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ハート ネット ピープル

74歳。只今高校3年生、青春まっただ中です。

[写真]普通高校と同じ科目を一教科50分、毎日6時間学びます。

竹本さんは、幼い頃から視力が弱く、6歳の時に医師から快復する見込みはないと告げられました。将来生活に困らないようにと、母に勧められ14歳で箏曲の道に入ることに。希望していた進学は諦めるしかありませんでした。

努力の末、20歳で免状を取得し、多くの弟子を持つまでになりました。30代後半、わずかに見えていた目が全盲となってしまってからも、琴の師匠として弟子の指導に明け暮れました。

しかし、満たされない思いもありました。

「学校で学ぶ」という夢にもう一度挑戦したい。竹本さんは琴の指導の合間をぬって猛然と受験勉強を始め、72歳で盲学校に合格します。高校生として第二の人生をスタートさせたのです。

[写真]点字の教科書。生物の図解も点字で描かれています。
クラスメイトはみんな18歳、孫のような年齢です。竹本さんは盲学校に入るまでほとんど点字を使ったことがなかったため、幼い時から点字に慣れ親しんできたクラスメイトと比べると、どうしても読解するのに時間がかかってしまいます。時に悔しくて泣いてしまうことも。 しかし、夢にまで見た盲学校での高校生活、途中で投げ出すわけにはいきません。
[写真]白杖を使った自立歩行。学校の敷地外でも訓練中です。

担任の柴 典昭先生のコメント/
「竹本さんは妥協することをすごく嫌いますね。年齢のことを考えて、ある程度健康に気をつけながらやればいいじゃないですかって言ったことがあるんです。そうしたら、“でも先生、できないんだから、もっとやらなきゃいけないでしょう”って」

琴のお師匠という安定した生活から飛び出し、新たな世界を歩み始めた竹本さん。困難にぶつかっても投げ出さず、ひとつひとつ克服してきました。そして今、さらなる夢が芽生えてきました。音楽大学への進学。琴の師匠として触れてきた音楽を改めて学んでみたいと考えたのです。

[写真]学ぶ喜びに満ちている竹本さん。

「どうなるか分かりませんけども、私はまだやるつもりですよ。まだ年だとは思っていませんから。私は今、18歳ですから」

(2007年5月23日福祉ネットワーク
「74歳の女子高生 ?竹本登久子さんの挑戦?」より再構成)

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