生活が立ち行かなくなることもあり、社会問題になっています。

内閣府によるひきこもりの実態調査

2016年の実態調査では、ひきこもりの人たちは全国で54万人と公表されました。しかし、この調査は対象が15歳から39歳までの若者で、8050問題として表れているひきこもりの実態を反映していませんでした。2018年に40歳から64歳までの中高年層を対象にした調査が行われると、中高年のひきこもりは推計で61万人に上り、実際にひきこもりが高齢化していることが明らかになりました。

この調査では、ひきこもりの状態になってからの期間は、「3年から5年」がおよそ21%と最も多く、「5年以上」と答えた人が合計で半数を超え、中には「30年以上」と答えた人もいるなど「長期化」の傾向もわかりました。初めてひきこもりの状態になった年齢は、全年齢層にわたって大きな偏りはなく、どんな年代であっても、ある日突然、ひきこもりになりうることがうかがえました。

さらに、2022年に行われた調査では、15歳から64歳までの年齢層の2%余りにあたる146万人がひきこもりになっているという結果が発表されました。ひきこもりになった主な原因の一つに、およそ5人に1人が「新型コロナウイルスの流行」をあげ、新たなひきこもりのきっかけになったことがわかりました。

ひきこもりの基本情報や支援情報について、詳しくはこちらの「ひきこもり」のページをご覧ください。