
兄さんズの葛藤
最近、二男が流行りのカードゲームにはまってしまった。勝ち負けに 「こだわり」 が強い二男には、難儀な予感があった。クラスメートにもらったカードをきっかけに、最初は長男と楽しくゲームをしていたけれど、予想通り二男は、カードゲームが止まらなくなってしまった。
学校から帰ったら2回、3回と長男をカードゲームに誘う(1回、1時間くらいはやっている)。長男がやりたくなくても、おかまいなしだった。
また、カードを買いに行くときでも、もし長男の方にいいカードが入っていたらたちまち不機嫌になる(カードは袋に入っていて中身は事前にはわからない)。しまいにはカード交換をしつこくもちかける。とうとう長男に強迫神経障害の症状がでてきてしまった。
学校でリコーダの音が堪えられない。顔を水で洗う、または手を洗うのが止まらない。耳塞ぎをする、など。
これはまずいと、カードゲームをやめさせ、二人を離し、その晩はわたしが寝床で長男の悩みや愚痴を2時間半ほど聴いていた。強迫神経障害について、専門医に診察をしてもらおうと奥さんと話し、長男の訴える内容も書き留めて階下の奥さんにメールした。
しかし、翌朝、長男は元気に学校へ登校し、二男のほうが頭痛を訴えて起きることができず学校を休んだ。夏休み期間だったが学校はその日まで補習があったから。(神戸市は新型インフルエンザ休校分、補習があった)。
その朝は、奥さんとメールのやり取りをして、いろいろ近隣の専門医を探した。また、ほんとうに専門医に行く必要があるのは、二男のほうだろう、というのが奥さんと一致した思いだった。実にさまざま当たったけれど、発達障害もわかる小児神経科か精神科は、極めて少なく、電話しても予約がずっと先にしか空いていなかった。こういうときに至急対応できない現実を改めて思い知らされた。
結局、奥さんが近くの思春期外来を予約し、他の専門医にもあたりをつけた。
また、兄弟を物理的に一時、離してクールダウンさせようと、長男には、急遽、福祉施設の短期入所(一泊)に行ってもらった。
その日は、昼過ぎまで二男は2階のベッドでほんとうに、ぐったり横になっていた。同じ日に講演の仕事があった奥さん。一人でいるのが苦手な二男に 「仕事、一緒にいく?」 と訊くと、素直についてきたそうな。奇しくも初めて、母親の講演を目の当たりにした二男。
何かを感じ、考えたのだろうか。帰宅後の二男はとても落ち着いた様子に見えた。
その翌日、長男がいない間、家での二男の様子を奥さんがこまめにメールしてくれた。
「T君(二男の同級生)が誘いに来て、暇を持て余していたホピチョ(二男の呼び名)は喜んで遊びに出かけたよ。クー(長男)と離れることで、融合してしまっていたホピチョの人間としての輪郭が再構築されているような気がするなあ。」(それまで二男は、出かけるときに必ず長男を伴っていたから驚きだった)
「いい転機になったな。やはり、こどものSOSのしっぽをきちんと捕まえて対処することって、なんて大切なんだろうなあ。」
「(その日の夕方)クーさん、ご機嫌で帰宅。耳塞ぎはまだあるが、手洗いはマシみたい。よかった、よかった。それなりに楽しめたみたい。」
で、その晩、とても仲良く遊んでいた兄さんズ、結局はまたカードゲームでトラブり、爆モメしたが、さすがにモメたらどうなるか、わかってきたから、静かにモメていた。
その翌日も、長男にはデイサービス(日中一時支援事業)に行ってもらった。カードゲームでモメたから。体感で覚えてもらおうか、と奥さんと話しあったから。
この物理的にいったん離すのは、とても効果を感じた。そして、それができる福祉サービスの存在はありがたいなと思った。
再び、家に戻った長男と、今日も静かにカードゲームしている二男。
思春期とあいまって、スパイラル(らせん状)に浮いたり沈んだりしながら、育っていくんだろうな。子も親も。




笹森ご夫妻 様
こんにちは。
最近、奥様のブログへお邪魔するようになり、笹森様ご一家の皆さんに(勝手に)親近感でいっぱいになっております。
息子(5歳ADD)もカードが大好き。
未だ、遊び方等は判っていないようですが、カードをコレクションする、真似てポーズをつける等をさかんに繰り返しています。
兄弟は居ませんが、もう少し年齢があがっていけば間違いなくホッピー君と同様になっているでしょうね。(対:お友達で)
小児神経科ないし児童精神科は全国的にも専門医があまりに少ない為、受診そのものがとても難しい状態ですね。
特別支援に関わる医療機関の今後の強化・拡大は、国をあげての早急な取り組みが必要と思います。
それにしても、笹森ご夫妻様の冷静な判断と云うか対応にいつも感心してしまいます。
「そうか。そーゆう手段もあるのか…」と、思わずメモしている次第。
いままで掲載して下さったブログ全てが、私の大切なマニュアルになっています。
