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ハート ネット ピープル

発達障害の人のための「セラピー・ガーデン」

手押しポンプを楽しむファークレストの入所者(撮影=大塚敦子) 
[写真] 手押しポンプを楽しむファークレストの入所者(撮影=大塚敦子)

前回の「合気道」に引き続き、今回もまた発達障害の人びとのためのアメリカの試みについて書きます。

シアトルの郊外にある「ファークレスト」は、重い発達障害があり、家庭で暮らすことが困難な人びとの長期療養施設。ここで生涯の大半を過ごしてきた高齢の人も少なくない。それが最近では、さまざまなセラピーを受けて状態が落ち着いたら、また家庭やグループホームに戻る、という若い入所者も増えてきた。そんな若者の一人がこんな願いを口にしたそうだ。
「カボチャ畑が欲しい。たくさん、たくさん、カボチャが欲しいから」
彼は自分でカボチャを育ててみたかったのだ。

ファークレストには、すでにすばらしい「ヒーリング・ガーデン」があるのだが、そちらのほうは庭でリラックスすることが主な目的で、静けさや美しさに重きを置いている。高齢者には喜ばれていたが、若い人たちには少し物足りない。そこで、よりアクティブな参加型の庭をつくることにしたのである。

発達障害のある人びとが安全に楽しめる「セラピー・ガーデン」とはどんなものだろう。庭をデザインし、建設した地元ワシントン大学造園学科の学生たちは頭をひねった。

その結果出てきたアイデアのひとつは、貯めた雨水を庭に循環させる手押しポンプ。これが入所者の間で大人気となった。ポンプを押し、そこからほとばしる水と戯れたり、水の流れに目を奪われたり。手押しポンプという一見単純な道具が、驚くほど多くの感覚刺激の要素を提供してくれたという。

ブランコもポンプに次ぐ人気を集めている。興奮を鎮め、心を落ち着かせる効果があるブランコは、ADHDの子どもたちに有効だとされているが、遊びとしても楽しいものだ。大人になったいまでも、ブランコが大好きな人はたくさんいるだろう。

ちなみに、セラピー・ガーデン建設のきっかけとなったカボチャ畑は、発案者本人が喜んで世話をしているそうだ。また、車椅子からも手が届く高さにつくった花壇が各居住ユニットに割り当てられ、居住者たちが野菜を育てている。

ファークレストの活動を支えるボランティア団体のメンバーで、従姉妹が入所しているというベティは、こう話した。
「私の従姉妹のような重度の障害者にとって、この施設は最後のセーフティネット。ここで土に触れたり、野菜を育てたり、できるだけいろんな楽しみをあげたいんです」

この庭の目標は、遊びの場であると同時に、作業療法士や理学療法士がセラピーの場としても活用できるようにすること。今後も、ツリーハウス(木の上につくった家)や、食べながら歩けるブルーベリーの茂みなど、発達障害の人たちが楽しみながら生きる力を高めていけるような工夫を続けていくそうだ。

コメント

大塚様、こんにちは、クマです。
セラピーガーデンいろんな方の知恵の塊のようですね。いいですね。うらやましいと感じます。
日本にもデイケア施設などににたようなものが存在する可能性は強いと思います。
ただ日本はデイケア施設(箱物)だけでその延長線の運動場なり、畑なりが置き去りがちになっているような気がします。余計なことを書いてしまいました。ごめんなさい。今後のレポート楽しみにしています。お身体を大切にお過しください。では失礼します。

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