息子は来年就学。
いま、支援級に入る為の準備を色々と進めています。
ADD診断済みですが、就学委員会向けの検査を行う段階で、新たに知的障害の懸念も。
なんとなしに、“大丈夫だろう”と思い込んでいた私たち。
正直、かなりのショックで再び滅入っています。
知的に問題がなくても、世間的には社会性が無い方が生きづらいとか、理解を受けにくいとか。
逆に手帳が取れれば、今後も色々と支援も受けやすくなる。それこそ、支援級志望だってクリア出来るでしょう。
でも。
そういったこと全てを横に置いて、「知的障害」というのは親として、相当のショックがありますね。
「色々問題はある。“でも”知的に問題は無い。」って、いつの間にかそれが拠りどころになっていたんだと気づきました。
受容に向けて踏ん張ろうと思っているその過渡期でしたので、尚更。
1歩進んで3歩後退した感じです。
(親が精神的に、です。)
障害や特性の有無ではなく、息子本体を見つめて、必要に応じたサポートを検討する。
そして、その為に動くこと。
改めて、考えさせられました。
ただうなだれて悲しんでいても、誰も救われない。
親がきちんとHELPを出すことも必要なのだと思いました。
毎日が勉強ですね。
ゆちさん
こんばんは。
親近感を抱いていただき、ありがとうございます。最近は、奥さんのブログ、三男の写真掲載が続いているようですが。
ゆちさんの息子さんもカードが大好きなのですか。ホッピーと同様とは、勝ち負けにこだわりがあるのでしょうか。
今回は、ほんとうに小児神経科や児童精神科への救いを求めることの難しさを再認識しました。それでなくとも二男は医者嫌い。もともと通っていた遠い主治医(小児神経科)は、最近あまりに混みすぎていて、三男が小さい我が家では事実上、通えなくなっています。
わたしたちは冷静な判断や対応ができているとは、まだ思えませんが、いまは家族問題が発生すると、夫婦で一緒に集中していい方向に向けられるよう注力するようになりました。
ゆちさんの息子さんの就学。前も悩ましい心情を書かれておられましたね。今回の「知的障害」ということに対するショックは、わかる思いです。長男もボーダーと診断されたとき、わたしも悩みました。
いまのわたしたちも、田中先生がおっしゃった様に、「生涯かけての受容」最中と思っています。ほんとうに毎日が勉強ですね。
初めまして、家の姫は発達クラスの2年生です。学習障害です。1年生の時は親と姫の希望で、普通クラスに入り、明るく元気で、人見知りのない姫は、友達も多く、心配は学習だったので、2年生からお世話になってます。毎日楽しく学校に行き、やる気も出てきたので、今は心配はありません。私がなんとかなるさの親なので、ご家族がすばらしいと思い、見させてもらいました。大変ですが、前向きにがんばろうと思いました。
笹森夫妻様
学習障害の家の姫は、なかよし学級の中で、軽い方です。学校のお姉さんの中では、不思議がられます。明るく、元気、思いやりもあり、みんなの人気者です。1年生の時は勉強よりも、友達とのかかわりを大事だと思い、普通学級にいれました。学習面では、心配も出てきたため、姫の様子を見て、2年生からのなかよしクラスに入る準備に入りました。姫は抵抗があり、時間をかけ、姫も入ることを望み、「先生2年生から、このクラスに入ります。よろしくお願いします。」と自分から挨拶したんです。成長とともに、やる気も出てきてうれしく思います。姫がなかよしに入ることに、おかしいと言う親もいました。でも普通クラスにいてもなかよしにいても姫は姫なんです。普通クラスにもなかよしに入った方がいい人が、10人もいるんです。その親に言いたいです。子供が一番いい環境にいれてあげられるのは、親なんです。笹森パパが、普通学級でいいよと思う気持ちが、分かります。姫のパパもそうでした。でも姫の様子で、なかよしに入り、変わり、パパは良かったといいます。10人の親になかよしの見学をして欲しいです。それか心理に通い子供のことを分かるとすっきりします。みんなに言いたいです。姫の親として、自信を持ち姫を知的に問題はあるけど、姫の親として、自慢の娘といいたいです。笹森夫妻のお兄ちゃんたちも障害があるけどいい子たちですよね。これからもお互いに大変だけど、楽しい生活しましょう
アクアマリンさん
初めまして。
娘さん小学校2年生ですか。明るく元気、いいですね。支援を受けられる体制で、毎日楽しく学校に行け、やる気も出てきたのは、本当にうれしいと思います。
親が「なんとかなるさ」の気持ちを持っているのは、とても大事で、すごいな、と思います。
番組でご一緒した田中先生の言葉ですが「なるようになる。なるようにしかならない」。この通りだと思っています。
ありがとうございました。
笹森さま
はじめまして!
先月の再放送を見てから、主人と2人すっかり笹森家にはまっています^^♪
きのう、今日の再放送も録画してしまいました☆奥さまのブログにもお邪魔させてもらってます。
うちの小4の兄も高機能自閉+ADHDです。
昨年から支援級ですが、やはり支援級に移るとき、それから移ってからしばらくの間は本当に良かったのか・・・?悩みました。
今は良かったと思ってます。
息子もほっぴーくんのように、下の娘(6歳・たぶん定型)が大好きで何をするのも娘を誘います。
娘はヘンに正義感が強いところがあり、兄の(娘から見ると)間違った行動・言動が許せず、いつもケンカになります。
最近は娘にチックが出たり、イライラが酷く、泣くこともあります。
今回の笹森さんの記事読んで、二人を離してみるって手があることに初めて気がつきました。
早速、手段を考えてみようと思います!
お忙しいと思いますが、適当に、息抜きしながら・・・ご活躍応援してます!!
なべみかんさん
はじめまして。
ご主人とお2人でうちなどに、ハマっていただきうれしいです。
奥さんのブログでもコメント拝見しました。
わたしは名前覚えるのが苦手なんですが、さすがに「なべみかん」さん、覚えやすいです。
小4のお兄ちゃんと、6歳の娘さん。うちとは
また違った展開が繰り広げられているんでしょうね。
離すのは、今年6月、二男ホッピーが5日間もの泊りがけ学級にいけたことも大きかったですね。よかったんですよ。
これからもよろしくお願いいたします。
こんにちは。
笹森さんご夫妻のグッドコンビネーション振りを改めて感じました。
我が家の子供は3歳でまだまだこれから。
色々な事にぶつかって悩んでいくんだろうけど我が家も今まで以上にコミュニケーションが必要になるんだなぁと気持ちが引き締まった思いです。
今回は物理的に引き離しそれぞれが離れた場所で何かを感じ、学んだのですね。
まさに『子供の成長する力』ですよね。
私も子供の成長力を信じて頑張ります!
笹森夫妻様
返事ありがとうございます。姫の学校のなかよし学級には、なかよし1組に一人の先生で、2組に一人の先生がいます。でもなかよしには、交流教室の先生が何人も来て、指導があり、なかよしの子たちのことを交流教室の先生たちが、分かり、みんなで、指導してくれます。姫のことも、ひらがなが出来ないことを、知ってくれて、明るく元気で、世話好きで、人見知りしないので、先生たちのアイドルです。恵まれた環境と姫の人柄で、学校でもやっていけるんです。笹森のお兄ちゃんズも姫も普通に見えるので、家も学習障害だけなので、なかよしに入る時に、何回も同じことを、説明しました。中3のお姉ちゃんが、「まま姫のこと説明するのが、大変なら、名札つけてみたら、姫は学習障害です。みたいな」と言いました。家の学校にもたまに偏見を持つ親がいます。偏見を持たないで、個性として、見てもらい、なんとかなるさの気持ちとなかよしに入ることは、けっして恥ずかしくないし、みんなが平和に暮らし、発達障害が、もっとみんなの身近にあり、よく知ってもらいたいと思います。笹森家のお兄ちゃんたちも大変なこともあると思いますが、色々な支えで、生きているし、夫婦が分かりあってるのがいいと思います。私は堂々と姫はなかよしには入ってますが、姫は姫です。なんとかなるんです。なるようになるんです。こんな親ですが、笹森家のファンとして、見守り共感したいと思います。
はしまゆさん
「グッドコンビネーション」と言っていただきありがとうございます。
近年、奥さんと波長が同期することが異様に多くなり、前フリなしで、いきなり「アルハンブラー!」と二人でハモり、ギョっとしたというようなこともたびたびです。
お子さん、3歳、可愛くて、大変なときですよね。
「子供の成長する力」を根底にもちつつも、一方では「うまくいかない」もあり、という感じでいます。
ゆるゆる踏ん張り、長くいきましょう。
アクアマリンさん
こんばんは。
娘さん、明るく元気で、世話好きで、人見知りしない、って、ほんとにアイドルですね。
「恵まれた環境」「人柄」これは大事ですね、ほんとうに。これからも、大事にしたいものだと思います。
発達障害は、マイノリティとは言えなくなるかもしれないと感じるときがあります。
一方、偏見もなくならないという感じもあります。
発達障害が、みんなの身近にあり、よく知ってもらいたいと思いは、わたしもありますよ。でも、順番に、判っていただける人を少しずつ、まわりに増やしていくのがいまはベターかなと思っています。